一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

5月2日の大野教室(前編)

2021-06-10 00:06:05 | 新・大野教室
今年のゴールデンウィークは昨年同様あってなきが如しだったので、5月2日(日)は珍しく、大野教室に行った。
午後1時20分ごろ入室すると、そこそこの入りである。むろん全員がマスクを着用し、神妙に指していた。
するとW氏が「おお、いいところに来てくれた」と、早速対局を付けてくれた。相手はいつものお嬢ちゃんである。私の四枚落ちで対局開始。
私もむかしの私ではないので、この手合いだとどうやって負けるかが課題となる。
お嬢ちゃんはいつもの銀多伝で、私は△3二金~△2二銀と受ける。これが対Tod氏戦だと、△2二銀を保留して△4二に上がることばかりを考えている。
中盤、お嬢ちゃんが▲7七金と我が金にぶつけてきたのが好手。こうした強い手を指せれば強くなる。
お嬢ちゃんは竜を作り、▲9三銀と待ち駒をしたりしてなおも好調。
ところが私がのらりくらりと指していたら、入玉してしまった。こうなるとナンだが、上手玉は相当捕まえづらい。それでも私がうまいことやり?上手玉を寄り形に持ってゆく。

第1図でお嬢ちゃんは▲8九香と指したが、ここは再考を促す。しばらくしてお嬢ちゃんは、先が読めないまま▲7九竜と指した。「こりゃあ成銀を入るしかないね」と私は△8九成銀。これを強引に▲同竜と取らせて、△同玉(第2図)でさあここだ。

ここでもお嬢ちゃんは訳が分からないまま▲7八銀と打ったが、大丈夫これで詰んでいる。以下△同玉▲7九金△6七玉に、お嬢ちゃんは力強く▲5七金!!(投了図) うまく負かされてしまった。
お嬢ちゃんが女流棋士を目指してくれることを祈る。

2局目は初顔の少年とで、私の飛香落ちとなった。この手合いなら上手が勝ってもいいだろう。
少年の▲1八飛に対し、私は早めに△2四歩を突いていたので、△2三銀(図)。ここの交換を拒否されると下手も戦いづらい。

少年は▲2八飛と、今度はこちらの歩を交換にきたが、未知の局面になればこっちのものである。以下はごちゃごちゃやって、下手を誤魔化した。
ま、これはこれでいいでしょう。
3局目はいつもの少年とで、またも私の飛車落ちである。彼との将棋が厄介で、いつも私が中盤で指せる展開になるのに、終盤でひっくり返されてしまう。これは私が弱いのか彼が強いのか、よく分からない。ただ、まだ飛車落ちでも誤魔化せそうな気はするのだ。

本局も図まで進んで、これは上手必勝に近い。ここから▲6一角△3三金▲5二桂成△3二玉▲4五桂と進行した。▲6一角は次に▲3八飛△同馬▲5二銀の狙いだが、上手は必要以上に恐れることはない。だが△3三金は変で、▲4五桂までと進んでは下手ペースだ。
以下も私の変調と少年の追い込みで、またも私が負けてしまった。戻って私の△3三金では、△5三金と、こちらの金を守りにつけるべきだった。これなら私の優勢が続いていたと思う。まったく、何をやってるんだか。
隣の将棋を見ると、こちら側が必勝型である。だが数手進むと、こちら側が逆転負けを喫していた。これだから将棋は恐ろしい。

4局目は女子中学生と。以前も記したと思うが、彼女は将来の女流棋士を目指している。それゆえ私死に物狂いで指さねばならない。
将棋は少女の四間飛車。私はスキを見せないよう手厚く指す。途中で金得の分かれになり、この将棋は負けられないと思った。

図以下も手堅く指して、私の勝ち。少女が本気で女流棋士を目指すなら、数年後には私の棋力は抜かれている。その数年後の自分はいまよりさらに老いているはずで、それを想像するのが恐い。
5局目は大野八一雄七段に角落ちで教えていただく。

初手からの指し手。△5四歩▲7六歩△6二銀▲4八銀△5三銀▲5六歩△4二玉▲2六歩△3二玉▲2五歩△8四歩▲6八銀△6四歩▲6六歩△5二金右▲7八金△6二飛▲6七銀(第1図)

序盤はいつもの出だし。私が飛車先の歩交換を急がないのも最近の傾向だ。△6二飛には▲6七銀と上がり、本局は雁木形で指すことにした。

第1図以下の指し手。△6五歩▲同歩△同飛▲6六角△8五歩▲7七桂△6二飛▲2四歩△同歩▲2五歩△6五歩▲5七角△2五歩▲同飛△6四銀(第2図)

△6五同飛に▲6六角。いままで何度かこの手を指していて、うまくいった記憶がないのだが、同じ局面を目にすると、つい指したくなってしまう。
この狙いは、△8五歩と突かせることによってのちにこの歩を目標にしていくというもの。
だが▲2五歩の継ぎ歩に、△同歩は▲同飛で面白いが、先に△6五歩と先着され、不損だけが残ってしまった。
本譜▲2五同飛にも△2三歩と受けず、涼しい顔で△6四銀と進出され、参った。

第2図以下の指し手。▲7五歩△3四歩▲7六銀△3三桂▲2八飛△5五歩▲同歩△4五桂▲4六角△5六歩▲5八金△5七歩成▲同銀△同桂成▲同角△5五銀(第3図)

第2図で▲2四歩は一瞬気持ちがいいが、△2二歩と受けられて効果が薄い。それよりも飛車を直通させているほうがまだマシだと思った。
上手に△7四歩と指されると上手の理想形になってしまう。それを阻止するべく▲7五歩はせめてもの抵抗である。
だが大野七段に△5五歩から△4五桂と跳ねられ、△5六歩と教科書通りの攻めを喰らっては、クサッタ。
△5五銀と進出して、上手好調である。

(つづく)
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