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次に狙うのは「ノーベル平和賞」なのか?‐トランプ大統領‐

2025-02-13 11:58:53 | 徒然

米国のトランプ大統領の動きが活発だ。
前回大統領になった時に表明した「アメリカン・ファースト」の考えは変わらず、国際開発庁(USAID)の閉鎖を表明したり、CIAの職員退職勧告をしたりと、かつてのような「世界のアメリカ」というよりも、国内に目を向けている、という印象があった。
Huffpost:USAID(米国際開発庁)とは?トランプ氏が閉鎖を計画。何が問題になっているのか?
WSJ:米CIA、全職員に早期退職を提案 

これらのニュースの中で特に驚いたのが、CIA職員に対する退職勧告のような提案だ。
CIAそのものの活動実態が公開されていない(と思う)ので、あくまでもイメージなのだが、いわゆる「国際的諜報活動」を主にになっている、という認識を持っていた。
それはグローバル社会になることで、その活動範囲が広がり国益につながる活動だと勝手に思っていたからだ。
今はその諜報活動も、インターネットのような情報収集と、相手国に対する情報ネットワークの破壊活動を探るようなものへと変わってきていたとしても、秘密裡に行われる活動なので、組織としては必要なのかな?と、漫然と思っていたからだ。
事実、昨年米国はロシア製のセキュリティーソフト・カペルスキーを使用禁止にし、中国発のSNSTikTokの使用も同様の措置を取っているはずだ(TikTokに関しては、欧州も同様の措置を取っている)。

安全保障という点でも大丈夫なのか?と思っていたら、トランプ大統領が新たな動きを見せている。
一つは、ガザ地区に関する開発計画だ。
もっとも、このトランプ大統領の発言に対して、周辺諸国は冷ややかなようだが・・・。
ARAB NEWS: トランプ大統領の圧力は、深刻な紛争に発展する可能性:アラブ連盟議長 

トランプ大統領は、このような反応は想像していなかったかもしれないが、この開発計画の前には「中東和平案」を発表していることを考えれば、「不動産王・トランプ」として何らかの考えがあったのかもしれない。
BBC News:トランプ氏、中東和平案を発表 パレスチナは反発 

とはいえ、昨日のウクライナ戦争の当事者であるロシアのプーチン氏との話し合いや今日(?)予定している、ウクライナのゼレンスキー氏との話し合いに積極的な態度には驚いた。
日経新聞:トランプ氏、戦争終結へ交渉開始 プーチンと合意 

確かに前任のバイデン氏はウクライナ戦争に対する態度は、いまいちわからないところがあった。
「武器は提供するけど、軍は投入しない。だからと言って戦争終結への動きは?」という、印象があったからだ。
それが、「アメリカン・ファースト」のトランプ大統領が、ウクライナ戦争終結へと動き出したのだ。

トランプ大統領は、議会の話を聞かない傾向がある様に感じているが、戦争終結ということになれば米国議会も賛同するだろう。
とすれば、トランプ大統領の狙いは何か?と、思わず下衆な考えを持ってしまうのだ。
考えられるのは、「ノーベル平和賞」だろう。
もちろん、ウクライナ戦争終結によって、欧州諸国に恩を売ることができるだろうし、停滞していたロシア産原油等の利権と影響力を与えられる、ということもあると思うのだが、それよりも「ノーベル賞受賞大統領」という名誉は、トランプ氏にとっておおきな箔付けとなるのでは?と、思ってしまうのだ。