CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

西郷どん  慶喜の本気

2018-04-15 21:01:31 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了であります
ちょっとファンタジーに過ぎるだろうと思いつつも
典型的な少年漫画的な展開で、
なんだかんだ、はらはらしながら見守ったのでありました
やる気のなかった慶喜が、かえってやる気になるという
策士策におぼれるかのような内容は、
物語として、大変楽しめるものだと
深く頷いてみたのであります

とはいえ、結構衝撃だったのは、
西郷さんに殺しをさせたところで、
覚悟を得る、そして、命を賭けるという意味では、
非常に象徴的で、よいシーンだと思うんだが、
これはなかなか、大変なことをしたなと感じたりもしたのであります
まぁ、ドラマが面白くなるから
あんまりあれこれ言うのも野暮というものなんだけども

それ以外には、大奥がえらい簡単に篭絡されたところでありましょうか、
大変だなと思っていたら、さらっとひとつお願いしたら
あっという間に叶ってしまったというあたりが、
ただ、意外と説得力というか、奥のためならやるという
家定の姿は、理解できる感じで
短い間なのに、なんか育まれた愛ではないが、
何かがあったのかもしれないなんて
思わされたりしたのであります
もっとも、これは、篤姫を見ていたからかもしれぬと
思ったりもするのでありますけども
よい夫婦だと思いたいのであります
来週死ぬみたいだが

安政の大獄が何時ごろ放送となるのか、
気付いたらもう、4月も終わりのほうだなと
ちょっと焦るところじゃないかと
感じたりしつつ、幕末も序盤といったところを
堪能していくのでありましたとさ
こっからだよなぁ面白いのわ

【読書】密造酒の歴史

2018-04-14 21:12:31 | 読書感想文とか読み物レビウー
密造酒の歴史  著:ケビン・R・コザー

密造酒について、まさに太古から現代に至るまでを書いた
なかなかに楽しい本でした
そもそも密造酒という定義が難しいと
この本を読んで思わされたのでありますけども
その昔より、人間は酒に親しんできたのに、
どこかのタイミングで、それぞれの国で、
なんかの拍子に規制されて、違法化してしまうという
この悲しいお話が、なぜなのか、どうしてなのか
人間の営みと、お酒の切っても切れないような関係が
つまびらかになって楽しい一冊であります

密造酒とすると、一気にきなくさい感じになって
当然、アルカポネの話なんかも出てきたのでありますが、
地域によっては、酒を作るということは当たり前であって、
それを楽しむことが、国境を越えていったりすると
とたんにややこしくなっていったり、
ともかく、これによって生産性が著しく悪化するので、
反対、規制を推進するという人たちがでてきて
それらと対立する組織がまた出てきてとか
だんだんと、政治色を帯びてきたり
実に不思議な紆余曲折の中心にいたりとなるお話でありました

おおむね、西洋、特にアメリカの話が多かったので、
どうしてもそちらに偏り勝ちではあるものの、
一般人の味方、そういう旗印に
この密造酒というトレンドが、いつだって出てきてもてはやされると、
政治とメディアが対立をあおる
その象徴になりがちという指摘はなかなか面白いところで、
人間をやっていると、どこかのタイミングで
なぜか、このアルコールに取り付かれたりして
これの取り扱いで、なぜだか
誰かと喧嘩するはめになったり、不思議なことが
繰り返されてきたのだなと思わされたのでありました

自分が、さほどというか、ほとんど酒を飲みたいと思わない人間なので
この狂騒が不思議に思えてならないのだけども、
また、私のようなのがいるからこそ
規制する趣が出たり、それによって困る人たちがいたりと
ある種の多様性なのかしらと感じたりしたのでありました

密造酒という単語が怪しげではあるものの、
ごく最近でも、方々で作られていて、やがては
合法密造酒なる分野、読んでいて正直よくわからなかったんだが
地ビールとか、どぶろくとかいうジャンルなんだろうかしら、
ともかく世界的にそういうのがもてはやされているのも事実なんだそうで
アルコールを楽しみたいという欲求は強いものだなと
感心したのでありました

とはいえ、密造酒つくりが貧困と強く結びついているというのも
鋭い指摘というか、そこに営みがあるのだなとも
思わされたりして、また、質の悪い酒によって奪われる命や、
様々な何かがあったりと、やはり規制すべきではないかと
思わされたりもしたり、非常に興味深く面白い本を読めたと
思うのであります

年末台南高雄旅行 12 マングローブトンネルを楽しむ

2018-04-13 21:11:17 | 年末台南高雄旅行(2017)

マングローブツアーのためのチケットを購入、
前回同様、一人200元であります
しかし、凄まじい混雑っぷりで、しばらく時間潰さないといけないわけで、
うろうろと近隣を歩いて廻ります


自生の蘭、花がなかったけど、12月に生き生きしてんだからいいなぁ

あちこちに生えているガジュマル
砲台跡の公園のほうに足を伸ばしてみてきたのだが、
このあたりについても、この日のお祭り用に駐車場扱いになっていて
なんとも混雑していたのであります
写真は空いている瞬間に撮影


仕方ないのでと、ここで甘いものを補給
八宝氷を食べたかったんだが、どうもその店が潰れていたらしく
代わりに、仙草を使った氷菓子を食べる 50元
これはこれで美味しかったのでよかったんだが、
相変わらずアーケードの色が映りこんでしまって、まったく食欲そそらない色になってます
でも、そこそこ美味しかったのでした
白玉がかなりモチっとしていて、なんといっても、ハトムギが旨い
ぐみぐみする食べ物ばっかり乗っかってましたが、
この感触をQと台湾で言うのだそうで、超Qを楽しんだというわけである
言葉の使い方はあっているはずだ

そうこうしている内に気付けば順番が廻ってきていまして、
あわてて父親と乗船する
しかし、今回は前の席が確保できなかったので
裏技でもないが、最後尾に陣取って撮影撮影


まぁ、似たような写真ばっかりになって、面白くもなんともないのだが

後ろ向きでも、十二分にトンネルを楽しめてよかったと思いつつも

前回に比べて、トンネル具合が弱いというか、
やっぱり冬には少し葉が落ちてんじゃないかと感じたところ
もっと、覆いかぶさってくるような雰囲気が前回はあった気がする
ただ、あんまり晴れていたから、そう感じなかっただけかも
ともあれ、クルーズを一通り楽しめたのでよしとしたのでありました
シオマネキとか、変わったトンボとか様々に見られたんだが
写真撮ることはかなわず残念であります
生物の宝庫という、その一事は堪能できたのでありました


行き交う船


無事終わってからは、前回同様に抹香鯨館で骨を見て、
標本をあれこれ見て廻ったのでありました
ともあれ、十分楽しんで満足したので
タクシーを捕まえて、次の目的地に移動するのでありました
もう、タクシー使うのもすっかりなれたものである

【ドラマ】わろてんか

2018-04-12 21:03:46 | ドラマ映画テレビ感想
NHK朝の連続テレビ小説「わろてんか」
見ておりました、正直、どうなんだと
思ったりしながら見ていたけども
まぁ、これはこれで、そういうものだろうと
生暖かく見守ったと、そんな按配でありました
嫌いではないというか、随分叩かれているけど
こんなもんじゃない、朝から、それなりにほわっとして
よい物語だったじゃないかと
思ったり感じたりした、半年間でありました

ちょっと時代感がわかりづらかったのが
残念だったというか、時代というのが
二次大戦くらいしか感じられなかったのが不思議なところで、
割と、明治とか、大正の流れは
もっと丁寧にやってよかったんじゃないかと
ちょっと思ったりした、残念な部分であります
あのあたり、面白そうだったのになぁ

前半ハイライトというほどでもないけど、
落語家騒動のあたりは、なるほど面白いなと
実際、あんな引き抜き合戦やら、ラジオとの対立があったのか
そういうのを楽しんでみていたのでありました
ただ、あの後、さっぱり出なくなったのは
仕方ないとはいえ、なんか残念だったのであります
落語は、なんだかんだ、今でも扱われてるんだから
もうちょっと出しておいてもよかったんじゃねぇかな
あと、何時の間に、岩さん死んじゃったんだろうか
いや、死んだかどうかわからんが、伝説のとか言われるようなことになってたのか
不思議だけども面白かったのであります

キースが最初、どうしようもないくらい面白くなかったのでありますが、
だんだんこなれてきて、師匠と呼ばれるようになったあたりから、
なんか見られるようになったと思ったり感じたりしたところ、
俳優さんに、コントをさせるような感じでやっておいてもらったら
序盤ももっと面白かったんじゃねぇかなと
ちょっと思ったりしたのだけども、
まぁ、なんだかんだ、見続けられたのでよしとするのでありました

おてんちゃんが、笑うと可愛いなと、
それが一番の印象的な部分だったんじゃなかろうかと、
役柄上、そこまで可愛いというのを前面に出せない感じだったけど、
旦那が死んでからの、幽霊との会話のやりとりなんかが、
可愛らしくて好きでありました
ああいう、いちゃいちゃは、もうちょっとやってもらってもよかったんじゃなかろうか
リリ子とともに思うのでありましたとさ

まぁ、突っ込みだしたらきりがない内容だったのも確かでありますが、
ともかく半年、お疲れ様でありました

【読書】壷中美人

2018-04-11 21:00:43 | 読書感想文とか読み物レビウー
壷中美人  作:横溝 正史

かの有名な金田一耕助シリーズであります
初めて読んだのですが、大変面白かった
当たり前なんでしょうが、読んでいて、古典的と思えるほど
事件が起きて、探偵がやってきて、事件が解決していくと
この段取りというか、形式的とすら思うような素晴らしさが
大変読みやすくて、また、それでいてわくわくと楽しい
小説をみっちり堪能できた気分でありました

この編が、金田一シリーズ内でどういう扱いなのか
そのあたりはわかりませんが、なんとなく想像できる範囲内の推理で、
何を切欠にそのほころびが見えてくるかと、
推理を実際に自分でもしながらというのが楽しいのであります

トリックは解りやすいというか、
多分そうなんだろうなと、早い段階から思うものの
実際の入り組んだ人間関係だとかが面白くて
示唆される様々な言動や、仕草なんかが
推理小説初心者の私には、ヒントが多くて楽しいと
そんな風に読めたのでありました
ただ、今回のキーとなった部分、女性の仕草というのには
ちょっと首をひねったというか、そういうものかなと
不思議に思ってしまったのですけども、
まぁそれがなくても金田一なら早い段階で気付きそうなもんだよなと
納得したりだったのでありました
出てくる人物が、どれもこれも一癖二癖とあって、
あくどいものは、容赦なくあくどいというのも
面白いところだと感嘆でありました

悲惨な事件として幕を閉じるのでありましたけども、
背景といえばいいのか、一種独特の世界観が、
そういうこともあるそうです、なんていう言葉だけで
語りつくされてしまっているのも面白くて、
なんか、金田一がそういうならそうなのかもと
うっかり騙されるではないが、納得してしまうところもあったり
ともあれ、楽しく読み終えたのでありましたとさ

もう一遍、可哀想な女の話もありましたが、
こちらもなかなか、あっという間に解決となるお手軽さが
読みやすくてよかったと思うところ
娯楽小説かくありきという感想を抱いたのでありました

【読書】人工知能の核心

2018-04-10 21:06:16 | 読書感想文とか読み物レビウー
人工知能の核心  著:羽生 善治

ちょっと前にやっていた、NHKスペシャルの文章版であります
でも、内容はより羽生先生の言葉になっていて、
まぁ、面白いことこのうえない、素晴らしい一冊だったと
読み終わって感激した次第でありました
まぁ、私がファンだから仕方ないところでもあるんだが
面白かった、本当にもう

まず、文章としてというか、取り組んでいる命題も
非常に強い関心を引くもので、大変面白かった
AIが人間を越えるか
そんな質問はよくあるけども、
それが何を意味しているのか、どういうことなのかを
凄く丁寧に、凡人にもわかるよう
体系だててくれたかのように
羽生さんの疑問点と、それに関する解釈の説明がわかりやすい
凄い人だな本当にもうと、あっけにとられるほどでありました
この人は取材する人としても
物凄くレベルが高いんじゃないか、頭のいい人って
本当にもう、なんでもできちゃうなと感じた次第

人工知能がどういうレベルにあるのか、
何が問題点で、課題で、どうするべきか
このあたりについて羽生さんなりにまとめた内容が書かれている
その点も素晴らしいのだけども、
この本を通じて、羽生さんの勉強熱心なところと、
取材の上手さと、問題認識の鋭さ、などなど、
ともかく羽生さんに対しての畏敬ばっかりを覚えてならなかったのでありました
もう、ほぼ信者といわれても差し支えないくらいの気持ちに
なってしまったのであります

まぁ、自分が将棋に若干はまっているというところもあって、
たとえ話が将棋、とりわけ、ボナンザを扱ったりしているのがよくて
また、大局観という、羽生先生がよく語る言葉も、
このAIを理解するにあたって、その示唆、思索から理解できたというか、
人間が優れているというべきか、AIがまだできていないところの部分の
理解を助けられたようでありました、このあたりが本当に面白い
思考の展開という部分や、方法について、
そもそもの知能という定義から、いやー、もう、
考えることが多いなぁと感嘆でありました

個人的には将棋の本としても面白いと思えるようで、
このあたりが、ある種の大局観をもって、違う事柄から
将棋の手を考えるところに通ずるようでもあって、
まぁ、実際は気のせいなんだろうけども、頭がよくなった気分にさせてくれる
素晴らしい本だったように思うのでありました

語られている未来というか、AIのあり方、
どうなっていくかという部分、何が課題で解決されていくのかという話、
そして、AIに取って代わられた後、結局何か仕事は生まれて
やることはあるのだろうと結論づけられたところなんかが
とてもこころを軽くしてくれたようでもあって、
楽しい気分で読み終えたのでありました

久しぶりに心の底から面白い本だったと感じた一冊、
短い新書なのに楽しい時間を過ごせたのでありました

【読書】茶花の文化史

2018-04-09 21:21:53 | 読書感想文とか読み物レビウー
茶花の文化史  著:横内 茂

茶花を集めて解説した本でした
植物学的な記述もあるのだけども、
どの茶会で使用されたか、いつから使われているかと
茶の湯の歴史に基づいた解説なので
非常にためになるというか、随分勉強になる一冊でありました
ただ、読んだだけで、まったく覚えていないのだけども
とりあえず、白い花というものが、
桃山のあたりから、随分注目を集めていたらしいと
それがわかっただけでもよいとしたい

思うに、現代と違って、こんなに色とりどりではなかった世界で、
花というのは、その異彩であったのかもしれぬと
感じたりするのでありました
ここに季節を感じたり、思いや、祈りのようなものがこめられたりと
そういったことが茶の湯の席で昇華されてと
なかなか、深いというか、難しいなぁと思わされたりするのでありました

季節ごとに分けられて、様々な花が紹介されておりまして、
福寿草とかも、茶花に使われているのかと
茎が短いとか、そういうことは関係がないのだなと
いまさらながらに思ったりするのでありました
そりゃ、朝顔を使うくらいだから
当たり前ではあるな

文献では、利休、宗二、織部、遠州と
様々な茶会記のそれぞれが引き合いに出されていまして、
こういうのを豆につけるというのがまた
不思議な文化というか、茶の湯というものだなと
思わされたりしたのであります
指南書に、使っていい花、よくない花なんてのも
あれこれと書かれていたんだそうで、
それがまた、時代によって異なるというのも
興味深いことこの上ないのでありました

日本人が、キキョウを相当に好んだというのが
なかなか興味深いところでありまして、
確かに、キキョウの花というのは好きな花ではあるなと
思わされたりしたところ、
このキキョウが、朝顔と混同されていたりするとか
文献をあたる難しさなんかも書かれていて
大変興味をそそるところでありました
数百年前に書かれたものが、本当にそれそのものを指しているとは
まったく限らないと、考えてみればなるほどなと
そういう気持ちなのでありました

めっけもんでもないが、織部が特に白い花を好んでいたらしいと
そして、梅の花がこれまた、随分好きだったらしいと
このあたりの知識が増えたのが嬉しいところで
白梅をどっかで見つけてきて、生けるというのが
なかなか、ステキなことなのかもしれないと
ちょっと、自分の園芸ラインナップを考えるのでありました
梅を育てようと思ったことはなかったが、
なるほど、面白いかもしれないと感じるのであります

茶を喫するのは好きだけども、
床の間もない自室に、ひとつ飾ってみたいかなと
思ったりなんだったりなのである
いい文化だ

西郷どん  変わらない友

2018-04-08 20:55:20 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「西郷どん」
視聴完了であります
青春ドラマじゃないか、
そう思うくらい、ベタな展開でしたが
あれだけはっきりくっきりとベタなことをされると
感動するものだなと、
歳を食った自分を認識しながらも
楽しんだ次第でありました

物語としても、月照が出てきて、より幕末っぽさが増してきたようで、
予告で見たときに、玉鉄がやるのかと思っていましたが、
どうも尾上さんのようで、これはこれでというか、
むしろ、恐ろしいほどの色気があるなと
衝撃を受けたのであります
そのせいか、正助どんの嫁のミムラさんが、
地味に見えてしまったようにも感じたところ
美人さんだけど、そこまで主張しないところが
いい女優さんだよなと、前々から好きな方であります
がんばって欲しい

安穏としていたように見せかけて、
実際は二人、思うところに強い気持ちがあったと、
正助どんとの喧嘩のシーンは、その後の解決も含めて
ドラマチックで、ぐっとくる内容だったと
思ったりしたのでありました
仲間たちとのちょっとした差異というか、
何か、違ってしまっているかのような誤解も含めて
いい塩梅だったと思うのである
根っこは一緒なんだけど、気付いたら、
立場というべきか、どこか違ってしまうなんてのは
人生進んでくると発生するものだよなと
いくつかの枝分かれを経験した今となっては、
かつての同級生たちを思い出すようで
不思議なというか、人生の妙を見たように思うのでありました
人間生活とはああいうものの繰り返しなんだなとしみじみ

そんなおセンチになりつつ、
ともあれ、新たな友情を育んで旅立っていった二人が
また次回も楽しみであると
わくわくしながら待ちたい、そう思うのでありました
先週みたいなスペシャルいらないから
粛々と続きをやってほしいものだなぁ
面白い

【読書】ホテル・ピーベリー

2018-04-07 21:01:27 | 読書感想文とか読み物レビウー
ホテル・ピーベリー  作:近藤 史恵

驚きの一冊でありました
なんとなく、主人公が隠し事をしていて、
それが徐々に明らかになっていく、そういう物語だと思ってたら、
あらあら、突然に死人が出てくるというお話で、
なかなか衝撃的だったのであります
序盤から、まったくそんな雰囲気を感じていなかったのに
終わってみれば、そういう舞台が整っていたというか
そういう小説に決まっているじゃないかと
そんな風にも思えた、非常に面白い推理小説でありました

推理部分が、本当に最後のほうに唐突に出てくるというか、
あれ?そういう話だったの、しまった、序盤なんか
完全に読み飛ばしている、
と思ってしまって、まったく解らないうちに
謎が発生して、さらに解決してといったところに
なかなか、振り回されてしまったのであります

読み終わってみると、すっきりしないというか、
誰も彼もが、何かしらを抱えていて
なんともしょんぼりしてしまう感じなんだけども
なんだろう、物語にミスリードされた、そういう
よくわからん言葉を吐いてしまうのであります
本当に着眼しないといけない部分じゃなくて、
恋路でもないが、主人公の過去だったり、主人公の行き方だったり、
どうも共鳴しにくい主人公の行動だったりなんか
そういうのにばっかり気をとられてしまって、
漫然と事件の中を歩いていたというような
不思議な体験をしたのでありました

主人公に感情移入していないはずだったのに、
気付いたら、主人公と同じくらい
何も見ていなかったという体験を読書でしてしまい
私のような、自分しか見えない人間には
非常に面白い小説だったと思えたのであります
レトリックといったらいいのかわからんが、
本当にもう、横合いから突然殴られたくらい
驚いたのであります
全然、そういう小説だと思えずに終盤まで過ごしていたわね

ともかく楽しんで読み終えたのでよしよしというところ
近藤史恵さんは、様々なジャンルを書くけども
これもまた、面白かったなと感心しきりなのであります

年末台南高雄旅行 11 四草生態文化園區 大眾廟

2018-04-06 21:49:45 | 年末台南高雄旅行(2017)

自強号内部、高雄熊のシートが可愛らしい

30分程度の移動で無事到着


いつもの通り、駅前から99番のバスに乗り換えて
四草生態文化園區を目指します
昨年と同様に、まずはマングローブトンネルを楽しもうと
わくわくして移動したのでありました

前回は、えらい空いていたのでゆったりバスの旅という感じだったのに
今回は、なんだかしらんが、満員でここもまさかの立ちっぱなしで移動
随分父親に悪いことをしてしまったと思うものの
どうも載っているのも観光客ばかりのようで
席を譲ってくれることもなく
揺られながら移動移動、なんとか到着してみると


なんかイベントやってるっぽい

お寺さんに似つかわしくない音楽、
どっちかというとパンクっぽいのがガンガンかかっている

どうも年末だからなのか、凄いお祭りをやっていたようで
実際はバスで近づく中、爆竹の凄まじい音と煙を見たのでありまして、
それをぜひとも写真に撮りたかったんだが
たどり着いたときには終わっていた始末、残念で仕方ない


とはいえ、大眾廟は、まだまだ喧騒を抱えたまま
晴れ晴れとした空の下悠然と立っているのであります



中身については、前回と変わるはずもないのですが、
どうもお祭りに供えるものと思しき物体なんぞもあったので
興味深く見ていましたら、なにやらまた、外が騒がしくなってきまして


謎の男が、刀を振り回して、自分の身体をぶったりとか
なんか始まった!、凄いぞ、というか怖いぞ、爆竹もバンバン鳴る、
鳴り物の音が凄い、これが台湾のお祭りかっ
そんな按配で、ちょっと興奮して見守る


中央にいる半裸の男の人が、
なんか神にささげる系の何かだと思われる
いくつか武器をかえては、舞踊といったらいいか、
謎のステップと剣舞めいたものを披露するのであります


さらにおみこしも出てきて、やんややんやといったところ
凄い様子だと思うんだが、客というか見ている人がほとんどいない、
どうも、これを奉納する集団が、様々にやってきているだけで
これを見に来るという人はいないのかもしれない
観光客もまばらな感じながら、日本人のおのぼりさんである
私と父親は、夢中で見入ったのでありました

おかげで、マングローブツアーの大混雑大渋滞も飽きずに待つことができて
まずまずよかったのであります
しかし、マングローブツアーが、嘘みたいな大混雑で
どうしようもないくらいだったのでありまして、
穴場とは言いがたい状況でありましたが
楽しいのでよしとするのである

年末台南高雄旅行 10 高雄站で朝食

2018-04-05 21:31:32 | 年末台南高雄旅行(2017)

朝である
二日目もがんばっていきましょうと、意気込んで起床
いつもは決してホテルで朝食を食べないのですが、
せっかくついてるんだから食べていこうと
父親がどうしてもというので仕方なく付き合う
朝飯食うところから、台湾旅行は始まっていると思うのだが
こういう旅行らしい朝も必要なのかもと
ちょっと思い至って、バイキングのそれを食べたのでありました
いわゆる、台湾お惣菜が並んでいて
非常においしかった、コーヒーも飲めるし、こういうのもよいね
お粥にお肉の甘辛いものを載せたりしてなんだかんだ美味しく楽しめたのでありました


ちなみに、龍の髯もあったので遠慮なくいただいてきた
これ好きなんだよなぁ、台湾に来た感じがする


台湾の朝はいつだってゆったりしている
昨夜の喧騒が嘘みたいな、六合二路の様子、あの屋台と人々はどこにいったんだろう

美麗島站から地下鉄で移動しまして、高雄站まで
ただ、朝飯食ってゆっくりしていたせいで
電車に乗り損ねてしまい、ちょっと待ちぼうけとなった
ならもったいないからと、地元の朝食を食べようと
お腹いっぱいだという父親を無理やり朝食店に連れていくことにする


うろうろ歩いて発見した、このいかにも朝飯という感じの店に決定

こんな感じで、雰囲気よく、包子やら、揚げパンやらが販売中


せっかくなのでと購入したのがこれ、しめて96元
水煎包、大根餅、卵焼き(ダンピン)
大根餅は何気に初めて食べたのでありますが、
これはタレをつけて食べないと美味しいとか思うものではないのだと理解する
父親が、若い頃に食べたときに
なんかつけて食ったという記憶を呼び覚ましたらしいので
お店にいって借りたりしたのだが、なかなか素朴だけど
いかにも朝に食べるものといった感じが嬉しい
あと、ジュースはもちろん、豆乳である、台湾の豆乳はなんだか旨い

時間になったので駅に移動


切符を購入、行き先は台南
そして、うっかりしていたんだが、指定席取るの忘れていて
無席で移動してしまった、年寄りを立たせっぱなしにして猛反省だったんだが
台南についてからもさらに受難が続いた、が、それは後ほど



いつもの、自強号にて移動開始であります

【読書】動物の値段

2018-04-04 21:51:26 | 読書感想文とか読み物レビウー
動物の値段  著:白輪 剛史

久しぶりに面白い本を読んだ
そんな気持ちになった一冊でありました
割合、あっさりと読みきれてしまうのだけども
書いてある内容は、かなりディープで面白い
専門家の話というのは、やっぱり興味をそそるものだなと
快哉でありました

動物を専門にして輸入輸出販売を行っている著者が、
そもそもどうして、そうなったか、
それは好きすぎたからと、天職を手に入れた人という
稀有な例であるものの、その愛情というか、
好きだからというのが昂じて、ここまでディープに
動物の売り買いに関係するというのが
なかなか楽しげでありました
好きなことで稼ぐというのは、途方もない難しさだと思うけど
ほどよく商業的にもこなれている様子で
面白いと思えてならないのであります

様々な動物が、売買される中、当然のように価格が存在して
それがどのように決められているかというお話と、
実際にあったお話、これくらいの相場観でしたというのと
双方が入り乱れているので、机上論ではなく
実地に基づいているだけに生々しくて興味深いのであります

輸入の方法や、飼育方法についてもかなり詳細に記されていて
著者が、爬虫類、あるいは両生類が専門というか
得意としていることもあって、
蛇の扱い方やら、亀の扱い方やらが大変ためになって面白かった
コブラとか、絶対飼おうと思わないけども、
こういう人たちは、とりあえず飼ってみようと思うんだなと
趣味人というか、好事家の恐ろしさを見たようで
面白いことこのうえないのでありました
植物業界でも、つまんない花だなとかいいながら、
どんなへんてこ植物でも、とりあえず育てたがる人を見たことあるので
だいたい似たようなものなんでありましょう

エリマキトカゲのひきこもごもだとか、
シャチの価格が恐ろしく高いことだとか、
ライオンが実は安いことだとか
色々とためになるというか、面白い情報にまみれていて
少し古い本なので、今とまた相場観も状況も異なるだろうと思いつつも
なんか、不思議な取引を行ったかのような気分にひたれて
大変有意義な一冊でありました

ペットと一口にいっても、様々な種類と趣味趣向があるんだなと
改めて思い知った一冊である

【読書】変身

2018-04-03 21:14:22 | 読書感想文とか読み物レビウー
変身  作:東野 圭吾

面白い小説だった、一気に読まされてしまった
そんな按配で、ミステリではなくサスペンスとして
わくわくして読んだのであります
わくわくではないか、どきどきか、
ともかく、どうなってしまうんだろうかと
不安と、真実に近づいていくにつれての描写が見事で、
ずいずい引き込まれたのでありました

脳移植というキーワードを掘り下げた内容でありまして、
実際に脳移植が叶った場合に、どんなことが起きるだろうか
その思考実験めいたSF物語でありまして、
少しずつ、人格が移植したものに乗っ取られていくかのような不安と、
事実の積み重ねみたいなのが恐怖をあおるし、
それによって、少しずつ人格が変遷していく様が
かなり衝撃的というか、怖いなぁと思わされるところで
深く納得しながら読んだのであります

また、移植された人物も、移植した人物も
それぞれがどこかしら欠陥というか、
人間らしさがあるものだから、それによって、
よりはっきりと性向が変わってくるというのが
かなり恐ろしいというか、ある日豹変するというのは
周りに恐怖を与えるものだよなとも
思わされたりしたのであります
まぁ、一方の性格に異常めいたものがあったのが
そもそもの発端なので
ちょっとイレギュラーではあるけども、
意識の攻防みたいなのも見所で
手に汗握るように読むのでありました

大きなテーマとして、生きてるとはそもそもなんなのか、
意識はどう考えるのかというのに忍び寄っていって、
犯罪における罪の所在はなんなのかと
そういうことを考えさせる内容で終わっていまして、
やや、それは飛躍しすぎじゃないかとも思ったのだけども
哲学的な問いかけでもあって、面白いなぁと
読み終えた次第でありました

最終的には悲しい物語だったと思うんだが
これはこれで、ハッピーエンドだったと
いえるんだろうか、よくわからんな

【読書】すしそばてんぷら

2018-04-02 21:36:10 | 読書感想文とか読み物レビウー
すしそばてんぷら  作:藤野 千夜

なんといったらいいのか、
失礼な言い方になってしまうと、毒にも薬にもならない、
そんな、平々凡々としたというか、安穏とした日常を
ゆるやかに描いているだけの小説でありました
これはこれで、需要があるということなのか、
何か、物凄い事件なんか、まるで起きることもなく
淡々と、日常が過ぎていくだけと
そんな印象の物語だったのであります

江戸文化について、ひょんなことから勉強することになった
下町育ちのお天気レポーターの女性が、
江戸にまつわる食べ物をそぞろ歩いて満喫し、
その都度都度、ちょっとしたいざこざというでもない、
日常のありふれた事件なんかが起きて、
別に解決に何かするでもなく、
ただただ、過ごしていくといったものでありました
退屈といってしまうと語弊があるんだが
日常とはそういうものかなとも思ったりしたのでありました

軽はずみにSNSで身近なことを紹介してしまい、
ストーカーがついちゃうかもと、
そんな不安をあおるだけ煽って、結局何も起こらなかったり、
同じような、不安が急にせりあがってくるけど
結局何も起こらないということが
繰り返されていくというのが、不思議なところで
最後に、なんかあるんじゃないかと
どぎどぎしながら読んだのでありますが、
終始あっけないという感じで、
杞憂とはこういうことをいうのかしらねと
思わされたりなんだったりなのであります

恋愛模様めいたことも、
発展するかと見せかけて、そうでもないとか
まぁ、ともかく、何かありそうになるけど
結局なんともならないということばっかりで、
なんとも、平凡な過ぎ行きなのに、ひっかかってしまうのでありました
予想以上に疲れてしまったのであります

江戸の、といいつつも、江戸から続く食べ物がメインで、
てんぷら、すし、なんておものの
昔からあるそれこれが、まぁとてもとてもおいしそうでありまして
そちらがメインなんだよなぁと、改めて思ったりしながら
ふかふかの卵焼きやら、あつあつのてんぷらやら
そんなものを東京行ったら食べるべきなんだろうなと
改めて思い知らされたようでありましたとさ
実際、東京でそういうものを
さくさくと食べている人が、地元の人として存在するんだろうか
不思議な気がせんでもないが、
観光客として、そういうのを楽しみたいと
純粋に思ったのであります

西郷どん スペシャル

2018-04-01 21:22:56 | NHK大河ドラマ感想
結構衝撃でありました
大河ドラマが休載するとか、そういうことがあるのか
休載という表現がどうかと思うんだが、
どうしてなんだ、いつもなら土曜日のNHKスペシャルとかでやる内容じゃんと、
今回の対談について、面白かったからよいんだけども、
心配になってきたのであります
脚本間に合ってないとか、そういうことなんじゃないか
大丈夫か本当に、せっかく面白いというのに

そんなわけで、物語は堪能できませんでしたが、
その他にずっと気になっていた、
鈴木亮平さんと、渡辺謙さんの対談というのが
非常に有意義というか、やっぱりあのシーンはそうだったのかとか、
思ったりしながら見ることができて
大変面白かったのでありました

個人的に、凄く好きなエピソードであった、
勝新太郎さんと若き日の渡辺謙が、ガチンコでやったという
伊達政宗遅参の話が、見事にクローズアップされていて
それだけで満足でありました
あれは、実際のところ、どうだったんだろうか
あの感じだとお互い合意の上で、打ち合わせナシという感じっぽいけど、
話に聞いたところでは、本当に渡辺謙が遅刻したとかしてないとか
そういう緊迫感が、あったやらないやら、なんともはや
ともあれ、面白かったのでよいのであります
それを、どういう形で継承したのか、
今の二人に受け継がれているかのようなシナリオには
おおむね満足なのでありました
そうあって欲しいと、そんな風に思う役者風景である

相撲シーンがガチだったとか、
足蹴にしたシーンの裏話とか、
何よりも、ここをこうした方がいいという指導エピソードが
なんというか、とてもいいなぁと
これすらも、ある種のドラマを見せられているようでもあるが
二人の役者さんが、ドラマに当たっているという姿が
非常に面白く見られて、満足だったのでありました