CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

事故とはいえやるかたない怒りと虚脱感

2006-09-21 09:20:41 | 雑感
とてつもない青空に吸い込まれそうな秋でありますね

電車の窓から見えるそこが
なんといいますか
クリスタルブルーのそれという具合で
ぼんやりまったり、眺めていたのであります
外を眺める余裕の無い日々がここのところ続いただとか
色々、考えるところがあったりなかったりしつつ
今朝の涼しさと、すがすがしさを
満員電車という匣の中で眺めておりました
人身事故なんざ大嫌いだ
亡くなった(未確認)人には悪いと思いつつも
他所でやれなどと思う私も
いつかは、同じことになるのかもしれない
はた、そう気づいたので、ポエッておきます
聞いてください「おっさん醜いでしかし」

<ポエム>

事故で満員の車内はみつしりと人が詰まってゐる
押しつぶされるやうに、ぎうぎうと軋む匣の中身たる
サラリヰマンの群れは、みな一様に無表情で
どれもこれも墓石であり、無縁仏である
女が一人、窮屈そうに所在の心もとなさを憂えてゐる
ただ、それでもどこか諦めたような表情で
詰め込まれることをむしろ、楽しんでゐるかのやうに
涼しげな貌が酷くうらやましく思えたのである
満員の原因たる人身事故も
おそらくは同じ貌をして、無縁仏であり墓石となったのだらう
それならば、涼しげな女はし合わせのように思える
鈴のような声で泣かなくとも、酷く羨ましい女は
匣の中で、ただ、涼しげでゐる

端で何に怒り狂ふかわからぬ
憤怒のおっさんの醜悪極まりない鼻毛の伸びた顔を晒し
その汚らわしさに負けぬほど、何に当たるかもわからず
必要以上に暴れながら、車外へと向かおうとしつつ
そのあまりの穢れに、無縁仏たちは一様にカチンときて
車外へ降ろすことを拒絶するのである
愚か者は罰を受けねばならぬ
かくして暴れる醜い化け物は、匣へと閉じ込められ
二、三の恨み言を呪詛の如く呟きつつ
憤怒に染められた赤い顔が、脂ぎり、憎憎しげに歪んだのである
無縁仏たちは思う
ざまぁみろ
しかし、化け物はなほ、悪びれることもなく
こともなげに携帯電話を取り出して、大声で喚く
「あー、わしわし、電車がな、電車が」
ぶち
トンネルに吸い込まれ、それは失笑にかわる
真っ暗なそこに冷たくたわる、冷ややかな感情が霧になって
化け物を覆い隠すのである

かくして、魍魎は匣へと閉じ込められ
その傍らで、涼しげな女が身を任せてゐたのである
女が酷く、うらやましく思えたのだ

</ポエム>

えー、書いてる途中で厭きたのがとてもよくわかる
アレでナニなできでありますが
ともかく、満員電車というだけで酷く人間は疲れて
やりどころのない怒りに襲われるのだと
記しておくだけ記しておきます、めもめも