一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

女流順位戦C級2回戦の結果

2021-11-20 00:19:05 | 女流棋戦
15日(月)に第2期女流順位戦C級2回戦が行われた。では、結果を記しておこう。なお、カッコ内は2回戦の対戦相手と本人から見た勝敗、○数字は開幕前の順位、段位の後の※はLPSA所属である。

【2勝0敗】
①室谷由紀女流三段(○野原)
④本田小百合女流三段(○頼本)
⑥清水市代女流七段(○矢内)
⑦室田伊緒女流二段(○船戸)
⑨藤井奈々女流初段(○山田)
【1勝1敗】
②野原未蘭女流初段(●室谷)
⑤和田あき女流初段(○藤田)
⑪山田久美女流四段(●藤井)
⑫里見咲紀女流初段(○はな)
⑯藤田綾女流二段(●あき)
⑰中澤沙耶女流初段(○竹部)
⑱礒谷真帆女流初段※(●村田)
⑳村田智穂女流二段(○礒谷)
【0勝2敗】
⑧竹部さゆり女流四段(●中澤)
⑩矢内理絵子女流五段(●清水)
⑬頼本奈菜女流初段(●本田)
⑮和田はな女流1級(●里見)
⑲船戸陽子女流三段※(●室田)
【休場】
③宮宗紫野女流二段
⑭カロリーナ・ステチェンスカ女流初段

5日に病気で入院した室谷女流三段は元気に復帰し、野原女流初段に勝って2連勝。まさか対局できるとは思わなかったから、この結果には驚いた。いまは勝利もクスリのひとつ。室谷女流三段がこのクラスにいるのはおかしい。今後も頑張って、昇級してもらいたい。
本田女流三段は頼本女流初段に勝ち、貫禄の2連勝。順位もいいし、室谷女流三段と並んで有力な昇級候補だ。
清水女流七段VS矢内女流五段は何度もタイトル戦を戦った仲で、C級で対戦するのがもったいない黄金カード。清水女流七段が勝って貫禄を示した。
里見女流初段と和田はな女流1級は妹対決。里見女流初段が勝ってイーブンに戻した。
そんなこんなで、2局終わって2勝は順位1位の室谷女流三段から9位の藤井女流初段までの5名。今期は18名によるリーグ戦だが、上位と下位で実力の差があるようである。
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1978年のプロ野球日本シリーズ

2021-11-19 00:26:54 | プライベート
あす20日(土)から、プロ野球日本シリーズが行われる。東京ヤクルトスワローズ対オリックスバファローズで、ペナントレースを制したチームがそのまま日本シリーズに出場するのはよろこばしい。ペナントレースの結果を軽視するクライマックスシリーズなんか、早く廃止にしちゃえばいい。
両球団の対戦は、オリックスの前身・阪急ブレーブスや、合併前の近鉄バファローズを合わせると、4回目になる。その中で私にいちばん印象深いのは、両者の初対戦となった1978年のシリーズである。
当時パ・リーグは前後期制だったが、阪急は知将・上田利治監督を筆頭に福本豊、加藤秀司、島谷金二、山田久志、足立光宏と錚々たるメンバーを擁し、完全優勝を果たした。リーグ優勝・日本シリーズも3連覇中で、最も脂が乗っていた。
いっぽうヤクルトスワローズは万年下位のチームだったが1976年途中から広岡達朗が監督に就任し、徐々に実力をつけてきた。1977年は首位巨人に15ゲーム差をつけられたが2位。そのオフに森昌彦(現・森祇晶)を招聘し、体制は整った。
森作戦コーチは、ヤクルトの巨人に対する劣等感を拭うことに尽力した。すなわち、王貞治には大杉勝男、張本勲には若松勉、堀内恒夫には松岡弘と、個々の実力は巨人に劣っていないことを熱心に説いた。それが通じたか、ヤクルトは巨人に競り勝ち、初優勝を果たしたのである。
その日本シリーズは、ヤクルトの本拠地・明治神宮球場が大学野球で使えないため、後楽園球場を使うことになった。これが最終戦のドラマを生むことになる。
日本シリーズは第1戦から阪急、ヤクルト、阪急と勝利し、第4戦も阪急が8回を終わって5対4とリードしていた。
9回表、ヤクルトは2死から伊勢孝夫が内野安打でからくも出塁した。ここで上田監督は今井雄太郎投手の交代に向かったが、今井はこれを拒絶。今井はこの年の8月31日に完全試合を達成しており、それなりの自信はあった。
そこで上田監督は続投としたが、この温情が裏目に出た。再開後、1番・ヒルトンが逆転2ラン。ヤクルトが劇的な勝利を収め、息を吹き返した。
第5戦はヤクルト、第6戦は阪急が制し、3勝3敗。そして10月22日、運命の後楽園決戦となったのである。
ヤクルトは松岡、阪急は足立の先発で始まったこの試合、ヤクルトが5回に先制。そして日本シリーズ最大の事件が6回裏に起こった。
この回、1死から大杉が左翼ポール際に大飛球を放った。左翼線審の富澤宏哉は右手を回し「ホームラン」の合図。しかしこれに上田監督が「ファウルだ」と猛抗議に出た。上田監督にはポールの外を通ったように見えたし、ヤクルトの選手も打球を追ったが、ファウルと見てすぐにベンチに引っ込んだ。上田監督にはファウルの確信があった。しかし富澤も審判生活24年のベテランである。「打球はポールの上を通過した」という絶対の自信があった。
上田監督の抗議は長引く。いまならビデオをリプレイして判定が覆る可能性もあるが、当時はそこまで革新されていない。しかしここにきて1点の有無は試合を大きく左右する。上田監督もここで引くわけにはいかなかった。
「なら線審を変えてくれ」と上田監督は要望したが嫌がらせみたいなもので、到底受け入れられるわけがない。そのうちNPBの金子鋭コミッショナーまで出動したが、上田監督はそれでも納得しない。
あたりは夕陽が射し込み、結局上田監督の抗議は1時間19分にも及んだのだった。現在ではこの長時間抗議は、ルール的にも道徳的にもできない。ともあれ私たちは、勝利に対するチームの執念を目の当たりにしたのであった。
むろん判定は覆らず、試合はこのまま続行。8回裏、ヤクルトは大杉が2本目のホームランを左中間に放ち、今度は文句を言わせない、とばかりダイヤモンドを一周した。
結局4対0でヤクルトが勝ち、勇者阪急を制して日本一になったのであった。
なお上田監督はこのときの抗議の責任を取り、シーズン後に辞任。以後、チームも決め手を欠くようになり、次の優勝は1984年まで持ち越されることになる。
また富澤審判も、あの試合が最後の日本シリーズ出場となった。

そして今年のヤクルトも、明治神宮球場は使えず、東京ドームを使う。シリーズ初対戦から43年、今年はどんなドラマが待っているだろう。
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田中沙紀女流2級は、女優の河合美智子に似ている。

2021-11-18 11:37:39 | 似ている
きょう11月18日は、田中沙紀女流2級の27歳のお誕生日。
あらためて述べるまでもないが、田中女流2級は今年研修会に所属しており、この誕生日までにB2に昇級しないと、女流棋士の夢破れるところだった。
結果は8月8日に昇級を決め、晴れて女流棋士確定。きょうの誕生日を何の憂いもなく祝うことができたのである。本当におめでとうございます。

その田中女流2級は、女優の河合美智子に似ていると思う。
河合美智子は1968年6月13日、神奈川県生まれの53歳。
1983年、映画「ションベンライダー」でデビュー。この映画は事前に新人俳優を募集しており、私は弟の写真を送ったのだが、もちろん書類選考で落ちた。
河合美智子はこの映画での役名である。
1996年、NHK連続テレビ小説「ふたりっ子」に演歌歌手役で登場し、劇中で歌った歌が大ヒットし、またもやこのときの役名「オーロラ輝子」でも活動することになった。
なお「ふたりっ子」は主人公(岩崎ひろみ)が棋士を目指す物語で、将棋ファンなら見ておきたいところである。ただし、私は1回も見たことはない。
2016年8月に脳出血で入院。以降リハビリに励み、現在は元気に暮らしているようである。
田中女流2級と河合美智子は、目と鼻が似ていると思う。

さて田中女流2級はデビュー戦で痛い逆転負けを喫し、2局目も負けて前途多難を思わせたが、3戦目の渡辺弥生女流初段戦でやっと初白星。今後に期待を抱かせた。
当人は3年以内の女流初段昇段をまず目標と語っているが、3年と言わず、もっと早く昇段してもらいたい。応援しています。
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飯野女流初段は、日向坂46の高本彩花と、女優の小松菜奈に似ている。

2021-11-17 00:08:30 | 似ている
日付変わってきょう11月17日(将棋の日)は、飯野愛女流初段のお誕生日。おめでとうございます。
その飯野女流初段は、日向坂46の高本彩花(たかもと・あやか)に似ていると思う。なお日向坂46は、欅坂46から派生した「けやき坂46」が2019年に改名したもの。
高本彩花は1998年11月2日、神奈川県生まれの23歳。2016年、けやき坂46のオーディションで合格。2017年、ドラマデビュー。2019年より「JJ」の専属モデルとなった。
高本彩花は透明感のある表情がよい。
飯野女流初段と高本彩花は、ズバリ顔が似ている。2人を比べると若干、飯野女流初段のフケ感(失礼)が目立つが、顔のツクリは同じである。

飯野女流初段はもうひとり、女優の小松菜奈にも似ていると思う。
小松菜奈は1996年2月16日、東京都生まれの25歳。2008年、モデルデビュー。
以後、多くの映画に出演し、主演も多数。個人的には、2017年にNHKで放送された「スリル!~赤の章~」での巧みな演技が印象に残っている。なおこのドラマには小出恵介が出演していたが、いまのところこれが、彼を観た最後の作品となっている。
小松菜奈は15日、俳優・菅田将暉との結婚を発表した。菅田将暉の一途な愛が実ったようで、まあ何にしてもよろこばしいことだ。私もあやかりたいものである。
飯野女流初段と小松菜奈も、顔が似ていると思う。

飯野女流初段は今年度7勝6敗。可もなく不可もなくで、なかなかモチベーションを保つのが難しいが、きょうの女流順位戦で勝てば、また展望が開けてこよう。
昇級目指して、頑張ってください。
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第33回将棋ペンクラブ大賞・オンライン贈呈式(後編)

2021-11-16 00:22:46 | 将棋ペンクラブ
画面は当然3人を映しているが、画面に比して人が小さい。もう少しカメラを前方に出せばいいのだが、そういうテストはしなかったのだろうか。ただまあ、その素人っぽい撮影が逆に好感が持てるのだが。
高野秀行六段が将棋を始めたキッカケは、小学生のとき、隣の席の子が将棋をやったから。そこから高野少年は厚木の将棋道場に行った。そこでは勝又清和、鈴木大介、北浜健介、佐藤紳哉、上野裕和と、後の棋士が集結することになる。
「ひとつの道場からこれだけの棋士が出るのは珍しいと思います」と、高野六段。
岡部敬史氏は宝島社の編集者からフリーになった。息子と将棋を指すも、すぐに抜かれる。
「将棋はお父さんの威厳が長く続かないゲームなんです」と高野六段が冷徹に言う。
それで岡部氏は将棋道場に行ったが、それが高野六段の教室だった。そこで高野六段に「このままでも泳げるけど、泳ぎ方を知ったらもっと泳げるようになりますよ」と殺し文句を言われ、息子さんはフェードアウトしたものの、高野六段と岡部氏の付き合いはそのまま続いたという。
そのうち岡部氏が「息子に勝てる本が欲しい」と思い、本を作りましょう、という話になった。最初の30分は飲まずに会合をやったが、やはり酒が入ってしまう。そのうち、ふたりだけじゃつまらないということで、岡部氏がネットで注目していたさくらはな。さんに声を掛けた。もちろんさくらさんは快諾したが、たださくらさんは、「絶対この本は出ないな」と思ったという。
だが岡部氏は扶桑社のツテを頼って、出版にこぎつけた。中身は居酒屋でのおしゃべりでと見紛うくらいワイワイ感があって楽しいが、実際一杯飲みながらやっているらしい。
だがそこからしっかりした文章にするのが、岡部氏の腕である。
そしてさくらさんが実際に初段になったオチである。そこで高野六段と岡部氏は、さくらさんに内緒で初段免状を贈ることになったのだが、これには対象者の住所が必要だという。それをさくらさんからだましだまし聞く行為が可笑しい。
3名は今後、低級者向けの本も考えているという。女性の視点からすると、「装丁がかわいいものがいい」らしい。第4弾、第5弾が楽しみである。
続いてトークショーのPART2。題して「タブーなし!文春に聞きたい5つの質問!」
出演は文春オンライン編集部・池澤龍太氏と、「Sports Graphic Number」編集部・寺島史彦氏。聞き手は高野六段。これは視聴者から事前に質問を募っており、聞き手の藤田さんによると、40くらいあったそう。私も書いたが、質問が将棋に特化していなかったから、ボツに違いない。
なおタイトルには「5つの質問」とあるが、それに拘らず質問していくとのこと。
文藝春秋の創業者は菊池寛。エピソードを聞かれ、池澤氏が答える。
菊池寛は愛棋家で、社員を呼んで将棋を指していた。だがブームになりすぎて、仕事に支障をきたすようになった。そこで夕方5時までは将棋禁止となった。「でも、それを最初に破ったのは菊池寛らしいです」。
高野六段も秘話を述べる。「将棋世界は昔、菊池寛に巻頭エッセイを書いてもらってたんですけど、当時の将棋世界は、菊池寛に払う原稿料はほとんどなかったはずなんですよ」。
菊池寛は、ボランティアで書いていたのではないか、というのが高野六段の見立てである。
文藝春秋の将棋特集は誰が言い出しっぺか。諸説あるが。担当編集者はみんな、自分だと思っているらしい。
ともれ「Number」の将棋特集がバカ売れして、第2弾は「やらなければならない」と寺島氏は決意したそうだ。
寺島氏が印象に残った棋士は松尾歩八段。外苑前集合で寒い日だったが、ボタンを2つ外す独特の格好で来た。藤田さんが「セクシーの名をほしいままにしたんですね」とウットリした目で言った。
将棋オンラインの仕掛け人は池澤氏。将棋特集は各部署が個別にやったが、時期がたまたま重なったらしい。ただ「Number」はバカ売れしたので、他の編集部はそれを横目に編集をやったらしい。
誰が取材対象棋士を選ぶか。これはライターの比重が大きいようだ。「ライターが興味を持って聞くほうが、面白い」
贔屓にしている棋士同士が対局しているときはどうするか。
池澤氏「どっちも応援します。相手に負けろ、とは思わない。これが他のスポーツとは違うところで、カルチャーではないでしょうか」
棋士の写真を撮る時に気を付けていることは。
寺島氏「棋士のポートレートを撮る時は、外で撮ります」
印象に残った棋士は。
寺島氏「写真を見てこれスゲーと思ったのは、久保先生。この号は大丈夫だと思った」
そこで藤田さんがその写真を拡げる。そこには久保九段が憂鬱そうな顔で映っていた。
「これは関西将棋会館の福島駅近くの路地ですね。この日はメチャクチャ暑くて、久保先生、ただ暑がっているだけなんですよ」
こうした裏話を聞くと、掲載された写真がまた違って見えるのが面白い。
池澤氏「私は、野澤(亘伸)先生が撮った藤井(猛)九段と行方(尚史九段)の写真」。ふたりが雪の中で傘をさしている。「これでこのムックはいけると思った」。
最後にふたりは、「年明け間もなく、Number第3弾が出ます」と、最新情報を解禁してくれた。
以上、1時間50分におよぶオンライン贈呈式は滞りなく終わった。マイクの音声が入らなかったり、画面に黒い影が横切ったりしたが、将棋ペンクラブ初の試みとしては大成功であろう。リアル贈呈式の復活は必須だが、オンライン方式も併用したら面白くなると思う。
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