かねやんの亜細亜探訪

さすらうサラリーマンが、亜細亜のこと、ロックのこと、その他いろいろ書いてみたいと思ってますが、どうなることやら。

古事記の神々

2020年09月28日 | Books
今日は、久しぶりの青空で、さわやかかと思ったら、いきなり、電車が止まってる。
振替輸送で、何とか前進したら、今度は、踏切の非常ボタン。
なんと、いたずらだったという(見てた人がいるのだから、その場でどうにかならないものか)。
とほほのスタートとなった。



三浦さんの新作と思ったら、2016年に原本は出ていて、本書は、その増補・改訂版。

記紀の神々は、本当にたくさん出て来て、読み方も様々、名前も変わるし、矛盾する記載もあり、そこに様々な解釈が入り、ややこしいことこの上ない。
本書を読めば、クリアになるかと思ったら、三浦ワールドが展開され、ますます迷宮入り?

テーマ毎に三浦さんのお考えが披露され、最後に神名辞典が付く。
神名辞典は、読むものではないので、知らない神様の名前が出てきた時に、辞書代わりに使う感じか。
この辞典自体も相当マニアックなのだが。

最初のテーマが天照大神だが、最高神という割には、その行動は、とても、最高神のものとは思えない。特に、重要な判断は、タカミムスヒが行っており、どっちが最高神かわからない。
確かにそうだ。
では、タカミムスヒを追っていくと、カムムスヒとの関係が謎として浮かび上がる。
スサノヲは神々の中でも、魅力的な神と思われるが、行動が矛盾だらけ。
同じ神の所業と記されているものが、実は、別の神々によるものと考えられるケースも。


歴史書によっては、記紀が作られれた8世紀の政治情勢を、この神々の話に反映させていると説くものも多いが、本書は、古事記を徹底的に読み解くことに主眼を置いており、当時の政治のことには触れない。むしろ、それ以前の、神々のルーツを探ろうとする。
全くの架空なのか、何等かの史実の裏付け(一部でも)があるのか、そこさえあやふやなところで議論する意味がどれだけあるのかという気にもなってくる。

ディープ過ぎて、ついていけないところもあるが、三浦さんの情熱のこもった一冊。
古代史の謎解きは続く。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする