一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

11月8日の大野・植山教室(1)

2015-11-11 00:49:26 | 大野・植山教室
8日は久しぶりに、「大野・植山教室」に行った。午後1時30分ごろ教室に入ると、三和土と靴箱が靴でいっぱいである。前日の生徒は7人だったというから、だいぶ盛り返した形だ。
これには理由があって、大野・植山教室は10月より、第1、3土曜を級位者生徒の日、第1、3日曜を段位者生徒の日とクラス分けしたのだ。大野八一雄七段は「曜日に関係なく来てください」と言ってはいたが、どちらか1日を選べと言われれば、段位者は日曜を選んでしまう。前日の「7人」は、その影響もあったのではないか。
ちなみに7日は、和田あき女流初段が久しぶりに顔を見せたという。私は行かずに残念だったが、巡り合わせなので、仕方ない。
さて中に入ると、大野七段が6面指しを行っていた。いつもは5面だから、いかに生徒が多いかが分かる。Kaz氏がいたが、私のすぐ前に入室したらしい。対局者の中にはKun氏の姿もあった。私も含めて、この3人が一堂に会するのは相当久しぶりである。
奥の部屋では、植山悦行七段が4面指しを行っていた。さらに自由対局が数局。15人前後の生徒がいそうだ。手合い係のW氏、Fuj氏の姿はなく、今日はOg氏が代理を務めていた。
「大沢さぁん、モーターショーで私を見たんなら行ってよお」
と、これはOk氏。
先日私は所用で東京モーターショーに行ったのだが、そこでOk氏のそっくりさんを見た。私はやり過ごしたが、やっぱり当人だったのだ。
「私、ヒトと話すのが嫌いなんで」
Ok氏には不義理なことをした。

さて、私はKur君(小学生)と対局。リーグ戦も今期より、級位者クラスと段位者クラスに分かれたので、本局はリーグ戦ではない(はずだ)。手合いは何でもよかったが、私の角落ちとなった。
Kur君の中飛車に、私は△5三金と立つ。加藤流の△6四金を目指したが、あまりよくなかった。
というのはKur君が▲5七銀と繰り出してきたからで、この銀と交換はできないから私は△6三銀型に組むが、それなら△5三銀の二枚銀にすべきだった。
▲5五歩にも△同歩と取れない。というのは△4四歩と突いていたからで、△5五同歩は▲同銀△5四歩に▲4四銀と進出されてしまう。私が将棋を指すのは先月の宴会将棋以来だが、実戦感覚が鈍っていた。
それでも上手まずまずの形勢。私は△7五歩▲同歩△7六歩とするが、Kur君に▲6八角~▲3五歩と反撃され、思わしくない形勢に愕然とした。
私は局面を収めようとするが、Kur君はどんどん駒を捌いてくる。それでもKur君の飛車を取り持ち直したと思ったが、Kur君が▲3六桂を▲4四桂と金取りに跳んだのがなかなかの手で、この後は私の受け間違いもあり、敗れた。
感想戦ではKur君に、△7五歩▲同歩で歩をもらったのがありがたかったと言われた。指摘されてみればナルホドで、Kur君は強くなった。でも次は負けない!
…ところで、これはホントにリーグ戦じゃなかったんだろうな。

2局目はSar君とリーグ戦。Sar君も小学生ながら大会での優勝経験があり、なかなかの手練れだ。
私とは2局戦い、私の2敗。2局とも中盤までは優勢だったのだが…と言ってもそれは負け惜しみで、勝負事は勝たなければ意味がない。
私の先手で、Sar君の中飛車。そしてSar君も左銀を繰りだしてきた。これもいつもの手で、若干、作戦の幅が狭い。得意戦法をマスターするのはいいことだが、ワンパターンだといずれ行き詰まる時がくる。Sar君は有段者だし、そろそろ工夫が必要である。
とか言って、将棋はSar君が優勢に進める。しかしSar君の△6六角は小ミスだったか。
私は▲7七銀と打って香取りを受ける。ここでSar君の予定は△5六飛と銀を取る手で、▲同歩なら△3九角成と飛車を抜く狙いだ。
しかしそうはならない。△5六飛には▲6六銀と角を取り、△同飛に▲5五角の王手飛車で私の勝ち。
よってSar君は△7七同角成と切ってきたが、それでもSar君の形勢がよい。私はどれだけ悪かったんだ、ということだ。
ところがその将棋が逆転し、第1図では私の勝勢である。

第1図以下の指し手。△7九銀▲7二と△同金▲6九飛△6八金▲8九玉△6九金▲7二角成△同玉▲4二飛△6二歩▲6三銀△同玉▲5四銀△同玉▲5二飛成△4四玉▲5五角(投了図)
まで、一公の勝ち。

取りたい金を取らずに、▲6三歩成と迫った局面。
Sar君の△7九銀に、私は「とりあえず」と銀を取る。しかしこれは失着で、▲7三とと桂を取るべきだった。
対してA△7三同銀は、▲8一飛△9二玉▲9三銀△同玉▲9一飛成△9二銀▲8五桂打△8四玉▲7三角成△同金▲7五銀(参考1図)まで詰み。

またB△7三同金は、普通に▲7四桂と打つ。以下△9二玉(△9三玉は▲8二銀△8四玉▲7三角成△同銀▲8五金まで)▲8二飛△9三玉▲8五桂△8四玉▲7五銀△8五玉▲8六歩(参考2図)まで、これも詰み。

どちらも優しい詰み手順だけに、しっかり読み切らねばならなかった。
本譜は▲6九飛と金を補充する。「打ち歩詰めか…」とSar君がつぶやく。仮に△8八金と打つと、▲6七玉に△6六歩が禁手だ。といって代わる手もなく、Sar君は△6八金以下手順を尽くし、ゲタを預けた。
私は▲7二角成と詰ましにいく。▲5四銀に本譜は△同玉だが、△7二玉は▲6二飛成がある。最後は▲5五角と出て、詰め上がり。Sar君、ここまで指さなくてもいいのではと思う。

私はといえば、内容はともかく、苦手相手に片目を開け、まずはホッとした。
(つづく)
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