「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

川田龍平氏 第7回「いのちの対談」に参加して、保険制度から医療の方向性を考える

2010-11-19 21:58:26 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 川田龍平氏「いのちの対談」に参加してきた。
 テーマは、「国民保険VS民間保険!あなたの「医療保険」は大丈夫!?」ゲストに「日本の医療を守る市民の会」ファイナンシャルプランナーの内藤眞弓氏をお招きしての開催。

 市場化によらない医療制度を、これからも守り発展していく必要性を強く感じた。


 学んだことを、自分の解釈で書く。

 まず、第一に保険に関する知識を得ることが重要。
 とくに知るべき点は、「高額療養費制度」「限度額適用認定証」「医療費かしつけ制度」「差額ベッド料」などの内容を知ることや、誤解をなくすこと。

 順次、要点を述べる。

 「高額療養費制度」:自己負担限度額が医療費にはあり、ある基準を超えると、負担割合がへる。また、4回目以降は、定額となる。
 70歳未満上位所得者(国保加入者は基礎控除後の総所得金額が600万円以上、健保加入者は標準報酬月額53万円以上)は、15万円+(医療費ー50万円)×1%
 70歳未満一般(上位所得者・低所得者以外の人)は、8万100円+(医療費ー26万7000円)×1%
 70歳未満低所得者(住民税非課税世帯や生活保護世帯など)一律3万5400円
 4回目以降は、それぞれ、8万3400円、4万4400円、2万4600円。
 たとえば、医療費100万円かかったとする。所得区分「一般」の場合、3割負担の医療費なら30万円負担になるが、8万100円+(医療費100万円ー26万7000円)×1%=自己負担額87430円となり、30万-自己負担額87430円=212570円が高額療養費として、支払わなくて済む(支払った医療費から返済される)仕組み。

 「限度額適用認定証」:入院の際に、限度額を示す認定証で、限度額まで払えばよく、後日還付は不要。(有効期間は原則最長1年間。)

 「医療費貸し付け制度」:医療費が高額になった場合、支払えない部分を自治体が貸し付ける制度。後日、高額医療費として還付された時に、借りた部分を返済する。

 「差額ベッド料」:「希望しないとかからない」と言われている。特に、以下の場合、差額ベッド料を請求してはならないとなっている。1同意書による確認を行っていない、2ICUなど治療上の必要、3感染症で隔離の必要があるなど病棟管理の必要。

 「交通事故」で医療保険が使えないという誤解が多くある。

 ここで、自治体としては、「医療費でお困りの場合ご相談ください」ということと、「医療費貸し付け制度」は、きっちりとPRしていく必要がある。(医療費を貸し付けて予算がなくなった場合、予算項目の予備費から流用することは可能であり、予算がないといういいわけは立たない。)

 上記、知識をもつことで、病気になってからの不安から、民間保険に必要以上に入ることもなくなり、自分の資産の有効活用ができるようになる。


 次に、保険制度は、日本の医療制度の根幹に係わってくるため、その制度設計は、慎重に行っていく必要がある。
 保険制度と関連して、大事なテーマは以下。「保険制度の一元化」「医療の市場化」「医療の産業化」「混合診療」「医療と介護の区分」「後期高齢者医療制度の行く末」「国保の広域連合」「医療情報提供」「よい治療を受けるには」など。
 順次ポイントを書く。

 「保険制度の一元化」:「市町村国保」「国保組合」「協会けんぽ」「健保組合」「共済組合」「後期高齢者医療制度」の六つの保険者がある。今後、歴史も異なるこれらの組合を一元化していく道は、困難であるが歩み寄っていく必要がある。

 「医療の市場化」:結局、医療費は高くなり、お金のありなしで医療を受ける可否が分かれることになる。

 「医療の産業化」:「市場化」の方向に十分注意。

 「混合診療」:「選択肢の幅が広がる」というが、実際のところ、「医療の値段が、患者と医師の相対取引で決まってしまい、高額請求になる可能性もある」「医療費が高くなる」「副作用が起きた場合、医療保険で治療することの是非につながる」「新しい薬が治験を経ようとしなくなる。高い値段のままとなる。」など様々な弊害を生む。
 また、現在、「保険外併用療養費制度」として、所定用件のもと、混合診療は部分解禁されているのである。選定療養としての差額ベッド料、制限回数を超える治療、180日を超える入院、予約診療など。また、評価療養として、先進医療、医薬品の治験に関する費用、保険適用前の承認医療機器の使用などでなされている。

 「医療と介護の区分

 「後期高齢者医療制度の行く末

 「国保の広域連合」:*「広域連合」議会があるが、内容が見えてこない。*広域よりは、きめ細やかな基礎自治体の範囲で行った方がよいはず。*無駄を省くとして、「広域化」しているが、そこでは、効率優先でおこなわれ、その中で、必要であった部分も省かれている。その過程で、国の責任を、地方や個人に責任にかぶせている状況。

 「医療情報提供」:情報が出されていく仕組みづくりが大切。
 
 「よい治療を受けるには」:医者の側の切磋琢磨が生まれる仕組みづくりが大切。
 
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注目!11/20(土)17時~ テレビ朝日「報道発ドキュメンタリー宣言」築地市場移転問題

2010-11-19 17:49:30 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 11月20日(土)17:00~30テレビ朝日「報道発ドキュメンタリー宣言」で築地市場移
転問題の特集番組が放映されますので、お知らせします。

 なお、本番組は首都圏中心に放映され、関西などでは放映されません。

 土壌汚染を完全に除去するという約束から、東京都の論調に変化が見られているような気がしてなりません。
 汚染があったとしても移転する(改正土壌汚染対策法の「指定区域」が解除されないうちに移転させる)と言っているように受け取れてしまいます。

 土壌汚染地に生鮮食料品の市場を、それも食の安心・安全、築地のブランド、築地の食文化、築地のまちを壊してまで、移転させてよいはずがありません。

 来春の都知事選挙(もし都知事が都議会を解散すれば都議会議員選挙も合わせて)の大きな争点のひとつとして、築地市場移転問題は浮上することとなることでしょう。
 もちろん、都民の明白な意思を示すべきときです。


*****以下は、ツイッター上での明日のドキュメンタリーに関するコメント****

nagano_t: http://twitter.com/nagano_t
明日17時のドキュメンタリ宣言は、総力取材・「築地市場移転先の豊洲予定地の土壌対策は万全なのか」。カメラが潜りました!ぜひご覧下さい。
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中央区議会本日より第4回定例会(会期12/6まで、会期内の請願提出12/1まで)

2010-11-19 09:05:12 | ブログ目次 / イベント情報・会議日程
 中央区議会の平成22年第四回定例会は、本日11月19日(金曜日)から12月6日(月曜日)までの日程で開会されます。

 一般質問は、22日(月曜日)と24日(水曜日)午後2時からの両日行われます。中央FM84.0MHzで実況中継されます。
 質問内容の概要は、中央区ホームページで、今後掲載されます。
⇒http://www.city.chuo.lg.jp/kugikai/info/gikainitei/ippannsitumon/index.html


 請願はいつでも提出できますが、各定例会会期中、最終の本会議の3日前(土曜日・日曜日・祝日を除く)までに受理したものは、その定例会で所管委員会に付託されます。
 今定例会で所管委員会に付託するには平成22年12月1日(水曜日)の午後5時までに提出する必要があります。



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