仏ガールも増えて、この手の本は、結構多い。その中でも、本書は一番入門的本ではないか。
仏が、如来、菩薩、明王、天に大きく分けられることは、近時、一般的になってきた?
チベット仏教までいくと、それでは収まらないのだけど。
本書は、その4種類の仏さまについて、それぞれ説明がなされる。
が、そんなに明確な区別がつかないことも同時に理解させられる。印相も同じ。バリュエーションが多すぎるので、まずは、基本を把握することが大切という。
その中でも、絶対という法則もある。例えば、涅槃。この構図は、釈迦如来以外はありえない。横になっている方向も、皆ご一緒だ。
脇役の菩薩様も面白い。例えば、勢至菩薩。観音様と阿弥陀如来を護るが、単独で信仰されることは、希という。水瓶と宝冠が標識だが絶対条件でもない。
明王は、もっとややこしくなる。その役割は、如来や菩薩が救えなかった煩悩や魔障の一切を調伏すること。最後の砦だ。
これらの基礎知識を身につけただけでも、仏像巡りの楽しみは倍加するだろう。