many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

戦争と平和

2011-05-25 20:10:40 | 読んだ本
トルストイ・工藤精一郎訳 昭和47年新潮文庫版(全四巻)
んー、今回は、なんつーか、懺悔なんだな。
ここんとこ何度かチラチラ書いたよーに、移動や夜のヒマな時間を久しぶりに本格的な読書に割こうと思ってた、その月間が先週末をもって終わってしまった。
まあ何も読まなかったわけでもなかったんだけど、野球に関する新書みたいな軽めのものをつい店先で買っちゃったりとか、移動中はDVD(ポータブルプレイヤーをなぜか持ってる)観ちゃったりとか、電車んなかも夜も根性なくて意外と早く寝ちゃったりとかで、思ったように本が読めなかった。
で、だいたいが、読書月間にしよーと思い立ったのは、先日本棚のなかから、この「戦争と平和」を見っけたからにほかならない。あー、こいつは、いつ読み終わるかあてもなくチマチマいくんぢゃなくて、まとめてドーンと読みたいなーとそのとき思ったんだが。
結局、文庫の第一巻は、持って歩いてたんだけど、ぜんぜん読まず。
持ってるのは、文庫の一巻から四巻まで順に、平成4年2月の39刷、平成4年1月の32刷、平成3年11月の29刷、同じく3年11月の28刷。かかってる文庫カバーも全部、有隣堂のアイボリー(カバーの色、選ばせてくれんだよね)で統一されてんで、たぶん平成4年の2月だか3月だかにまとめて四冊買って読んだんでしょ。
どんな話だかまったく記憶にないんだけど、読んだ証拠に、しおり(新潮文庫って紐状の栞がついてる)が本の一番最初んとこに入ってる。読み終えたら、栞は本の表紙開けたすぐんとこに、挟み直して仕舞うのは、私の若いときの習慣。
しかし、今回の機会を逃しちゃったんで、こんどはいつ読む気になるだろうか、ちょっと不安だ。やっぱ忙しい日常に追われるなかで、一日数ページずつ読み進むってタイプの本ぢゃないと思うんだよね。ロシア文学って、だいたい、こう大きなうねるようなリズムに身を任せていかないと楽しくないし。
学生みたいに夏休みでもあればいいんだろうけど、長くても3日くらいしか休めない仕事のパターンなんで、どうかなぁ。
(あとねー、「あしたの朝、はやく起きなきゃ」みたいなのがあると、どうも夜の読書が流れにまかせてどこまでもって感じにならないんだよねー、情けないことに。)
でも、今年はどこかで一週間くらい休めるはずなんで、そのときにでもどこかに引き籠って読もうか。
でも、それだったら、せっかくだから読んだことないのに挑戦したいな。なにがいいだろ?なるべく長いやつ? 「失われた時を求めて」? やだなー、なんとなく。
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それから

2011-05-24 13:51:35 | 読んだ本
夏目漱石 昭和23年発行・昭和43年改版 新潮文庫版
先週の読書の時間(っていうのは新幹線による移動と、夜寝る前のこと)に読む小説は、なににしようかちょっと迷った結果、こないだ「三四郎」を読んで、気にかかってたんで、「それから」にした。
持ってるのは、昭和59年の74刷。読んだ記憶あんまりっつーかほとんど無いなー。
(っていうか、今回読み直して思ったけど、当時の私には理解できないでしょ、これ。)
「それから」は「三四郎」の続編といわれてるけど、一応登場人物はべつのひと。主人公は小川三四郎君ぢゃなくて、長井代助。
この主人公が、30歳なんだけど、定職ももたず、でも親のおかげで家を持ってて、しかもそこに書生まで住まわせているというツワモノ。なんつったっけ、こーゆーの? 高等遊民?
で、親からは結婚しろなんて言われるんだが、あーだこーだ言って拒否してる。
ところが3年ぶりに再会した友人といろいろあるうちに、かつて自分が仲とりもって縁談まとめてやるまでした、その友人の妻なくしては生きられないとまで決意しちゃう。あいかわらず職もないくせに。
んで、その奥さんを友人から奪っちゃうし、そんなこときいて激怒した親兄弟には縁切られちゃうし。(なんせ明治のことだからね。世間的には大罪なんでしょ。)
そーゆー身勝手な恋愛話は、私はいちばんキライな部類に入るんだが、なんか今回は、勢いよく止まんなくなって一日半くらいで読んぢゃった。なんだかんだいって、夜、横になりながら読んでんのに、眠くならないで、ページを繰り続けるのはけっこう珍しい。
冷静にみれば、ひどい話なんだけど、でも主人公がそういう選択をするのはしょーがないんだ、みたいなところへストーリー展開を持ってかれちゃうとこが、うまいっていうかなんていうか、今回改めて読んで感心させられた。
…こーなってくると、さらにこの続きの「門」が気になってくるなー。そのうち読まざるをえんかも。
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西遊妖猿伝 西域篇3 だ!

2011-05-23 13:03:26 | 諸星大二郎
諸星大二郎 2011年5月23日 講談社
朝なにげなくネットをふらふらしていると、きょうが「西遊妖猿伝」西域篇の第3巻発売日であることを知る。
こーしちゃいられねーって、午前中から本屋に行って、さっそく買ってきました。
これから読むのだ。雑誌とか読んでないんで、中身なにがどういう展開になってるのか知らないのだ。
好きなマンガの新しいのを、そうやって1ページずつめくっていくのは、至福のときである。
きょうは、これでもうおなかいっぱい、なんも要らねー。

好きなマンガ家は、諸星大二郎と江口寿史と岡崎京子という私、こうして新刊を待ちわびて、心ふるわせて楽しみに読める機会というのは、実質この作品しか現在のところはない。
ってことは年に一度くらいしかないってことだ。なんだかなー…、つまらん人生だ。
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9回裏無死1塁でバントはするな

2011-05-22 21:52:14 | 読んだ本
鳥越規央 2011年3月 祥伝社新書
前回から、野球つながりで。
副題は「-野球解説は“ウソ”だらけ」。
知ってるひとは、タイトルで察しがつくだろうけど、セイバーメトリクスに関する本。
セイバーメトリクスってのは、「野球の試合をその数値データから客観的に分析し、選手の評価や戦略を研究する手法」(本書より)。
私は、学生んときに統計をかじったせいで、こーゆーのが大好きである。
つまり、主観とか、思い込みによる説が嫌いで、客観的なデータによる議論が好きなんである。
「ピンチのあとにチャンスあり」とか言うけど、ピンチをしのいだ次の回の攻撃であえなく味方は三者凡退しちゃうときもあるわけで、ぢゃあ、いったいどのくらいの頻度でそういうこと起きてんのよって、実際に調べる態度とか(結論がどっちだろーといーんだよ、態度の問題だよ)が大事だと思う。
本書の内容を、こんなとこで、あまり細かく書いてもネタバレになって迷惑だろうから、主な見出しだけ並べてみます。
以下はホントかウソか、調べることに興味あるないか、それが問題。
・1点差の9回裏ノーアウト1塁でバントをすべきか
・「左打者には左投手」は本当に有効か
・「バッティングカウント」はあるか?
・たたきつけるバッティングはヒットを生みやすいか
・先頭打者に四死球はヒットより悪いか?
・2ストライク・ノーボールで本当に1球外すべきか
・敬遠して次のバッターと勝負は良い作戦といえるか
・エースにエースをぶつけるのは得策か
・1塁にヘッドスライディングをするべきか
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プロ野球 スカウトの眼はすべて「節穴」である

2011-05-20 20:15:40 | 読んだ本
片岡宏雄 2011年2月 双葉新書
著者は元ヤクルトスワローズの2004年までスカウト部長。
33年間のスカウトの仕事であったいろいろを書いてる。
重要視するのは、ピッチャーでいったら球離れ(投げるときの指先のピッてやつ)とリズム感。あとは努力するかどうかなども含めたメンタル面。
スピードガンの数字とか、ストップウォッチで計ったデータばかりを重視する風潮を否定して、自分の目でみた動きとかを長年の勘で判断するのが重要としている。
私はどっちかっていうと、客観的な数字や言葉で説明できない、リズムとかタメとかいう表現がキライなんで、そういう選手評は、ふーんと気のない相槌を打つぐらいしかできない。
(特に最近は「マネー・ボール」の影響とか受けてるんで、球が速い高校生を、素質・将来性があるといって獲ってくるのは、ダメだと思ってるもんで。)
球団をやめる原因になった、言うことがコロコロ変わって、しかもいちいち嫌味な、野村克也との確執が書かれてんのが面白かったりする。
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