一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

11月21日の大野・植山教室(3)

2015-11-27 00:16:37 | 大野・植山教室

第2図以下の指し手。△8八歩▲6六角△同角▲同飛△6五歩▲6八飛△8九歩成▲7一角△8六飛▲6五桂△同桂▲3五角成△4四銀▲4六馬△5七角▲6七飛△4六角成▲同歩△5八角▲6八飛△2五角成▲4五歩△同銀▲6五飛△同銀▲7七角△5六飛▲1一角成(第3図)

私は△8八歩と打った。これに▲同角は△8六飛、▲同飛は△6五桂だ。Han氏は▲6六角と捌いてきたが、私は自然に応接し桂得を果たす。▲7一角には手順に△8六飛と出て、さらに銀得。この将棋は負けられないと思った。
ただし△4四銀は大事を取り過ぎた。ここは△7九角とすれば、先手の飛車が釘づけだった。
Han氏の▲6五飛から▲7七角がなかなかの勝負手で、▲1一角成までと進んでみると、後手も気持ちの悪い局面になっている。

本譜はさらに▲4九香~▲4五香と駒損を回復され、逆転模様になった。しかしHan氏に攻め急ぎがあり、私が再び優勢になった。
局面は進んで第4図。

第4図以下の指し手。△4六桂▲4八金寄△3九竜▲同銀△同飛成▲2五金△1三玉▲1四金△1二玉▲2八飛(途中図)
△2八同竜▲同玉△6八飛▲5八歩△3八金▲同金△同桂成▲1七玉△2五銀▲2三金△同玉▲2四飛△同玉▲1五金△2三玉▲2五金△2八角▲2六玉△4八角▲3七歩△同角右成▲同桂△同角成▲3五玉△4六銀▲4四玉△5五銀▲3五玉△3六金▲同銀△同馬▲同玉△6六飛成▲4五玉△4七飛▲4六歩△同飛成▲5四玉△6三金(投了図)
まで、一公の勝ち。

Han氏の攻め急ぎがあって、ここでは再逆転していると思う。私は△4六桂。Han氏は▲4八金寄としたが、▲3四金△1三玉▲4九歩とすれば、むしろ先手が有望だったのではないか。
戻って▲4八金寄には自玉の不詰を読み切り、△3九竜と踏み込んだ。
以下△1二玉まで、Han氏が投了すると思った。しかしHan氏は▲2八飛と打つ。この粘りには本当に驚いた。

冷静さを欠いた私は△2八同竜としたが、ここは△3八銀とすれば簡単な勝ちだった。以下▲3八同金△同桂成▲同飛△同竜で、後手玉に詰みはない。
△2五銀で今度こそ勝ったと思ったら、Han氏は金、飛車を捨てて、上部を開拓してきた。将棋は手があるものだと感心したが、そこまで指すか、とも思う。
この局面で私の持駒は飛、角2、金2、銀、桂、香。これではさすがに後手玉が詰む。しかし詰まし方がダサかったようで、すっきり決められない。
Han氏も投了する気はさらさらなく、私が俗手で迫ると、とうとう詰め上がってしまった。

「そこまで指すかねえ?」
と、私も不満をぶちまけた。Han氏の投げっぷりが悪いので、最後の方は私もカリカリきていたのだ。終盤まで緊張感のあるいい将棋だったのに、最後の最後でミソがついた。記譜が汚れた。社団戦じゃあるまいし、そこまで負けを拒絶しなくてもいいのにと思う。
「大沢さん、1手詰を逃しましたよ」
と、観戦していたFuj氏。私も30秒将棋で、全然手が見えなかった。「私、仕事で帰宅時間が遅くなって、将棋の勉強をする時間がないんですよ。だから将棋の勉強法が悪いんじゃないんです」
「……」
その話はさっき聞いた。

3局目は大野八一雄七段に教えていただく。大野七段はさっきから「リベンジ、リベンジ」とつぶやいている。前回の教室で私に往復ビンタ?を喰らったのが屈辱だったようで、私との対戦を心待ちにしていたのだ。教室の講師が一生徒に雪辱の炎を燃やすとはあべこべだが、生徒としては光栄だ。
では、角落ちでお願いする。私は飛車先の歩を交換し、△2三歩に▲2五飛。半ば局面指定の、一公流▲2五飛戦法である。

第1図以下の指し手。△4二金▲7八金△6二金▲6九玉△2二銀▲3七桂△7四歩▲5九金△8四歩▲4八銀△8五歩▲9六歩△7三金(第2図)

大野七段は慎重に駒組を進めている感じだ。私の方は、指す手は決まっている。桂馬を跳ねて、中原囲いに組む。△8五歩には受けず、▲9六歩。△8六歩▲同歩△同飛には▲7七桂と跳ねて、飛車交換を挑むつもりだ。
大野七段は△7三金と上がる。局後大野七段が悔やんだ手で、私に絶好の手があったからだ。

第2図以下の指し手。▲7七桂△8四金▲9七角△6四銀▲6六歩△9四歩▲6五桂△7二飛▲4五桂△7五歩▲同歩△4四歩▲7四歩△4五歩▲同飛(第3図)

▲7七桂が絶好の手。▲6五桂の両取りを防いで大野七段は△8四金だが、これは当初の方針から外れているように思った。
私の▲9七角に大野七段は△6四銀。▲5三角成△同金▲6五桂△5二金▲4五桂の狙いがあるので、先受けしたのだ。
それでも私は両方の桂を跳ね、目一杯の攻め。でも軽快の一貫性はあると思った。
△4四歩に▲5三桂右成からの二枚換えは損と見て、私は▲7四歩と伸ばす。以下△4五歩▲同飛となったが、第3図からの次の手を、大野七段は大いに悔やんだ。

(つづく)
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