大震災から、早くも3週間経った。
まだ余震は、続いているし、原発も収まっていないし、復興も全然これからだ。
震災のことには敢えてしばらく触れなかったが、東電の緩慢さは、結局全く変わらなかった。
不思議なのは、この緊急時に社長が動けないことを隠し、発覚してからも、社長を変えようという話が出てこないことだ。社長に判断能力がなくなっているのか、誰も貧乏くじをひきたくないのか、いずれにしても言語道断である。
そして、どんどん汚染された水が垂れ流しになっているのに、状況は、落ち着いていると言ってみたり、耐えられない能天気。
とても、全力で、取り組んでいるとは思えない。現場で、放射能をあびるリスクをかかえながら作業している皆さんには申し訳ないが、傷口をこれ以上広げられないぐらい広げ、まだそれを閉じる手立てさえ、見つけられていないというのが実情だろう。
極めて残念だ。
原発の場合、想定外という言い訳も通じなくなってきた。事実、津波リスクについての対策は、不十分だったとされていて、特に電気関係設備についてのリスクは具体的に指摘されていたという。
建物の場合、大地震が起きるたびに、規制が強化されてきたが、原発はどうだったのか。
政府も、全く指導力が発揮できなかった。ばらばらである。被災地対策、原発対策、海外対策、いろいろやることが沢山あるが、それらを俯瞰して、やるべきことを集中的に対応するという体制が組めずに、結局何もできなかった。これも傷口を広げた。
そうは言っても、津波の巨大さは、想定を超えるものだったことはわかる。
ただ、これが今現実のものとなった今、復興が始まったら同時に被災地以外でも始めることがあるだろう。
特に津波リスクがある場所については、逃げる場所の確認が必要だし、なければ、高いビルを建てて避難場所にするか、家屋を陸側に段々移すしかないだろう。
鎌倉など、大仏まで津波が来たということがわかっているのだし。
原発の津波対策も急務だ。ストップするところまではできたのだから、原発が水に被っても冷却システムが止まらないような対策が必要ということなのか。
一昨日の番組で、宮城県の教育委員会が4/1付で、人事異動をしたといっていた。もし本当であれば、とんでもない暴挙と言えるだろう。一般企業ですら、できずにいる企業が多い中、公の機関が、一番重要な分野の人をこのタイミングで変えようというのだから。
一年遅れでも。夏休みでも全然問題ないはず。
上の写真は、正月に行った仙台港のアウトレットパークだが、当然津波にやられて、まだ再オープンのめどは立っていないという。
復興対策の本格化は、しばらく先になると思うが、長期戦に備え、まずは、原発対策と、被災者の生活の当面の安定化が必要な状況は、地震発生直後と全くやるべきことは変わっていない。
友人が、地元銀行に勤めているが、復旧は、まだまだという。まずは、生活ができる体制を作らなければ。
実家は、仙台中心部であるが、ライフライン復旧のめどすらつかない。贅沢と言われるもしれないが。
東北新幹線が仙台まで開通するまで、まだ一ヵ月以上かかる見込み。早くやるべきことと、じっくり取り組むべきことを、よく見極めて、全力で、復興に取り組んでいくしかない。
サマータイム制の話も出ている。アメリカで、経験したが、問題ない。ただ、アメリカの場合、仕事は仕事、家庭は家庭という文化があるが、日本はどうか。サマータイムが残業を生むようでは逆効果。それまでに、どれだけ節電の重要性が染み透っているか次第か。
とにかく、全てゼロからという気持ちで取り組んでいかねばならないことだけは、確かだ。