Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ハブのメンテナンス Spin グリスを使う

2013-06-10 20:05:23 | 自転車整備 ハブ
先日から行っているハブのメンテナンス 分解した各部品の洗浄も終ったので
今回はグリスを使いハブの組み立て調整の様子を多くの写真を使いご紹介致します





前回各構成部品を綺麗に洗浄しました これはメンテナンスをする上ではとても大切な事です
グリスアップは作業環境も大切で、出来るだけ埃が立ち難い場所や用具でしたいですね






今回のハブは SHIMANO DURA ACE HB-7800
グリスは SPIN スピンを使います

記事の文中では、このハブの DURA-ACE の文字が
読める状態で 頭側が左 末尾側を便宜上、右と表現
しましょう




使う工具は 17mm と 15mm のハブレンチ それと
5mm のアーレンキーです






まずスチールボールにグリスを塗布します これは
使用するグリスに依ってその方法も変えれば良いですね 
今回は容器の蓋へ少量のグリスとボールを入れます






SPIN の会社の案内では このグリスの使用量は
蓋に取ったグリスにボールを転がす程度で O.K と
しています レースに使う決戦用車輪ならこれで
良いと思いますが 練習に使う車輪なら防水効果も
考え、もう少し多くても良いかと思います この辺は
使用環境に合わせ考えれば良いですね








樹脂製のケースにボールを嵌めて行きます
ボールを穴の上に置き指で押してやると簡単に入ります






全ての穴へボールが納まれば完了で左右する事は
同じです ボールのサイズは 3/16 直径 4.7625mm
これが片方 13 個使われています






ハブシャフトの玉押しの根元へシールを取り付けます

ハブシャフトのこちら側はこれ以上分解出来ません
おそらく玉押し部分が圧入されているのでしょう
こちらがハブの右側になる様、新品時は組まれています





ゴム質の防水シールですがこれには方向が有り
溝の有る方が外側です






玉押しに溝が刻んで有りそこにシールが入ります
溝とシール本体にもグリスを塗布します ここは
防水の要なのでしっかりとグリスを塗った方が良い
でしょう






シールを溝へ確実にはめ込みます






シャフト本体にも薄くグリスを伸ばします これは
腐食や錆を防ぐ為だけの目的です 必要以上に
塗布する必要は有りません








脱着可能な方の玉押しにも同じ要領でシールを
装着します この写真を見て感じて頂けるかと
思いますが かなり滑(ヌメ)り感の有る SPIN の
グリスです






シャフト関係のグリスの塗布が終わったので
ハブ本体側へ作業を進めます






ハブの回転部分の内部にグリスを塗布しますが
このハブにはもう一つダストキャップが有り
それを取り付ける溝が有るのでそこにも忘れず
グリスを入れましょう






ハブボディの準備も出来たので 先程組み付けた
リテーナーを入れますがこれにも方向が有ります
上の写真が表 下の写真が奥に入ります




方向を合わせリテーナーを玉受けに入れます






ここで一旦シャフトを差し込み指先で回してみます
もしボールの方向を間違っていればここで気が付きます
これは面倒かと思いますが確実な整備をする為に確認
した方が良いですね そしてグリスの量もここで見て
おきましょう








リテーナーの確認が終われば インナーダストキャップを
取り付けます これも方向が有り突起のある方が外側です
本体の溝にパチンと嵌ります








最終的に回転部のグリスの量を調整してから
ハブの右側からシャフトを奥まで差し込みます




車輪を裏返し ハブの反対側に左の玉押しを
ねじ込みます





その前に 5mm のアーレンキーを 右側のシャフトの
六角穴に差し込み、シャフトの共回りを防ぎましょう






左側の玉押しを装着しました ※ ここは正ネジです






次にロックナットをねじ込みます ここでは他の
回転部分で良く見られる 舌付ワッシャーなどは
使われていません





これで各部品の組み付けが終わったので 玉当りの
調整をします 指先に神経を集中しガタが無く回転も
滑らかな場所で固定しましょう 

固定は玉押しに 17mm ロックナットに 15mm のハブスパナを
使い 玉押しを左、ロックナットを右回転方向へ力を加え
お互いを締め合う事でネジをロックします





少し大きな写真で休憩しましょう 今回は長いので疲れましたよね(笑)

ハブの左側です奥の玉押しと外側のロックナットの締め込みは シマノの資料では
15~17N-m と案内されていますが 私はあまり気にした事は有りません ネジを
切ってしまわない程度にキツク締めておけば良いと思います




これでハブのメンテナンスは完了です






自転車にホイールを取り付けましょう 自作の
フロント用エンドホルダーが重宝しています






前輪を自転車に装着しホイールを左右に動かし
ハブの玉当りを再度確認します 防水シールが
良く効いたハブは 単体では回転部のガタがとても
分り難いので ここでの確認は必ず必要ですね 
ガタを感じるなら再度、調整をします





SHIMANO DURA ACE HB-7800 回転はシールが良く効いた独特の重さが有りますが
それのお陰で水も内部に回る事も無く 水に弱い Microlon の潤滑剤もとても良い
状態を保っていました

今回は始めて使う SPIN スピンのパーツクリーナーを使い グリスもスピンを使って
みました このグリスも次回のメンテ時にどの様な状態なのか楽しみですね

今回の長い記事に最後までお付き合い頂きお疲れになった事だと思います
有り難くお礼を申し上げます

前回の記事 【 SPIN PARTS CLEANER スピンで洗浄 】

コメント (5)
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