本書は、2009年に出た本だが、ツン読になっていた。
今年も、正倉院展に行ける見込みになったので、一度読んでみようと思い、読んでみたら面白い。
テーマ毎に、見開き2ページに、写真、その次の見開き2ページに解説という構成だが、正倉院の名品のみ、ピックアップし、正倉院展の図録以上のレベルの解説が、付いていて、まことに面白い。
お宝の歴史的背景もさることながら、その技法、修復されたものについては、修復された歴史など、ならではの話が満載だ。
楽器が、誤って修復されたが、後から見つかった、楽器をつなぐパーツによって、本来の姿が、わかったとか。
正倉院展には、もう何回行っただろうか。結構名品は、見れてきたが、本書を読むと、まだまだという気にもなる。
今年の目玉の一つである漆金薄絵盤の製法、使用法も、まことに興味深いものだった。