かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

鳥獣戯画 & 牛乳を注ぐ女

2007年12月01日 | Culture・Arts
今日は、典型的な小春日和。ということで、恒例?の、展覧会ダブルヘッダー。

最初は、ミッドタウンのサントリー美術館でやっている”鳥獣戯画がやってきた!”。
ミッドタウンは、初めてのクリスマスということで、何故かWOOのクリスマスツリーも。



高山寺の鳥獣戯画が、まとめて展示されている。といっても、展示替えがあるし、散逸しているので、全部見るのは、元々不可能。今は、私の一番見たかった甲巻後半の、兎、蛙、猿などが、大暴れする場面が展示されていて、グッドタイミングだった。相当な混みようだ。
平安時代に、今の日本のMANGAブームのルーツがあったのだ!
その他にも、いろいろ関連展示があり、放屁合戦など、笑えるものもある。今よりもっと、人間的な、そして動物達が身近な人間の営みがあったことを思い起こさせる。



この躍動感、筆さばき、ユーモアあふれる発想。まねできない。甲、乙、丙、丁と四巻あるのだが、甲巻に最も親しみを感じるのは、私だけではないだろう。甲巻の場面の絵葉書ばかり5枚買ってしまった。上の絵葉書の図柄は、蛙が、気合で兎を投げとばしたところと思われる。今でいえば、ドラゴンボールZの気功波のようなものか。



そのまま、亡き黒川紀章さん設計の、新国立美術館で開催中の、”牛乳を注ぐ女”を見に行った。こちらも、随分な人気だが、メインの"牛乳を注ぐ女”は、結構じっくり見れる。
同時代以降のオランダ画家による風俗画も多数展示されているが、すっかり引き立て役に回っている。当時の、風俗がわかることは面白いのだが、絵が全体的に暗い。当時の、明るさが、今と比べて全体的に暗かったのだろう。
”牛乳を注ぐ女”と見てみると、明るさの使い方がすごい(フェルメール絵はいつもそうだが)。もちろん、ラピスラズリの青も、映えている。何気ない一瞬を切り取ったような絵だが、様々な技法が使われ、修正の後も、多数見つかっているそうだ。試行錯誤の繰り返しの結果出来上がった絵なのだろう。来年も、また6点来日予定との報道があった。この調子でいくと、日本にいながら、全点踏破できるか。もちろんそれは無理だけど。

フェルメールが一生暮らしたといわれるデルフトは、昔の町並みが残っているそうだから、そこで、この絵を見たら、とても、17世紀の絵とは思わないだろう。それほど、普遍的な、人間的の変わらぬ営みを題材にした絵だと思う。
コメント
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