一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

谷川浩司十七世名人誕生

2022-05-26 23:19:42 | 男性棋士
谷川浩司九段が現役のまま「十七世名人」を襲位した。
谷川十七世名人は1997年、羽生善治名人から4勝2敗で名人を奪取し、十七世名人の資格を得ていた。谷川十七世名人は今年還暦を迎え、中原誠永世十段が還暦で十六世名人を襲位していたことから、谷川十七世名人誕生も時間の問題と見られていた。とはいえ、まさか棋士総会で決まるとは思わなかった。私は、秋の「将棋の日」まで待たされると思っていた。
その一方で、懐疑的な部分もあったのである。以前も記したが、「将棋界に名人は2人いらない」が谷川十七世名人の信条だったと思う。谷川十七世名人が「名人」だったころ、A級には大山康晴十五世名人がいた。現役名人として、大山「十五世名人」の存在は面白くなかったと思う。事実、このころの谷川十七世名人の自戦記では、「大山15世」までの表記で、「名人」を省略していた。ここに、現役名人としての矜持を見たのである。それだけに今回、谷川九段の快諾?が意外だった。
もっとも、谷川十七世名人のあとにも森内俊之十八世名人、羽生十九世名人と永世名人有資格者がおり、順番にどんどん襲位してほしい裏事情もあった。
というわけで、今年は順位戦B級2組に、永世名人の肩書が出現する。A級以外の永世名人では中原十六世名人に次ぎ2例目だが、中原十六世名人の場合はフリークラスだった。
B級2組に十七世名人、に異を唱える人もいるだろうが、私はまったくそう思わない。むしろ、ここ数年停滞気味だった谷川十七世名人が、往年の力を取り戻してくれる期待のほうが大きい。
とにかく今期の順位戦は、羽生九段が在籍するB級1組も注目だが、B級2組も目が離せなくなった。
谷川先生あらためて、十七世名人襲位、おめでとうございます。
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