一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

0勝2敗からの逆転劇

2019-11-02 01:37:15 | データ
第32期竜王戦第2局は10月23日・24日に京都府で行われ、豊島将之名人が勝った。豊島名人は2勝となり、広瀬章人竜王はかなり苦しくなった。
ただ広瀬竜王は昨年も0勝2敗の出だしだったし、先ごろの王位戦七番勝負でも、木村一基九段が0勝2敗の劣勢から逆転奪取している。広瀬竜王だって、勝負はまだこれからと、新たな闘志を燃やしていることだろう。
今日は、「七番勝負における0勝2敗からの逆転」をお知らせする。

1947年 第6期名人戦 塚田正夫八段 ●●持○○千○千○ 木村義雄名人
1958年 第7期王将戦 大山康晴前名人 ●●○○●○○ 升田幸三王将
1958年 第9期九段戦 大山康晴王将 ●●○○○○ 升田幸三九段
1959年 第10期九段戦 大山康晴九段 ●●○○○●○ 二上達也八段
1961年 第10期王将戦 大山康晴王将 ●●○○○○ 二上達也八段
1961年 第12期九段戦 大山康晴九段 ●●○○○○ 二上達也八段
1966年 第25期名人戦 大山康晴名人 ●●○○○○ 升田幸三九段
1968年 第7期十段戦 加藤一二三八段 ●●○○●○○ 大山康晴十段
1979年 第37期名人戦 中原誠名人 ●●○○○○ 米長邦雄九段
1987年 第45期名人戦 中原誠名人 ●●○○○○ 米長邦雄九段
1989年 第2期竜王戦 羽生善治六段 ●●持○○○●○ 島朗竜王
1991年 第32期王位戦 谷川浩司王位 ●●○○○○ 中田宏樹五段
1992年 第50期名人戦 中原誠名人 ●●○●○○○ 高橋道雄九段
1992年 第5期竜王戦 羽生善治二冠 ●千●○○○●○ 谷川浩司竜王
1995年 第36期王位戦 羽生善治王位 ●●○○○○ 郷田真隆五段
2005年 第46期王位戦 羽生善治王位 ●●○○●○○ 佐藤康光棋聖
2006年 第19期竜王戦 渡辺明竜王 ●●○○○●○ 佐藤康光棋聖
2007年 第65期名人戦 森内俊之名人 ●●○○○●○ 郷田真隆九段
2008年 第21期竜王戦 渡辺明竜王 ●●●○○○○ 羽生善治名人
2009年 第50期王位戦 深浦康市王位 ●●●○○○○ 木村一基八段
2011年 第52期王位戦 羽生善治二冠 ●●○○●○○ 広瀬章人王位
2015年 第64期王将戦 郷田真隆九段 ●●○○●○○ 渡辺明王将
2018年 第31期竜王戦 広瀬章人八段 ●●○○●○○ 羽生善治竜王
2019年 第60期王位戦 木村一基九段 ●●○○●○○ 豊島将之王位

ここまで24回で、タイトル保持者の14勝、挑戦者の10勝である。
2期連続0勝2敗からの逆転は、1958年~1959年の九段戦の、大山十五世名人の1例のみ。また連敗後の4勝パターンは、

「○○○○」=9回
「○○●○○」=7回
「○○○●○」=5回
「●○○○○」=2回
「○●○○○」=1回

である。第3局から勢いに乗って4連勝、というケースがいちばん多い。逆に第3局か第4局に負けると、勝率がガクンと落ちる。逆転勝利のためには、第4局で追い付くのが絶対条件だ。
棋士別だと、大山十五世名人が6勝1敗、中原十六世名人が3勝0敗、羽生九段が5勝2敗。やはり逆転勝利が多いと、獲得するタイトルも多くなる。
注目の竜王戦第3局は、9日・10日である。
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