成績優秀者が発表される。1位は8勝のOsa氏。8勝とはこれまたよく勝ったものだが、そのうちの1勝は私が献上したものだ。次は負けねえぞう!
続いて7勝氏が1人。次は私の6勝だが、呼ばれたのは3人目。今年は成績優秀者が多かった。
私は運命のくじを引くが、番号は書いていなかった。6勝を挙げたのに、色紙なしか!
棋書を選ぶことになるが、これといったものがない。さんざん迷って、青野照市八段著の「プロの新手28」をチョイスした。
今年は自己紹介がないが、といってスムーズに進んでいるとも思えない。幹事の湯川博士氏いわく、遠方から来た人、初参加の人はスピーチ可、とのことだったので、Ok氏がスピーチをする。
「大野教室から来ました。いつもは大沢先輩に鍛えられています。大野先生とは二枚落ちを卒業したのですが、大沢先輩は許してくれず…」
完全な内輪ネタだった。
みなにビールが行き渡り、木村晋介将棋ペンクラブ会長の音頭で乾杯!
木村会長の右隣には、渡部愛女流初段、熊倉紫野女流初段。さすがの木村会長も、ちょっと緊張気味である。
私の向かいはブ氏だが、その右にMima氏がいる。サラリーマン時代ならお近づきになるよう努めるが、いまはその気力がない。何となく視線を合わさない。
上野裕和五段、熊倉女流初段、渡部女流初段が挨拶する。上野五段は、青嶋未来四段の昇段祝賀会に参加するとのことで、これにて退室となった。
そのせいでもあるまいが、今年は棋士の参加が少ない。瀬川晶司五段が顔を見せたが、すぐに帰ってしまった。
木村会長も用事があるとかで、中座。帰り際、各国の民謡ネタを披露してくれた。私は初耳の国があったが、幹事のIn氏は、「その国も私は、10回以上聞きました」。
我らが窪田義行六段が顔を出す。しかし窪田六段も祝賀会に向かうそうだ。それで、いまハマっている太極拳を披露してくれることになった。
窪田六段が鶴のようなポーズを決める。こういうとき、私たちはどういう反応をしたらいいのだろう。私たちは戸惑いながら拍手をする。何だこの光景は…。シュールだ…。
懇親会になって、女子の数が増えたようだ。彼女らはいわゆる「見る将」と思うが、その対象はプロ棋士であろう。ペンクラブの会員になって何のメリットがあるのかと思うがそこはそれ、幹事連中のツテもあるのかもしれない。
幹事のHak氏が、熊倉女流初段の色紙のプレゼントタイムを設けてくれる。たまたまゲットした人がいなかったのか、最初からこのときのために用意されたのか知らないが、これは私もほしい。色紙を獲り損ねた人が参加可能で、もちろん私も加わる。
参加者は14名で、4グループに分けてじゃんけんの勝抜き戦となる。私は運よく勝ち進み、決勝に駒を進めた。そしてその相手は、Osa氏だった。
「今度は負けませんよ」
「将棋で決着を付けようか」
「やだ」
ジャンケンポン! あいこ。ジャンケンポン! 私のチョキに、Osa氏がグー。
すべてが終わった…。熊倉女流初段からOsa氏に、直接色紙が渡される。これほど勝者と敗者の差がクッキリ出たのも珍しい。きょうの私は、何だったのだ…。
もっとも、Osa氏も8勝で棋書だったのだから、ここで色紙がもらえて当然だった。
以後も渡部女流初段や森内俊之九段、三浦弘行九段の色紙争奪戦があり、私も参戦するが、いつもいいところまで行きながら負けてしまう。妙なボードゲームをゲットしたが、これはいらないので、辞退した。
すると今度は、それをOk氏がゲットする笑い話となった。
バトルロイヤル風間氏の似顔絵タイムが始まった。まずは熊倉女流初段。描きあげると、加賀さやかさんがみなに見せる。ちょっと特徴が出ていない気がしたが、似ているのは間違いない。
続いては、新潟(!)から来た女性がモデル。こちらはズバッと、よく似ていた。
こうやって、女性会員は順次似顔絵を描かれた。
熊倉女流初段と渡部女流初段は、席を移動している。渡部女流初段はA氏の向かいにいる。ちなみにA氏のいるあたりが私の例年の指定席なのだが、今年はタイミングが悪い。
私の左前はSatohという人で、LPSAを贔屓にしているようだ。LPSA女流棋士の指導を受けたいようだが、現在はその数が限られているので、Satoh氏も不満がたまっているらしい。
「LPSAファンクラブのメールが来て、すぐに申し込んでも、愛ちゃんの指導対局がもう埋まってるんですよ」
私はハナから諦めているが、愛ちゃんファンには切実な問題らしい。
それを補うには、LPSAがワンルームマンションでも借りて、指導対局を毎日行えばいいのだが、それはそれで需要と供給のバランスが崩れるのだろう。
ちょっと酒が入ってきたので、Mima氏と何となく話す。
「いま『週刊将棋』に穴熊の連載をされていますよねえ…」
「いや、穴熊の講座ではないんですが…」
「……」
私は同紙を読んでないので、こんな墓穴を掘るハメになる。せっかくなので、ミスター中飛車氏の将棋にも触れておく。
「困りますよオ、アマ強豪が負けられちゃ」
「でもあの人は強かったですよ」
ミスター中飛車氏、これは自信を持ってよさそうである。
Mima氏も席を外し、そこに湯川氏が訪れた。あまり知られていないが、湯川氏の文章は天下一品である。現在はあまり観戦記を見ないが、もったいないことだと思う。
校正の話が出る。これは大企業の社長の話を絡めた鉄板エピソードだが、何度聞いても面白い。
「君(私のこと)はアカ(校正のこと)を入れられるのは好きか」
「構いません」
「よし」
湯川氏も一杯入っているから目がすわっているが、話していることはマトモだ。「君もなあ、10年前は文章がヘタだった」
それは初耳である。昔、「君の文章は、オレが校正(削除)したくなるギリギリのところを歩いている」と言われたことがある。
「だけどな、最近は文章がうまくなった。君はブログをやってるらしいね。オレは読まんが、恵子は面白いと言ってる」
「はああ…恐れ入ります」
「君の文章は、うまい。一度しか言わん」
過分な言葉であるが、湯川氏、相当酔いが回っているようだ。私は自分の文章をうまいと思ったことは一度もない。
と、右に渡部女流初段がちょこんと座った。これはうれしいサプライズだ。愛ちゃん、また綺麗になったが、毎日が充実しているのだろう。私も少し話をさせてもらう。
「26日は室谷由紀ちゃんと対局ですね。頑張ってください」
「またあ…(室谷さんを応援してるんでしょ?)」
「いやいや、でもホントに難しいところですよねえ」
当人が目の前にいるにも拘わらず、私は否定せず、言葉を濁す。「でも応援してますよ」
私はさらに言葉を継ぐ。
「あ、室谷先生とは、以前負けてるんですよね」
「……」
何か、話せば話すほど渡部女流初段の機嫌を損ねてしまうようだ。
このままイチャイチャしようと思ったら、さすがに人気女流棋士だけあって、すぐに会員が寄ってくる。ツーショット撮影するファンもいて、私などは圧倒されっ放しだ。
せっかくなので、私もスマホで撮影させてもらう。私が女流棋士を個人的に撮影するのは珍しく、スマホのそれは、渡部女流初段で2人目である。
しかしそんなわけだから手順が分からず、うまく撮影できない。ごちゃごっちゃやっているうち、渡部女流初段の表情も険しくなり?焦った。
右前には、Oht氏が来ている。今年は、私のブログを読んでいるという人が多かったがOht氏もそのひとりで、
「渡部先生と大沢さんが並んでいるところを見られるなんて!」
と感激を隠せない。
渡部女流初段はともかく、私など大したことはない。
そうこうするうち、お開きの時間になった。ここもみなで片づけをするが、何と、大広間がサッパリしたら、青野八段の著書が消えていた。
どこを探しても、ない。幹事各氏に聞いてみたが、心当たりはないという。今回は手ぶらできたので、棋書をむき出しで置いていたのがアダとなった。しかし、無くなるかねえ…。
しかも、Ok氏も棋書が紛失したという。私がビール運びをお願いしたときで、Ok氏は袋に入れていたのに無くなったというから深刻だ。私が余計なお願いをしなければ…と思うが、Ok氏のは出てきそうな雰囲気がある。しかし私のはダメであろう。
Shig氏が「それより、二次会に行きましょうよオ」と誘ってくれたが、私はすっかり消沈してしまった。そのまま帰宅。
今年の関東交流会は、何ともしまらない結末となってしまった。
続いて7勝氏が1人。次は私の6勝だが、呼ばれたのは3人目。今年は成績優秀者が多かった。
私は運命のくじを引くが、番号は書いていなかった。6勝を挙げたのに、色紙なしか!
棋書を選ぶことになるが、これといったものがない。さんざん迷って、青野照市八段著の「プロの新手28」をチョイスした。
今年は自己紹介がないが、といってスムーズに進んでいるとも思えない。幹事の湯川博士氏いわく、遠方から来た人、初参加の人はスピーチ可、とのことだったので、Ok氏がスピーチをする。
「大野教室から来ました。いつもは大沢先輩に鍛えられています。大野先生とは二枚落ちを卒業したのですが、大沢先輩は許してくれず…」
完全な内輪ネタだった。
みなにビールが行き渡り、木村晋介将棋ペンクラブ会長の音頭で乾杯!
木村会長の右隣には、渡部愛女流初段、熊倉紫野女流初段。さすがの木村会長も、ちょっと緊張気味である。
私の向かいはブ氏だが、その右にMima氏がいる。サラリーマン時代ならお近づきになるよう努めるが、いまはその気力がない。何となく視線を合わさない。
上野裕和五段、熊倉女流初段、渡部女流初段が挨拶する。上野五段は、青嶋未来四段の昇段祝賀会に参加するとのことで、これにて退室となった。
そのせいでもあるまいが、今年は棋士の参加が少ない。瀬川晶司五段が顔を見せたが、すぐに帰ってしまった。
木村会長も用事があるとかで、中座。帰り際、各国の民謡ネタを披露してくれた。私は初耳の国があったが、幹事のIn氏は、「その国も私は、10回以上聞きました」。
我らが窪田義行六段が顔を出す。しかし窪田六段も祝賀会に向かうそうだ。それで、いまハマっている太極拳を披露してくれることになった。
窪田六段が鶴のようなポーズを決める。こういうとき、私たちはどういう反応をしたらいいのだろう。私たちは戸惑いながら拍手をする。何だこの光景は…。シュールだ…。
懇親会になって、女子の数が増えたようだ。彼女らはいわゆる「見る将」と思うが、その対象はプロ棋士であろう。ペンクラブの会員になって何のメリットがあるのかと思うがそこはそれ、幹事連中のツテもあるのかもしれない。
幹事のHak氏が、熊倉女流初段の色紙のプレゼントタイムを設けてくれる。たまたまゲットした人がいなかったのか、最初からこのときのために用意されたのか知らないが、これは私もほしい。色紙を獲り損ねた人が参加可能で、もちろん私も加わる。
参加者は14名で、4グループに分けてじゃんけんの勝抜き戦となる。私は運よく勝ち進み、決勝に駒を進めた。そしてその相手は、Osa氏だった。
「今度は負けませんよ」
「将棋で決着を付けようか」
「やだ」
ジャンケンポン! あいこ。ジャンケンポン! 私のチョキに、Osa氏がグー。
すべてが終わった…。熊倉女流初段からOsa氏に、直接色紙が渡される。これほど勝者と敗者の差がクッキリ出たのも珍しい。きょうの私は、何だったのだ…。
もっとも、Osa氏も8勝で棋書だったのだから、ここで色紙がもらえて当然だった。
以後も渡部女流初段や森内俊之九段、三浦弘行九段の色紙争奪戦があり、私も参戦するが、いつもいいところまで行きながら負けてしまう。妙なボードゲームをゲットしたが、これはいらないので、辞退した。
すると今度は、それをOk氏がゲットする笑い話となった。
バトルロイヤル風間氏の似顔絵タイムが始まった。まずは熊倉女流初段。描きあげると、加賀さやかさんがみなに見せる。ちょっと特徴が出ていない気がしたが、似ているのは間違いない。
続いては、新潟(!)から来た女性がモデル。こちらはズバッと、よく似ていた。
こうやって、女性会員は順次似顔絵を描かれた。
熊倉女流初段と渡部女流初段は、席を移動している。渡部女流初段はA氏の向かいにいる。ちなみにA氏のいるあたりが私の例年の指定席なのだが、今年はタイミングが悪い。
私の左前はSatohという人で、LPSAを贔屓にしているようだ。LPSA女流棋士の指導を受けたいようだが、現在はその数が限られているので、Satoh氏も不満がたまっているらしい。
「LPSAファンクラブのメールが来て、すぐに申し込んでも、愛ちゃんの指導対局がもう埋まってるんですよ」
私はハナから諦めているが、愛ちゃんファンには切実な問題らしい。
それを補うには、LPSAがワンルームマンションでも借りて、指導対局を毎日行えばいいのだが、それはそれで需要と供給のバランスが崩れるのだろう。
ちょっと酒が入ってきたので、Mima氏と何となく話す。
「いま『週刊将棋』に穴熊の連載をされていますよねえ…」
「いや、穴熊の講座ではないんですが…」
「……」
私は同紙を読んでないので、こんな墓穴を掘るハメになる。せっかくなので、ミスター中飛車氏の将棋にも触れておく。
「困りますよオ、アマ強豪が負けられちゃ」
「でもあの人は強かったですよ」
ミスター中飛車氏、これは自信を持ってよさそうである。
Mima氏も席を外し、そこに湯川氏が訪れた。あまり知られていないが、湯川氏の文章は天下一品である。現在はあまり観戦記を見ないが、もったいないことだと思う。
校正の話が出る。これは大企業の社長の話を絡めた鉄板エピソードだが、何度聞いても面白い。
「君(私のこと)はアカ(校正のこと)を入れられるのは好きか」
「構いません」
「よし」
湯川氏も一杯入っているから目がすわっているが、話していることはマトモだ。「君もなあ、10年前は文章がヘタだった」
それは初耳である。昔、「君の文章は、オレが校正(削除)したくなるギリギリのところを歩いている」と言われたことがある。
「だけどな、最近は文章がうまくなった。君はブログをやってるらしいね。オレは読まんが、恵子は面白いと言ってる」
「はああ…恐れ入ります」
「君の文章は、うまい。一度しか言わん」
過分な言葉であるが、湯川氏、相当酔いが回っているようだ。私は自分の文章をうまいと思ったことは一度もない。
と、右に渡部女流初段がちょこんと座った。これはうれしいサプライズだ。愛ちゃん、また綺麗になったが、毎日が充実しているのだろう。私も少し話をさせてもらう。
「26日は室谷由紀ちゃんと対局ですね。頑張ってください」
「またあ…(室谷さんを応援してるんでしょ?)」
「いやいや、でもホントに難しいところですよねえ」
当人が目の前にいるにも拘わらず、私は否定せず、言葉を濁す。「でも応援してますよ」
私はさらに言葉を継ぐ。
「あ、室谷先生とは、以前負けてるんですよね」
「……」
何か、話せば話すほど渡部女流初段の機嫌を損ねてしまうようだ。
このままイチャイチャしようと思ったら、さすがに人気女流棋士だけあって、すぐに会員が寄ってくる。ツーショット撮影するファンもいて、私などは圧倒されっ放しだ。
せっかくなので、私もスマホで撮影させてもらう。私が女流棋士を個人的に撮影するのは珍しく、スマホのそれは、渡部女流初段で2人目である。
しかしそんなわけだから手順が分からず、うまく撮影できない。ごちゃごっちゃやっているうち、渡部女流初段の表情も険しくなり?焦った。
右前には、Oht氏が来ている。今年は、私のブログを読んでいるという人が多かったがOht氏もそのひとりで、
「渡部先生と大沢さんが並んでいるところを見られるなんて!」
と感激を隠せない。
渡部女流初段はともかく、私など大したことはない。
そうこうするうち、お開きの時間になった。ここもみなで片づけをするが、何と、大広間がサッパリしたら、青野八段の著書が消えていた。
どこを探しても、ない。幹事各氏に聞いてみたが、心当たりはないという。今回は手ぶらできたので、棋書をむき出しで置いていたのがアダとなった。しかし、無くなるかねえ…。
しかも、Ok氏も棋書が紛失したという。私がビール運びをお願いしたときで、Ok氏は袋に入れていたのに無くなったというから深刻だ。私が余計なお願いをしなければ…と思うが、Ok氏のは出てきそうな雰囲気がある。しかし私のはダメであろう。
Shig氏が「それより、二次会に行きましょうよオ」と誘ってくれたが、私はすっかり消沈してしまった。そのまま帰宅。
今年の関東交流会は、何ともしまらない結末となってしまった。