滋賀県の竜王町には「東の竜王山」と呼ばれる雪野山と、「西の竜王山」と呼ばれる鏡山の2つの山があり、地名も竜王町と竜王にゆかりのある地です。
西の雪野山には山頂にある「雪野山古墳」を含めて、4世紀から7世紀にかけて200以上の古墳が築かれていたのが確認されており、古代からの歴史の深い地でもあります。
また、竜王町を含む蒲生郡はその名の通り、万葉ロマンのあふれる「蒲生野」に由来し、歌に詠まれる額田王と大海人皇子の相聞歌でも語られる場所です。
雪野山や鏡山は平野にある単立の低山として人々に馴染まれている山で、これまでにも登ったことがありますが、今回は前回とは別コースで雪野山に登ってみました。
前回は雪野山歴史公園の八幡社古墳群からのルートで登り、今回は山の西側の「龍王寺」「天神社」の横から登り始めます。
滋賀の低山の例にもれず、まずはイノシシ除けの鉄柵を開けて山に入ります。すなわちイノシシの檻の中でこれからの一時を過ごすということになります。
登山口になる龍王寺や天神社の建つ場所は、奈良時代の始まる701年に元明天皇の勅願で行基により雪野寺として創建され、平安期中期頃から「龍王寺」となったという。
現在残る雪野寺跡は石積み基壇の塔跡のみだとされていますが、寺跡からは童子像や菩薩形・神王形など塑像片が大量に出土されているといいます。
雪野寺跡を越えると「龍王寺北古墳群」の看板が左右に矢印を向けて表示されているが、登山道の横はジャングル状態となっていて、どこに古墳があるのか全く分かりませんでした。
龍王寺北古墳群には石室が開口している古墳があるというのだけど、草木に埋まってしまっていた。
登山口から265mの所に注連縄を掛けられた「山の神」の石碑があり、ここから雪野山の神に向かって祭事が行われていたことが伺われます。
「山の神」は山麓や山麓から少し山に入ったところに祀られることが多く、祭事以外は人の入らない場所もありますが、この「山の神」は登山道の途中にある。
「山の神」が祀られている場所より先は、低山に必ずと言っていいほどある木段登りが始まり、木段は傾斜を増しながら山頂まで続くことになります。
背の高い樹木がないので直射日光にさらされて、風も通らないので汗が吹き出してきて、何度も水分を補給しながら登ります。
途中で山頂が見えてくる場所があり目的地が明確になる。
山頂まで直線距離はそれほど長くはないように思いますが、標高差がありますので急登の木段が続く。
後続の方が登ってこられたので一旦道を譲りますが、少し先で道を譲られて先を行くことになる。
暑い中の木段の連続はお互い足に堪えたようです。
とはいえ、雪野山は標高308.8mの低山でシンプルな登り道ですので30分少々で山頂に到着します。
山頂の広場にはいくつかベンチがありますので、なるべく風があたって涼し気なベンチに腰かけて、どこから下山するか考える。
山頂表示や三角点のある山頂は「雪野山古墳」のある場所であり、前方後円墳の後円にあたる部分が山頂の広場になっている。
古墳は全長70mで、後円部が径40m・高さ4.5m以上、前方部が長さ30m・高さ2.5m以上の大きさを誇り、4世紀前半の古墳であったとされている。
また雪野山古墳は未盗掘の古墳で石室内の保存状態が良かったことから、出土した副葬品は重要文化財に指定されているということです。
山頂から見えるのは鏡山・十二坊などと思われ、後方には三上山や金勝アルプスの山々でしょうか。
水を張った水田の間にポツリポツリと麦畑の黄色がアクセントのようになっています。
方向を変えると手前に布施山、霞んでしまっていますが連なっている山は鈴鹿山系でしょうか。
見慣れた近江の風景ではありますが、季節や天候や眺める場所によって表情は様々ですね。
東近江観光振興協議会のガイドマップには7つのコースが記載されていますが、東西を逆に下りるとロード歩きが長くなりそうですので、縦走しながら西へ下りるルートを探します。
途中で巨石群がありましたが、特に信仰の形跡は見られず。
前回もこの巨石群には出会っていますが、山頂より北にルートを取れば必ず遭遇する場所です。
山頂より北のコースの面白いのは、道中の何ヶ所かに休憩場があり、現在地の示されたマップやベンチが備えられており、時には今時珍しく灰皿まで用意されている。
縦走路なのでアップダウンもほとんどない歩きやすい道で、心地よい快晴でしたので歩いていくのが何とも楽しい。
ただし蜘蛛の巣が多いのでトラッキングポールで蜘蛛の糸を払いながら進むことになる。
最初の分岐にやってきたが、そのまま下山するのが勿体なくてもう少し進んで、雪野山歴史公園方面と安妃山方面と西への下山道の分岐があったのでそこから下山することにします。
分岐には鉄塔があり、西にある鏡山方向が目印。登山口まで下りてからのロード歩きはどれくらいになるのでしょうね。
下りはひたすらプラ段を下るだけで単調なことになりますが、稜線にいた時に樹木の合間から見える蒲生野の風景は長閑で心が解放されていく気分です。
単立の低山を好きなように気ままに歩くのも低山登山のひとつの魅力かと思います。
プラ段を下って竹林の横にある鉄柵まで来ると、今日の山登りは終了です。
適当に道を進んで下りてきたのでどこに下りたか分かりませんでしたが、看板には「いにしえの小路」とあり、この登山口から龍王寺や天神社から妹背の里へのロード歩きになります。
「いにしえの小路登山口」から天神社の登山口まで2キロ程度だったでしょうか。
陽射しの良い集落横の道をのんびりと歩いて戻ります。
西の雪野山には山頂にある「雪野山古墳」を含めて、4世紀から7世紀にかけて200以上の古墳が築かれていたのが確認されており、古代からの歴史の深い地でもあります。
また、竜王町を含む蒲生郡はその名の通り、万葉ロマンのあふれる「蒲生野」に由来し、歌に詠まれる額田王と大海人皇子の相聞歌でも語られる場所です。
雪野山や鏡山は平野にある単立の低山として人々に馴染まれている山で、これまでにも登ったことがありますが、今回は前回とは別コースで雪野山に登ってみました。
前回は雪野山歴史公園の八幡社古墳群からのルートで登り、今回は山の西側の「龍王寺」「天神社」の横から登り始めます。
滋賀の低山の例にもれず、まずはイノシシ除けの鉄柵を開けて山に入ります。すなわちイノシシの檻の中でこれからの一時を過ごすということになります。
登山口になる龍王寺や天神社の建つ場所は、奈良時代の始まる701年に元明天皇の勅願で行基により雪野寺として創建され、平安期中期頃から「龍王寺」となったという。
現在残る雪野寺跡は石積み基壇の塔跡のみだとされていますが、寺跡からは童子像や菩薩形・神王形など塑像片が大量に出土されているといいます。
雪野寺跡を越えると「龍王寺北古墳群」の看板が左右に矢印を向けて表示されているが、登山道の横はジャングル状態となっていて、どこに古墳があるのか全く分かりませんでした。
龍王寺北古墳群には石室が開口している古墳があるというのだけど、草木に埋まってしまっていた。
登山口から265mの所に注連縄を掛けられた「山の神」の石碑があり、ここから雪野山の神に向かって祭事が行われていたことが伺われます。
「山の神」は山麓や山麓から少し山に入ったところに祀られることが多く、祭事以外は人の入らない場所もありますが、この「山の神」は登山道の途中にある。
「山の神」が祀られている場所より先は、低山に必ずと言っていいほどある木段登りが始まり、木段は傾斜を増しながら山頂まで続くことになります。
背の高い樹木がないので直射日光にさらされて、風も通らないので汗が吹き出してきて、何度も水分を補給しながら登ります。
途中で山頂が見えてくる場所があり目的地が明確になる。
山頂まで直線距離はそれほど長くはないように思いますが、標高差がありますので急登の木段が続く。
後続の方が登ってこられたので一旦道を譲りますが、少し先で道を譲られて先を行くことになる。
暑い中の木段の連続はお互い足に堪えたようです。
とはいえ、雪野山は標高308.8mの低山でシンプルな登り道ですので30分少々で山頂に到着します。
山頂の広場にはいくつかベンチがありますので、なるべく風があたって涼し気なベンチに腰かけて、どこから下山するか考える。
山頂表示や三角点のある山頂は「雪野山古墳」のある場所であり、前方後円墳の後円にあたる部分が山頂の広場になっている。
古墳は全長70mで、後円部が径40m・高さ4.5m以上、前方部が長さ30m・高さ2.5m以上の大きさを誇り、4世紀前半の古墳であったとされている。
また雪野山古墳は未盗掘の古墳で石室内の保存状態が良かったことから、出土した副葬品は重要文化財に指定されているということです。
山頂から見えるのは鏡山・十二坊などと思われ、後方には三上山や金勝アルプスの山々でしょうか。
水を張った水田の間にポツリポツリと麦畑の黄色がアクセントのようになっています。
方向を変えると手前に布施山、霞んでしまっていますが連なっている山は鈴鹿山系でしょうか。
見慣れた近江の風景ではありますが、季節や天候や眺める場所によって表情は様々ですね。
東近江観光振興協議会のガイドマップには7つのコースが記載されていますが、東西を逆に下りるとロード歩きが長くなりそうですので、縦走しながら西へ下りるルートを探します。
途中で巨石群がありましたが、特に信仰の形跡は見られず。
前回もこの巨石群には出会っていますが、山頂より北にルートを取れば必ず遭遇する場所です。
山頂より北のコースの面白いのは、道中の何ヶ所かに休憩場があり、現在地の示されたマップやベンチが備えられており、時には今時珍しく灰皿まで用意されている。
縦走路なのでアップダウンもほとんどない歩きやすい道で、心地よい快晴でしたので歩いていくのが何とも楽しい。
ただし蜘蛛の巣が多いのでトラッキングポールで蜘蛛の糸を払いながら進むことになる。
最初の分岐にやってきたが、そのまま下山するのが勿体なくてもう少し進んで、雪野山歴史公園方面と安妃山方面と西への下山道の分岐があったのでそこから下山することにします。
分岐には鉄塔があり、西にある鏡山方向が目印。登山口まで下りてからのロード歩きはどれくらいになるのでしょうね。
下りはひたすらプラ段を下るだけで単調なことになりますが、稜線にいた時に樹木の合間から見える蒲生野の風景は長閑で心が解放されていく気分です。
単立の低山を好きなように気ままに歩くのも低山登山のひとつの魅力かと思います。
プラ段を下って竹林の横にある鉄柵まで来ると、今日の山登りは終了です。
適当に道を進んで下りてきたのでどこに下りたか分かりませんでしたが、看板には「いにしえの小路」とあり、この登山口から龍王寺や天神社から妹背の里へのロード歩きになります。
「いにしえの小路登山口」から天神社の登山口まで2キロ程度だったでしょうか。
陽射しの良い集落横の道をのんびりと歩いて戻ります。
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