一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

11月8日の大野・植山教室(2)

2015-11-12 00:06:05 | 大野・植山教室
3局目は大野八一雄七段に教えていただく。左ではKun氏が角落ちで教わっていた。
私はいつも通り居飛車。▲2四歩△同歩▲同飛~△2三歩に、いつもは▲2八飛と引くのだが、これでは飛車をタテにしか使えない。それで、▲2五飛とひとつ引いてみた。飛車をヨコに使うつもりである。
数手進んで▲4八銀(第1図)。中原囲いに組んだ。

第1図以下の指し手。△8六歩▲同歩△同飛▲8五歩△7六飛▲7二歩△6二銀▲6六角△8六飛▲8八銀△2四歩▲3五飛△3四歩▲同飛△3三銀▲3五飛△3四歩▲7五飛△7四歩▲同飛△6四歩▲8四飛(投了図)
まで、46手で一公の勝ち。

左のKun戦は、Kun氏が優勢に見える。▲3五香(王手)と打つと、
「それでよろしいんですか」
と、大野七段が自信ありげに言い、△2五玉。Kun氏は▲2六銀。これで詰んでいるように見えるが…。「あっ…負けました」
大野七段は△1六玉と逃げ、▲1七歩が打ち歩詰めと読んだらしいが、△1九に竜がいるから、△同竜と取れる。大野七段、1九にいるのを馬と勘違いしていたらしい。
戻って▲3五香には、△4五玉とこちらに逃げて難しかったようだ。
それにしても、負けの運命が待っているのに自信満々とは、妙な光景を見た。大野七段の名言がまた一つ増えた。

さて、私の将棋である。大野七段は△8六歩▲同歩△同飛と交換にきたが、私は▲8五歩とフタをする。▲7二歩△6二銀に▲6六角。下手は飛車を捕獲すればよい。
大野七段は△2四歩から動いてきたが、私は自然に応接する。しかし△3三銀には▲5四飛と横に逃げ、▲8四飛を狙ったほうが早かった。
しかし本譜でも▲8四飛が実現し、ここで大野七段が投了してしまった。
駒台に歩しか乗らない珍局で、大野七段はさえない将棋だったに違いないが、たまにはいいんじゃないでしょうか。

感想戦はほとんどせず、序盤に戻ると、「じゃあここから指し直そう」と大野七段が言った。
たとえば植山悦行七段との指導対局で、「感想戦なし」は下手にとって最高の栄誉である。「下手の指し手が完璧だったので、教えるところはありません」の意だからだ。
同様に大野七段の場合は、序盤に戻って2局目をやる。これが下手にとって最大の賛辞である。
で、分岐の2局目の開始。ただ、手数は合っていなかったようだ。
数手進んで、大野七段は△4四銀。私は▲4五歩とし、銀を追い返す。このあたり、大野七段に錯覚があったかもしれない。
ここで3時休み。何か、この将棋もイケそうだと思った。

(つづく)
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