アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリング、コンサルティングを行っています。
アドラー心理学による勇気づけ一筋40年 「勇気の伝道師」   ヒューマン・ギルド岩井俊憲の公式ブログ



アドラーのケース・セミナー―ライフ・パターンの心理学 (Adlerian Books)
アルフレッド アドラー
一光社

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おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。

アドラーの本の紹介の6冊目は、アドラーの1930年の著書“The Pattern of Life”(写真)から私が翻訳した『アドラーのケース・セミナー―ライフ・パターンの心理学』(アルフレッド・アドラー著、W.B.ウルフ編、岩井俊憲訳、一光社、2,850円+税)です。

構成は、以下のとおりです。

訳者はしがき
序文  アドラーと神経症的世界 W.B.ウルフ
第1章 全身で示すジェスチャー
第2章 支配的な母親
第3章 犯罪への道
第4章 リードしたがる少年
第5章 成長の恐れ
第6章 反抗的な「不良」少年
第7章 ハンガー・ストライキ
第8章 リーダーに従え
第9章 従順過ぎる子ども
第10章 神経症の素地
第11章 先天的な知恵遅れ
第12章 病気を使って思うがまま
訳注集
訳者解説

この本は、アドラーが1人の大人と11人の子どものケースに解説を加え、面接を行った、ライブの症例研究の書です。それだけに『アドラーのケース・セミナー』のタイトルにピッタリの本です。

編集者は、『どうすれば幸福になれるか』(一光社)の著者のW.B.ウルフ。彼は、長い序文(なんとこれだけで40ページ近くに及ぶ)でアドラー心理学のエッセンスをうまくまとめています。

1929年のアドラーのアメリカでの講義期間中にニューヨークのニュー・スクール・オブ・ソーシャル・リサーチを会場としたもので、症例研究後、実際にそのクライエントが登場し、アドラーの面接を受け、その後アドラーがコメントを加えます。

ケースを扱う際のアドラーの天才的なひらめき、人間知の豊かさ(人間理解の深さ)、勇気づける対応に私は翻訳中「アドラー先生、さすが!」と拍手を送りたい場面が何度もありました。

私は、上のことを伝えたくて心を込めて「訳者はしがき」「訳注集」「訳者解説」を書きましたが、残念ながら私の意気込みの割りには売れていないのが残念です。

360ページを超える大著ですが、もしこの本を読んで、「岩井さんにだまされた。読む価値がなかった」とおっしゃる方には、3,000円分の図書券を個人的に差し上げます、と言いたいくらいの内容の本です。

アドラーの人柄、臨床的な冴えが伝わる本です。


(注)このブログで紹介しているアドラー心理学関係の本は、絶版の本を除いてすべてヒューマン・ギルドに在庫があります。ホームページの「書籍紹介」をご覧の上ご注文ください。

http://shop.yumetenpo.jp/goods/goodsList.jsp?st=hgld.co.jp

また、図書リストもあります。ご請求ください。


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