小池百合子さんの”女子の本懐”という本を読んだ。この本は、比較的新しい、というよりも、安倍さんの突如の辞任や、防衛省の騒ぎで、極めてHOTな本になってしまった。
本の中身は、小池さんの防衛大臣だった55日間の出来事を中心に、日記風にまとめたもので、まだ先がある(と思われる)政治家である小池さんにとっては、やや大げさな題名という感じもする。
久間騒ぎを他人事と思って見ていたら、急に自分が当事者になって、防衛大臣として着任。漏洩問題や、参院選の遊説、自民党惨敗を経て、大臣として諸国歴訪、そして、守屋氏更迭にかかるごたごたで、組閣を機に、実質辞任。一言で言って、とんでもない55日間。
そこまでならまだしも、その後、結果的には、安倍さん辞任、守屋スキャンダルにつながった。防衛大臣として、自ら防衛省改革をできなかったのかとも思いたくなるが、本を読むと、そのまま持論を通そうとしても、回りサポートが得られる状況ではなかったようだ。そして、この55日間で、小池さんが感じたことが、事実となった。いわば、よそ者(新入り)が2ヶ月足らずで感じたことが、正しかったのだ。
この本を読んで感じるのは、小池さんのシンプルなひたむきさと、全体感を保ちながらの筋を通す信念、邪念のない(ように見える)潔さだ。
もちろん、政治家の中には、もっと知識経験豊かな人、それを背景に高い実行力を持つ人が多くいるのだろうが、安倍政権の末期のような、常識からかけ離れた事象を立て続けに見せつけられると、小池さんのようなわかりやすさ、ひたむきさが、今の世の中大事なのではないか。
とにかく、この半年近く、全く政治が機能していない。