一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン・石橋幸緒女流四段(当時)5(後編)

2015-11-09 20:39:03 | LPSA芝浦サロン

第3図以下の指し手。▲6二歩△同金上▲同馬寄△同金▲同馬△7一歩▲8四歩△9六香(途中図)

▲9六同香△9九飛▲8五桂△8六桂(第4図)

私は▲6二歩と打った。しかし石橋幸緒女流四段がよろこんで△同金上と取るので、意外に思った。
以下▲6二同馬まで角と金2枚の交換だから下手が大成功のようだが、続く△7一歩が穴熊流の名手。これで下手の攻撃をピッタリ押さえている。ここで悪くなったと思った。とはいえ▲6二歩に代わる手はと問われても、即答できない。ではこの局面ですでに、私が悪かったということか。
私は▲8四歩の2手スキ。対して石橋女流四段は△9六香!
詰めろなので▲同香と取るよりないが、捨て駒の第2弾が飛んできた。

第4図以下の指し手。▲7七玉△7八桂成(投了図)
まで、90手で石橋女流四段の勝ち。

前にも記したが、この指導対局は石橋女流四段が頻繁に席を外し、それが最後まで続いていた。石橋女流四段が戻って来て、ノータイムで△8六桂! 石橋女流四段は全然局面を見ていないのに、どうしてこんな手が浮かぶのだろう。私は半分驚き、半分嫌気がさした。
▲8六同銀は△9六飛成が、銀取りと同時に△9九角の詰めろ。これに構ってはいられないと私は▲7七玉と逃げたが、△7八桂成とボロッと金を取られ、いよいよ戦意喪失した。これにて投了である。
エッ? と石橋女流四段は驚き、▲6六玉と逃げ越せば難しいんじゃないの? という話になったが、私に指す気がなくなってしまったのだからしょうがない。
レベルがまったく違うが、昨年の竜王戦で、森内俊之竜王(当時)が糸谷哲郎七段(当時)に抱いた感情もこんなものではなかったか。

この1年2か月後、石橋女流四段は騒動を起こし、1年間の棋戦出場停止となった。さらに1年後の2014年2月、石橋女流四段はその責任を取る形で、現役を退く。よって本局が石橋女流四段と私の、最後の将棋になった。対戦成績は、角落ち戦が私の1勝、平手戦が私の7勝11敗だった。

石橋女流四段との指導対局の後は、中井広恵女流六段の実戦解説を拝聴し、午後9時過ぎに閉会。そのまま有志と居酒屋に繰り出した。参加者を記せば、中井女流六段、W、Is、ミスター中飛車、Kaz、Fujの各氏と私の7人。後に石橋女流四段も合流した。中井女流六段と石橋女流四段の同席とは、今では夢のようである。
コメント (2)
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