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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

今だからこそ、じっくりと本を読みたい

2020-03-11 19:15:35 | 徒然

9年前の今日の出来事を覚えている方も、多いはずだ。
そして「被災地東北は、復興途中である」という事実を、シッカリと受け止める必要があると思う。
特に「東京電力福島第一原子力発電所事故」は、9年経っても収束の目途がついたとは言えない状況にある。
もちろん、事故によって強制的に避難させられた人たちも、今だ「避難状態」にある。

今、日本社会だけではなく世界中に、激震が走っている。
WHOは「パンデミック」と宣言していないが、中国で始まった感染症「新型コロナウイルス」の感染者が、アジアだけにとどまらず、欧州にまで拡がりつつある。
イタリアなどは、一部の都市を封鎖するようになり、感染者が発見された国や地域は「封じ込め」ようと、必死になっている。

このような状況になると、人の心は大きく揺れ動き、不安が起きる。
不安が起きるだけではなく、社会全体が暗く沈み込む雰囲気となる。
今は様々な文化・芸術が、息をひそめてしまっている。
劇場やコンサート、スポーツ観戦や映画鑑賞など、人が集まる場所へ行けないからこそ、本をじっくりと読むのはどうだろう?

例えば、故池田晶子さんの「あたりまえなことばかり」。
池田さんは、「14歳からの哲学ー考えるための教科書」の著者として、ご存じの方も多いと思う。
この「あたりまえなことばかり」では、生きることや癒し、死ぬということなど、「生きることを考える」というテーマが実に多く書かれている。
もちろん、哲学を基にしているので、難解さを感じるかもしれないが、「難解だな~」と思い・感じることが大切なのだ、ということにも気づかされる。
何より今の私たちは、本来なら「考えること」ところを、「誰かが言った」、「国の決めたことだから」・・・と、誰かに考えることを任せてしまっているような気がする時がある。

「東日本大震災」では、多くの方が犠牲になられた。
その時、いのちが助かった方でも、その後悲しい人生の終りを迎えられた方も少なくない。
そのような人たちいての「復興過程」である、という認識を持つ必要があると思う。
だからこそ、「生きること」「死ぬこと」、「癒し・癒されるということ」を、自分なりに考える時間が、必要なのでは?という気がするのだ。

9年前とは違う状況ではあるが、社会全体が暗く沈みかけている今だからこそ、9年前のことを思い、本を読む時間を大切にし、自分で思考を深める必要があるかもしれない。