日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

本質を見極める時代

2018-03-28 14:24:29 | ビジネス

「WWD」というファッション誌がある。
拙ブログでも、時折紹介させていただいていると思うのだが、「WWD」というファッション誌そのものはファッション関係者向けの専門誌だ。
その「WWD」に、興味深いインタビューが掲載されていた。
WWD Japan:干場義正が考える”ファッションの次代”知識を積み重ねモノの本質を見極める

干場さんについては、略歴となる記載があるのでそちらを読んでいただきたいのだが、インタビューの中心となっているのは、あくまでもメンズファッションの潮流についてだ。
日本の男性も以前に比べ、随分おしゃれになってきたように思う。
30年以上前のサラリーマンのファッションは、「ドブネズミ(ファッション)」と、呼ばれていた。
着ているスーツの色が、暗い色ばかりで「ドブネズミ」のようだ、というところから言われていた。
そして休日は、「ゴルフウェアを着ている」とも言われていた。
当時のサラリーマンが、休日になると「接待ゴルフ」に駆り出されていた、ということもあるが、それだけではなく働き盛りの男性の休日のファッションがゴルフウェアのような感じだったからだ。
だからと言って、プロゴルファーの方が着られている服装を揶揄しているわけではない。
ただ何故か、ほとんどのオジサンたちの休日ファッションというのが、ゴルフウェアのようなものを着て、似ていたからだ。

バブル経済で、海外の有名ファッションブランドが身近になると、ブランド買いのようなファッションが老若男女問わず見れるようになった。
ブランド品を着ることで、自分のステータスが上がったような気がした人も多かったように思う。
その頃「WWD」のようなファッション誌で言われた言葉の一つが、「ファッション・ヴィクティム(=流行の犠牲者)」だった。
流行に敏感になればなるほど、表層的な部分だけを追いかけ「今のトレンドはコレ!」とばかりに、ファッションに振り回される人たちのことだ。
当時は、自分に似合う・似合わないということよりも、トレンド優先だったという気がしている。

そのようなことを経て、これからは「本質を見極める時代」ということのようだ。
この「本質を見極める」ということは、ファッションに限らず今の時代には必要なモノではないだろうか?
例えば先日、「フェイクニュースは本当のニュースよりも早く拡散される」というニュースがあった。
MIT Tech Review:デマを拡散するのはボットではなく「人間」、MITメディアラボ
「虚偽の情報なのか。違うのか」という本質を知るには、干場さんが言われている「知識の積み重ね」が必要になってくるはずだ。
それは、ファッションに限ったコトではないと思う。