本書は、積読になっていた。
何冊か読んだ小林さんの本だが、関さんの本と同じように、もうやめにしようと思いつつ、ゲットしてしまう。
中は、表紙の帯でもわかるように、珍説。
私がよく使うトンデモ本という言葉は、タイトルだけで、ただページを埋めるために、空虚な言葉が並ぶ本をいうが、本書は、なんと評すればよいか。
とにかく、いわゆる通常の歴史書とほとんどクロスしない古代史になっている。
それが、邪馬台国の時代から、6世紀まで、つながっているのだから、凄い。
小林さんによれば、日本の歴史書以上に、中国、韓国の歴史書を読むことにより、このような歴史になるというが、中国と、韓国の歴史書にも、もちろん直接書かれているわけではなく、その歴史書に書かれている内容と、日本の古代史に書かれている内容を、年代や、事象を手掛かりに、紐付けし、結果的に、日本の天皇は、韓国や、中国(しかも結構奥まった地方)から、飛んできた?ことになる。
しかし、これは、前にも書いたかもしれないが、交通手段に限界があった当時、まずありえない。
その他も、ほとんどの記述に突っ込みどころ満載で、とても、学会で議論できる内容とは思えない。
ということで、古代史に題材をとった妄想小説と理解した方がいいかもしれない。
ただ、記述は、一貫しており、私のいうトンデモ本のカテゴリーには入らない本。