Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ソルダリング

2009-01-09 19:21:57 | ホイール
ホイールが柔らかく感じた時には こんな方法で硬く仕上げる事が出来ます
スポークの交点を結線し半田付けする ソルダリング



ソルダリングをしたホイール




使う材料は03mm位の針金 昔はこんな物でも中々購入出来なかったので
F(荷札)に付いてる針金を良く使いました



この針金でスポークの各交点を結線します



針金2本で2回巻けば良いでしょう



横から見るとこんな感じです この段階であまり遊びが無い程度に結線しておきましょう



捻ってできたヒゲを切っておきます でもこれは最後でも良いですよ



結線した針金をこの様に半田付けします 
ハンダを短時間に綺麗に回すには少しコツが入りますが それ程難しい作業では有りません



半田付け後 私は半田を少し盛りますが 別に針金が見えていても半田が乗っていれば問題は有りません



完成後のホイール
使用する針金は鉄線を使い ステンレスは使わない事、ステンレスには
それ用の半田が必要ですがスポークまで一緒に固着するので良く有りません
銅線は強度不足でこれも避けた方が良いですね


ソルダリングは柔らかく強度の無いリムで スポークが強く張れない時には
大変効果的な方法です
しかし最近のリム自体に剛性が有り スポークのテンションが高いホイールには不向きで
弊害も有る様ですその様なホイールにはされない方が良いと思います


これで貴方の自転車もより良くなるかな?(笑)



コメント (4)
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ホイールの組み方 基礎

2009-01-09 13:59:40 | ホイール
今回はまだホイールを組んだ事が無い人にも ここが注意する処だよ
なんて感覚のホイールビルド講座です。



今回使う部品と工具はこれだけ ハブはジュラHB7600 ラージ36穴 リムはARAYA AERO2 36穴 
黄色い紙の上の部品はこのリム専用でニップル穴に使うアールワッシャー 
スポークはホシのステン段付き15-16番 長さは289mm ニップルはアルミの黒を使います

組み方には ラジアル組とタンジェント組が有り
またタンジェント組の中にクロス、2クロス=4本組 3クロス=6本組 4クロス=8本組が有ります
そしてJIS組とイタリアン組(井上組)が有ります。

今回は その中で3クロス=6本組のイタリアンで組みます


では始めましょう

組み始める前の事前準備が有ります この作業はリムのニップル穴のバリ取り



新しいリムには写真の様に製造時のバリが結構残っています


前後のリムでこれだけのバリが残っていました しなくても良い工程ですが した方が良いですよね(笑)




ノギスでハブのセンターを出しています


芯には小さな印を付けておきます これが後で役にたつんですよ




ハブフランジの穴は左右で半個ずれています この写真はギアサイド(右側)を上にしています。
この様に黒い印の所にスポークを通すのがイタリアン



この様に赤い印に通すのがJIS組みの時です。(この印は講座用です 笑)




ここからスポークを編んで行くのですが この段階で大事な事が3つ有ります
この写真 バルブの位置はスポーク間の広い所に持ってきます 
これはホイールの性能とは関係ありませんが 初めて組まれる方が忘れがちな処です




リムのニップル穴は左右に振られています この方向に注意して下さい




スポークの方向ですが イタリアンの場合
ギアサイドは 自転車を踏んだ時引っ張られるスポークはフランジの外側の物です
ノンギアサイド(左側)のスポークも同じ方向を向いているのはフランジの外側のスポークで 
これがイタリアンです。




以上の3点に注意をしてスポークを組みます 方法は自分のやり方で良いです
私は フランジの内側のスポークを左手に持ち 
そのスポークから右に6本目のスポーク(間にはスポークが4本)を右手に持ち交差させます
その最初に左手に持ったスポークを バルブ穴の直ぐ左のニップル穴に通します
もう片方のスポークは そこから左へ2つ目(間に穴は一つ)の穴へ通します 後はもう考える事なくこの繰り返しですね。




スポーキングが終わればホイールを触れ取台にセットしこれから触れ取です
これはミノウラの廉価版ですがこれでも充分使えます 日常のメンテにこれ位の物でも有れば便利です


ホイールの触れ取りを始めますが ニップル回しが少し窮屈だったので調整をしています 
ニップルの角は潰れ易いのでそれなりの道具を使いましょ



振れは縦と横に出ます 当然両方を調整して行くのですが
縦ブレの方により意識を置いた方が良いでしょう




ホイールのセンター出しはとても大切な事です センターゲージが無い時にはこんな方法が有ります



リムの対角に糸を張り その糸が始めに付けたセンターの印の上を通れば ホイールのセンターが出ています




完成したホイール


触れ取りについては 文字で書くのが大変難しい領域です 人それぞれやり方が有ると思いますし 
技術と感覚の部分ですからご自分で試行錯誤を繰り返して 自分の物にしていくしかないのかな?
ただ 横振れだけに気を取られず 天振れ(縦振れ)に充分気を配って下さい 意識としたら縦の方が重要です



今回の講座(偉そうに 笑)はお役に立ちましたでしょうか
これは本当の基本で より良いホイールに仕上げるのには隠された調味料も必要です
緩み難いホイールや変則組こんなのもまた機会が有ればご紹介させて頂きます
お疲れ様でした・・・ Kino


コメント (25)
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アルマイト剥離 検証

2009-01-09 02:25:31 | 製作・加工
自転車部品には軽合金 アルミ素材にアルマイト加工がされた物が多くあります
そのアルマイトを剥がそう・・
このネタ元は自転車好きな女性なんですが そんな面白い事なら自分で試そうって事で 
ちょっと変った世界へご招待





そこで用意したのがMAVICのリムHELIUM をぶった切りました(笑)




剥離に使うのは なんと配管内洗浄剤パイプユニッシュと言う商品
右の容器には原液 左には2倍に薄めた希釈液 今回は原液の方を主にお伝えします




原液にリムの一片を浸けてスタート これから時間を追ってその変化を見てみましょう




10分放置 まだ目に見えて変化はありません




20分経過(1つ増えていますが これは気にしないで下さい)



20分経過した物を 一度取り出してみました 結構剥離が進んでいます期待出来そうです




30分経過 液に泡が沢山出ています



取り出すとこんな感じでかなり進んでいますが この調子ならもっと浸けておく方が良いですね




1時間放置しておきました これだけ時間が経つと希釈液の方でもそこそこ効果が有る様です 
でもどうせ剥離するなら原液の方が確実かな?


1時間経った原液の中 剥離した物が多少沈殿していますが液自体に変化は無い様に見えます





ここから磨きに掛かります 今回はピカールの練りタイプを使いましょう





磨きました どうかな? 良いじゃない結構行けますね
剥離前と比べれば充分パイプユニッシュは使えると言えます
ただアルミの地肌がやや梨肌になります これを鏡面まで磨くとなると
相当骨が折れるでしょうね




後記
アルマイト業者は当然アルマイトの剥離もするので何か薬品が有るとは思っていましたが 
こんな身近な物でその代用が出来るとは思っていませんでした
どうせ剥離=綺麗にしたい なら原液を惜しげなくタップリと使った方が良いですね 
元の材質やアルマイトの種類に依って剥離に要する時間や仕上がりは変ってくると思いますが 
たまに確認しながら浸けておけば問題は無い様に感じます
パイプユニッシュは298円でした・・・ 剥離に使った後
洗面所に流した私は何か徳した気分(笑)




コメント (7)
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