2011年11月25日、LPSA芝浦サロンで、石橋幸緒女流四段(当時)に教えていただいた将棋を振り返る。
午後5時過ぎにサロンに入ると、石橋女流四段が受付を兼ねていた。先客は10人おり、盛況だ。奥の部屋では「中井研究室」の第2回として、中井広恵女流六段が指導対局を行っていた。と、中井女流六段の前に小さな女の子が座り、指導対局を始めた。
石橋女流四段、中井女流六段とも盤が埋まっているので、私はサロンを出て「小諸そば」に入り、二枚もりを食す。再びサロンに戻り、Sug夫氏と自由対局を2局指した。
さっきの女の子の前にはHis氏が座り、中井女流六段の代わりに講義を行っている。しかし「角の頭は丸い」とか、「常に次の狙いを持って指すこと」とか、言っていることが高度だ。
2015年11月現在、そのHis氏の消息は分からず、今となっては懐かしい光景だった。
6時半を過ぎ、石橋女流四段の席は空きができたが、Fuj氏も空いていたので、私とFuj氏で自由対局を指す。私の先手で▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩。▲4八銀に△4二銀となり、またも矢倉となった。
角道を止めておきながら矢倉を指すとはFuj氏、何たる軟弱。私も6手目でカリカリきていては、すでに不利である。将棋も私が負けた。まったくいまいましい。
7時になり、やっと石橋女流四段と対局になった。石橋女流四段はこの日が誕生日だったが、私はとくにプレゼントはしなかった。
私の居飛車明示に、石橋女流四段は角道を止める四間飛車。▲9五歩には△9二香と指して、「島井流」と石橋女流四段。
私は▲7七角から銀冠を構築し、まずまず。石橋女流四段も△6三銀から四枚穴熊を構築し、容易に負けない態勢だ。
ところでこの対局中、石橋女流四段がたびたび席を外すので、集中力が殺がれた。やっぱり指導対局は、客に正対したもらいたいものである。
石橋女流四段が△3五歩と伸ばし、第1図。

第1図以下の指し手。▲2六飛△1五角▲1六飛△1四歩▲5六銀△3三桂▲6五歩△同歩▲同銀△4六歩▲6四歩△5二銀▲4六歩△2五桂▲7四銀△6二歩▲6五銀△3七桂不成(第2図)
私の▲2六飛は、こう浮くところと思う。石橋女流四段の△4六歩には▲6四歩を利かし▲4六歩だが、いかにも大人の対応だ。今の私なら▲4六飛と交換を迫っていると思う。上手は角の働きが今一つだからだ。
石橋女流四段は左桂を捌いてきた。3七の地点をこじ開けないと、△1五角が働かない。

第2図以下の指し手。▲1五飛△同歩▲3四角△4六飛▲5二角成△4九飛成▲9八香△2九桂成▲6三歩成△同歩▲5三角成△1九成桂(第3図)
▲1五飛と角を取るのは仕方がないと思う。△同歩に▲3七桂と桂を取りたい。が、△4六飛から二枚飛車で攻められるのも脅威だ。
それで▲3四角と据えたのだが、石橋女流四段に涼しい顔で△4六飛と走られ、クサッタ。
△4九飛成にも▲3七桂と取りたいが、△8九飛がキツイ。それで▲9八香と上がったが、こんな手を指すようでは下手自慢できる形勢ではない。△2九桂成とされ、下手難局である。
△1九成桂に、次の手はマズかった。

(つづく)
午後5時過ぎにサロンに入ると、石橋女流四段が受付を兼ねていた。先客は10人おり、盛況だ。奥の部屋では「中井研究室」の第2回として、中井広恵女流六段が指導対局を行っていた。と、中井女流六段の前に小さな女の子が座り、指導対局を始めた。
石橋女流四段、中井女流六段とも盤が埋まっているので、私はサロンを出て「小諸そば」に入り、二枚もりを食す。再びサロンに戻り、Sug夫氏と自由対局を2局指した。
さっきの女の子の前にはHis氏が座り、中井女流六段の代わりに講義を行っている。しかし「角の頭は丸い」とか、「常に次の狙いを持って指すこと」とか、言っていることが高度だ。
2015年11月現在、そのHis氏の消息は分からず、今となっては懐かしい光景だった。
6時半を過ぎ、石橋女流四段の席は空きができたが、Fuj氏も空いていたので、私とFuj氏で自由対局を指す。私の先手で▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩。▲4八銀に△4二銀となり、またも矢倉となった。
角道を止めておきながら矢倉を指すとはFuj氏、何たる軟弱。私も6手目でカリカリきていては、すでに不利である。将棋も私が負けた。まったくいまいましい。
7時になり、やっと石橋女流四段と対局になった。石橋女流四段はこの日が誕生日だったが、私はとくにプレゼントはしなかった。
私の居飛車明示に、石橋女流四段は角道を止める四間飛車。▲9五歩には△9二香と指して、「島井流」と石橋女流四段。
私は▲7七角から銀冠を構築し、まずまず。石橋女流四段も△6三銀から四枚穴熊を構築し、容易に負けない態勢だ。
ところでこの対局中、石橋女流四段がたびたび席を外すので、集中力が殺がれた。やっぱり指導対局は、客に正対したもらいたいものである。
石橋女流四段が△3五歩と伸ばし、第1図。

第1図以下の指し手。▲2六飛△1五角▲1六飛△1四歩▲5六銀△3三桂▲6五歩△同歩▲同銀△4六歩▲6四歩△5二銀▲4六歩△2五桂▲7四銀△6二歩▲6五銀△3七桂不成(第2図)
私の▲2六飛は、こう浮くところと思う。石橋女流四段の△4六歩には▲6四歩を利かし▲4六歩だが、いかにも大人の対応だ。今の私なら▲4六飛と交換を迫っていると思う。上手は角の働きが今一つだからだ。
石橋女流四段は左桂を捌いてきた。3七の地点をこじ開けないと、△1五角が働かない。

第2図以下の指し手。▲1五飛△同歩▲3四角△4六飛▲5二角成△4九飛成▲9八香△2九桂成▲6三歩成△同歩▲5三角成△1九成桂(第3図)
▲1五飛と角を取るのは仕方がないと思う。△同歩に▲3七桂と桂を取りたい。が、△4六飛から二枚飛車で攻められるのも脅威だ。
それで▲3四角と据えたのだが、石橋女流四段に涼しい顔で△4六飛と走られ、クサッタ。
△4九飛成にも▲3七桂と取りたいが、△8九飛がキツイ。それで▲9八香と上がったが、こんな手を指すようでは下手自慢できる形勢ではない。△2九桂成とされ、下手難局である。
△1九成桂に、次の手はマズかった。

(つづく)