一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

5月7日の大野・植山教室(1)

2016-05-20 00:06:43 | 大野・植山教室
7日は昼前にかかりつけの医者に行き、9日の胃カメラの検査の予約をした。
結果いかんによっては入院もあり得る。元気なうちに将棋を指しに行こうと思った。
埼玉県川口市にある「大野・植山教室」に行く。教室の前に立ったのが午後1時55分で、私としてはやや遅い。
ドアを開けて来席を告げると、「100年ぶりだ」「150年ぶりだ」の声がした。私が前回訪れたのは3月6日だが、「ずいぶん間が空いたじゃないですか」の意味だ。
でも2か月は空いたうちに入らないだろう。
土曜日に訪れるのは久しぶりだが、子供たちを中心にして、今日もすごい人数だ。大人はTod氏、Ok氏、Shin氏など。大野・植山教室はますます快調である。
手合い係はFuj氏で、まず、Ko君と当たった。Ko君とは私の大駒落ちの手合いだが、最近彼は平手の勉強をしているらしく、その手合いで指すことになった。
Ko君の先手で、向かい飛車。将棋というのはおもしろいもので、ふだんは駒落ちの手合いでも、平手を指せばそれなりの戦いになるものだ。本局も私が緩めたわけではないのだが、中盤までいい勝負になった。
「おお久しぶり」
また誰か来たようだ。Kun氏で、氏もかなり久しぶりのはずだが、みなの受け入れが私と違って温かい。これが人徳の差だろうか。
Ko君との将棋は、私が△7七歩と叩いたところ(第1図)。

ここでKo君は▲6八金とよろけたが、△5五歩▲6四馬△同飛▲5三銀△8四飛となり、以下はKo君の攻めを私が余して、制勝した。
第1図では▲8七金と勝負されるのがイヤだった。また本譜△5五歩には、Ko君が指摘した▲5三桂成△同金▲7六馬もなかなかの手で、まだまだ大変な勝負だった。
Ko君、以前対局した時はよそ見をしていて落ち着きがなく、やる気がねぇならムリに将棋を指さなくてもいいんじゃねぇかと訝ったものだが、その後彼に何が起こったのか、今日は感想戦でも自説をしっかり主張し、見違えるようになっていた。この調子なら、彼は今後も期待できる。
2局目は某氏とリーグ戦。4月から新規が始まっていて私は初戦だが、1局でも多く消化できるようがんばりたい。
私の先手で▲7六歩△3四歩▲7五歩。ここで某氏は△4二玉と指したが、これはシステム化されているのだろうか。△8四歩はもう古いらしい。

さらに第1図から某氏は△5一金右! 後の穴熊を見ているに違いないが、これも今流なのだろうか。もう私の感覚では追いつかない。
某氏は左の香を上げ、私は▲6五歩と突っかける。そして…。

第2図以下の指し手。▲7四同歩△7五歩▲3六飛△7四飛▲5六歩△6六歩▲5七金△4四銀(投了図)
まで、某氏の勝ち。

私は▲7四同歩と取ったが、△7五歩が厳しかった。▲7五同飛は△6六銀なので私は▲3六飛と逃げたが、△7四飛がピッタリ。
本譜△4四銀に▲6六金は△4五銀で先手敗勢。捨て置いても△7六歩が厳しく、私はここで投げた。

感想戦では某氏に、△7四歩の時、▲8六飛を指摘された。以下△7五歩なら▲8四飛△8二歩▲6四歩△6二歩を利かしてどうか。これでもまだまだむずかしいが、本譜よりはずぅっと良かった。

ここまで1勝1敗だが、内容がわるい。3局目は植山悦行七段に教えていただく。
棋士の中にはアマと平手を指さないひともいて、それはもっともなことであるが、植山七段は平手を気軽に応じてくれる。というか、むしろ望んでいるところがある。本局も平手戦になった。
「この前の宴会将棋では、Kazさんと指しましたよ」
と植山七段。私は前回休んだが、それは惜しいことをした。
私の先手で横歩取りに進む。植山七段は1筋の歩を突いて様子見。これがなかなか厄介なのだが、これを調べる時間がない。
中盤で3時になり、休憩になった。土曜日は級位者対象の日で、この時間は講座となる。講師は大野八一雄七段である。
大盤には部分図が掲げられた。大野七段がみなに、ここで先手玉には即詰みがあるか否か? を問う。私は「ある」と挙手したが、「(有段者のあなたは)黙っていてください」と注意されてしまった。
もちろん正解は「ある」で、竜捨てはあるものの、簡単に詰む。
でもこの講座のおもしろいのはここからで、冒頭の局面から数手戻した(A)。ここから手筋、手筋で先手玉を追い込む。それで冒頭の局面になった。
さらにAの局面から数手戻して(B)、また数手進めてAにする。
これを数回繰り返すと、最終盤からは想像もできない局面になっていた。だが私たちはおしりから順を追って見てきているので、すこぶる理解しやすい。
よく、詰将棋の講座でこの手法を取り入れることがあるが、指し将棋にも応用するのはアイデアだった。
以前助手のW氏が、「講座を作るのは大変なんだよ」と嘆いていたが、その苦労は報われている。
いやはや、この30分間はとても勉強になった。
さて、対局再開である。私は両方の桂を跳ねた。先日の世田谷花みず木・子供竜王戦の横歩取りの将棋でも▲5六飛の一手が出たが、後手が△2三銀~△7二銀形なのだから、薄い中央を狙うのは理に適っていると思う。
さて第1図、ここから8手で終わる。

(つづく)
コメント (2)
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