「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

国際観光都市、東京都の玄関にふさわしい歴史と風格が漂う「美しいまち」をつくるには。

2011-02-08 09:52:25 | マニフェスト2011参考資料
 美しいまちづくりのために、景観法を役立て、景観行政団体に中央区もなるべきだと考えています。

 以下は、昨年6月の第二回定例会本会議の一般質問です。

****

小坂議員:

 次のテーマに移ります。

 テーマ四、美しい中央区のまちづくりのために景観計画の策定と景観審議会の設置の必要性についてです。

 東京は、戦後、日本の復興を牽引し、政治、経済、文化などの諸機能が高度に集積する大都市に発展し、都市に活力がもたらされ、利便性が向上、都民の生活は豊かになりました。経済的な繁栄を手にした一方、経済性、効率性を優先させる余りに、自然や歴史を感じさせる町並みの減少を招き、江戸開府以来築かれてきた貴重な都市の蓄積を失い、建築物の形態や色彩に町並みとしての統一感がなく、高速道路が川を覆い、低層のまちづくりに突如として超高層の建築物がそびえ立つというふぞろいなまちになってしまっています。

 東京都は、一九九七年、景観条例を制定し、二○○六年、東京都景観計画を策定しました。国も、二○○四年、景観法を制定。その第二条では、良好な景観は、国民共通の資産であり、現在、そして将来の国民が享受できることや、地域の自然、歴史、文化等と人々の生活、経済活動との調和した土地利用を通して、整備や保全が図られねばならないとしています。

 中央区には、水天宮や住吉神社、築地本願寺など神社・仏閣、銀座や日本橋問屋街や築地市場・場外市場など商業集積地、日本橋川、隅田川、朝潮運河、東京湾、浜離宮のウオーターフロント、一九二三年の関東大震災後に復興事業として建てられ、現在も小学校として使われている七つの復興小学校や歌舞伎座などの歴史的建造物、一九三三年築の聖路加国際病院の礼拝堂と一九二七年築のカトリック築地教会、そして大正十五年、一九二六年に建てられた明石小学校を一体とした明石町の旧居留地の歴史的町並みなど、景観や町並みを形成する資産がまだ多数残っています。成熟期を迎えた都市東京にふさわしく、美しく風格ある町並みの再生に向け、その先駆けとして、都心中央区から景観形成の取り組みを進めていく必要性を感じます。

 そこで、三点御質問いたします。

 一、区は、都心中央区の美しい景観を守る取り組みをどのように行ってきたのでしょうか。今後、どのように進めていくお考えでしょうか。

 二、中央区の景観審議会を設置すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 三、中央区の景観計画を策定すべきであると考えますが、いかがでしょうか。


中央区長:

次に、景観についてであります。

 町並みなどの景観は、まちの個性や特色であり、貴重な地域資源であります。良好な景観形成は、都市の風格、品位にもかかわる課題であり、地域と一体となって取り組むことが重要であります。本区は、これまでも名橋日本橋を含む日本橋川再生への取り組みや区内のほぼ全域に地域の建てかえルールとして地区計画を導入するなど、地域とともに、まちの景観形成に努めてきております。また、銀座デザイン協議会や晴海デザイン会議などで地域にふさわしい景観やデザインについて協議し、開発事業者を指導しております。さらに、このたび制定したまちづくり基本条例では、開発計画に対する景観への配慮と地元協議を義務づけておりますので、景観行政は、さらに前進するものと考えております。

 次に、景観審議会の設置についてでありますが、東京都景観条例に規定されている景観審議会の役割については、地元での協議を行うことにより、本区の都市計画審議会で十分対応可能であると考えております。また、景観計画については、この計画で定めなければならない建物の高さや壁面の位置の制限などの事項は、既に地区計画の内容として定めております。


小坂議員:

 景観に関しては、確かに晴海のデザイン協議会なりが出されております。ただ、私が申し上げたいのは、個々の地域で出すのではなくて、それはまちの、その地域の考え方を示すということで、それはとても大事な協議会であり、そのデザイン協議会を私は否定しません。それは地域の声で上がってきた。その地域の声で上がってきたものを、景観審議会なるものを、景観に関してのことが理解できる座長を選び、それで審議会を立て、公開の場で討論すべきであると私は考えます。決して、都市計画審議会がそれをできるとは考えませんが、いかがでしょうか。改めて景観審議会をつくるべきだと考えます。

 また、区では景観計画は、高さ制限とかをやっているとかいうことですけれども、景観とは高さだけではないはずです。景観とは、その町並みの美しさがあるわけであり、築地の地域であれば、こういう建物を残していこう、明石の地域であれば聖路加と明石小学校とカトリックの教会と、一体としたそのまちの雰囲気を守っていこうとか、その地域独自の、もっと、高さで割り切れない景観があるはずであり、景観イコール高さ制限ではないので、もっと景観に関しての規定をつくるべきであり、景観計画はぜひとも策定すべきと考えますが、いかがでしょうか。

矢田区長:

 それから、景観審議会ですか。あの港区も景観審議会があるんですよ。本区はないけれどもね。ところが、あんなにょきにょきしたものが、国会の裏に大きなビルをつくって、これが景観に合うのかというのが大騒ぎになりましたけれども。だから、景観審議会をつくる、つくらないが、では景観にいいものができるか、できないかではなくて、私たちのやっぱり心じゃないでしょうかね。

 都市計画審議会には議会の代表者も入られているわけですから、そこで十分御審議いただけるわけでありますから、そう幾つも幾つも審議会ばっかりつくっても、有効に活用されればいいけれども、それがそうじゃないんだ、体裁だけ整えたなんていう批判が来てもいけませんしね、やっぱり実態を見て、そして、先ほど来、答弁させていただいているように、この中央区が首都東京の核であるわけですから、それにふさわしい気品と風格あふれるまちをつくっていかなければならないということは、常に申し上げているところでありまして、議会の皆様方もそういうことで、これまでもまちの景観について御審議いただいてきたもの、こういうふうに思っているわけであります。

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区政を変えなくてはならない理由 まちづくりの情報が区民の皆様に伝わらない

2011-02-08 05:20:51 | マニフェスト2011参考資料

 区民の皆様には、ご自身の周りでなされる再開発の情報を、どれだけご存知でしょうか?

 地域の皆様の声をお伺いする場として「まちづくり協議会」があります。
 地域代表の委員の皆様には、いつも貴重なご意見を「まちづくり協議会」の場から、地域にお届けいただき、感謝申し上げる次第でございます。

 このまちづくり協議会は、中央区を12の地域に割って存在しています。
 まちづくり協議会には、協議会の下に、分会(特定地域の課題を検討)や分科会(特定分野の課題を検討)を設置可能となっています。


   


 まちづくり協議会の構成員は、町会だけではなく、PTA、アパート・マンションの自治会や管理組合、商店街組合、企業らが委員に参加しています。

 しかし、マンション開発が進む中で、新しくできたアパート・マンションの自治会や管理組合は、同じ地域の構成員であるにもかかわらず、まちづくり協議会に委員として参加できない状況にあります。

  
 新たにできた自治会、管理組合がスムーズな形で、まちづくり協議会の参加できていくことで、地域の課題を一緒に考えるまちづくりがなされていくことを期待いたします。


 「まちづくり協議会」や「まちづくり基本条例」の充実を求めた請願が、現在環境建設委員会で審議されています。

*****請願第10号*****
『まちづくり協議会』に自治会参画及び運営の見直し改善 
『まちづくり基本条例』運用基準の明確化及び補完
に関する請願

<請願理由>
 自治会は町会と並んで本区の都心型協働社会の基幹団体と位置付けられている。
 ところが、地域のまちづくりの原点を話し合う「まちづくり協議会」に公認自治会がテーブルにつけないでいる。
 新しく建設されたマンションの自治会にも「まちづくり協議会」参画の門戸を開いてこそ、健全な新旧区民融合のコミュニティ育成やまちづくりにつなげるものである。
 また、以下、五点で、現在のまちづくり協議会に問題点が存在する。

一、区民の行政拠点は町会又は自治会であるにも関わらず、まちづくり協議会の構成は地域事情によって異なっている。

二、町会に加入する管理組合、自治会へ適切な「まちづくり協議会」の情報が開示されていない。

三、「まちづくり協議会」の開催日時、場所、議題等が区の広報から知ることができない。

四、地域を代表するまちづくり協議会の構成メンバーから、当該区民への報告・連絡・相談が十分にはなされていない。

五、学識経験者による座長が長期間不在のままとなっている。


 よって、「まちづくり協議会」への自治会参画を含め構成を再検討するとともに、さらに開かれた運営とするために、会の民主化、情報公開のあり方等見直し改善を要望する。

 また、本年十月一日から「まちづくり基本条例」が施行された。「区民主役の住み良いまちづくり」を考え、具現化していくよりどころとして歓迎する。
 ついては本条例の発意や理念を基に、その運用基準を明らかにしつつ、さらに実効性のある条例となることを求めるところである。
 以下にあげる五点を運用基準の中で、さらに具体化し規定することを要望する。

一、再開発事業における実施設計段階の事業も適用対象とすること

二、地域貢献施設整備は周辺区民の意見を集約して計画化すること

三、再開発事業において、地権者には過分の補償対策が講じられている。同じ区民として近隣区民にも受忍限度を超える減失被害が派生する際の対策措置の責務を明確化すること

四、エコタウンの視点から駐輪、駐車場確保基準の見直し明確化すること

五、大規模開発には住戸の少なくとも30%位の居住者が集えるコミュニティスペースを備蓄倉庫同様に義務づけること。例えば、その場所は、可動パーテーションで日常は大規模集会、居住者・地域住民コミュニティの活用できるスペースなどに多目的利用し、非常時における防災拠点とする。
 同時に、管理組合や自治会事務所としてのスペースも確保すること

以上、

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区政を変えなくてはならない理由 朝潮運河歩行者専用橋の架橋問題

2011-02-08 02:56:49 | 築地を守る、築地市場現在地再整備

晴海通りの歩行者混雑の解消を目指すべきことは、私も同感であります。

ただ、果たして、朝潮運河歩行者専用橋を架橋することでその混雑解消が図れるでしょうか。

プレス発表された予算資料では、平成23年度当初予算に、朝潮運河歩行者専用橋の橋梁整備などに関する予算の計上はなされていません。
ただし、新しく改選された議会の中で、補正予算がつけられる可能性は残っています。

<問題点その1 科学的検証について>
科学的に検証をして、施策を作るべきであると考えます。

今回、架橋によりどれだけの人が橋を渡るか推測されたものがあります。
第4回検討会資料で、区のホームページから見ることが可能です。
http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/kentiku/kentoukai/doro_20100223165454735/files/4-siryou1.pdf

新しくできることになる晴海2丁目の再開発ビルの皆様は、全員歩行者専用橋を渡ることが推測されています。
トリトンに上って(一部エスカレーターがあるにしても)、トリトンの中を突っ切り、下って、回って、専用橋を全員が果たしてわたるでしょうか。

平成19年のピーク時の歩行者混雑 ↓



平成25年末のピーク時の歩行者混雑(架橋なし) ↓



平成25年末のピーク時の歩行者混雑(架橋あり) ↓



この資料を見れば、まず、すべきことは、住民の皆様がご提案してきた
「晴海通りの東側西側歩道の歩行者量の平準化策」をまずとるべきではないかと、
考えられます。

もし仮に、歩行者専用橋をピーク時4251人/時間通過したと仮定します。
それは、それで閉鎖型の歩行者専用橋の中での歩行者混雑自体が、人災をもたらす
可能性もさけられないのではないでしょうか。
審議中の請願では、災害時の非難する皆様が、歩行者専用橋で混雑を来たし、
かつての明石花火大会歩道橋事故のようなことが起きないかということで検討を求めています。

(計画中の歩行者専用橋)
←(明石花火大会歩道橋事故の閉鎖型歩道橋)


<問題点その2 中央区全体から見た防災性の向上をめざすべき地点はこの行き止まりを解消することか>

歩行者専用橋のもうひとつの目指す理由として、防災性の向上があります。
この周辺の行き止まり道路は8箇所あります。

『中央区防災計画』の中で、きちんと優先順位付けをしてから、架橋のエリア設定をすべきです。


<問題点その3 住民の合意形成>
この問題は、中央大学理工学部山田教授を座長に、周辺住民が委員として参加した「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会 」を設置し、第1回平成21年10月28日からはじまり、現地見学会を含め第7回の平成22年5月28日まで検討をおこなってまいりました。
第1回の席上、山田座長は、
「(座長):事務局は、はじめに橋の計画ありきではなく、あらゆるオプションを網羅し、その技術的、経済的裏づけを示したもらいたい。」(第1回議事録要旨よりそのまま抜粋(http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/kentiku/kentoukai/doro_20100107181133534/files/1-kaigiroku2.pdf
と述べています。

住民の皆様はそれを信じ、架橋ありきではない歩行環境改善策を提案してまいりました。

この会の開催中は、詳細設計に入るべきではないと思われます。
しかし、行政は、詳細設計予算を、平成21年12月の段階で同時に執行していました。(平成22年12月14日環境建設委員会で明らかになったこと)

区議会への報告では、平成22年11月10日の環境建設委員会の報告で、「詳細設計を進める」となっています。
ならば、少なくともこの報告の後に、詳細設計の会社契約に入るべきではないでしょうか。


もちろん、審議中の請願では、「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会 」で出された提案、課題の検討を終えてから、詳細設計を進めていくのが筋であるということで提言されています。

請願要旨抜粋:「この橋梁建設の詳細設計の実施は、横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置などの検討結果を踏まえて、総合的に判断すべきであり、膨大な建設事業費を考慮すると時期尚早です。
一方、中央区は、検討会にて、橋梁建設について地域住民と形状や景観保護などを事前に協議する旨を発言しているにも関わらず、地域住民を無視したまま詳細設計を強行しようとしています。」

“架橋ありき”の議論はやらないという検討会の最中に、すでに詳細設計の契約をし、作業を行うことはあってはならないと私は思います。



以上、科学的根拠に基づき政策提案をし、その案をもってして、住民の合意形成をつくっていくことの大切さを改めて実感いたします。

******請願第9号*****
『住民との合意を無視し強行する
朝潮運河歩行者専用橋の詳細設計見送りを求める請願』


<請願の主旨>
朝潮運河歩行者専用橋の建設(以下、橋梁建設)について、中央区から詳細設計を平成二十三年三月までに完了することが明かされました。一方、晴海通りの混雑緩和を解消するために、晴海通りのトリトンスクエア前に横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置について検討していくことを中央区は合意しています。
これら横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置は、建設事業費の削減が図れるとともに、混雑緩和への高い効果が期待できるため、「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会(以下、検討会)」で多くの住民が要望したものです。
しかしながら、今回、中央区は、この検討を待たずして、橋梁建設の詳細設計を強行しようとしています。
この橋梁建設の詳細設計の実施は、横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置などの検討結果を踏まえて、総合的に判断すべきであり、膨大な建設事業費を考慮すると時期尚早です。
一方、中央区は、検討会にて、橋梁建設について地域住民と形状や景観保護などを事前に協議する旨を発言しているにも関わらず、地域住民を無視したまま詳細設計を強行しようとしています。
以上のことから、中央区に対して、橋梁建設の詳細設計実施について今年度中の実施を見送るとともに、早急に地域住民と協議を行うことを求めて請願いたします。


<請願理由>
橋梁建設については、「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討会」が開催され、平成二十二年六月八日に検討会の座長から中央区長へ、これまで検討してきた内容などの報告がありました。この検討会では、地域住民が積極的に参画し、知恵を出し合って問題解決に取り組んできました。
この検討会で、中央区は、橋梁建設について、晴海通り(黎明橋近辺)の混雑緩和と防災時の避難路確保という二つの理由を提示しています。しかし、橋梁建設については、約8億円という膨大な予算が必要です。安易に橋梁工事を進めるのでは無く、行政・住民が知恵を出し合い、建設事業費を削減し、より安価で効果の高い対策を導入すべきとの視点から、検討会においても多くの施策が提案されました。
その施策の一つが、中央区が検討を同意した晴海通り(黎明橋近辺)の歩行者の混雑緩和を目的に、トリトンスクエア前に横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置することです。現在、トリトンスクエアに通勤する方は、晴海通りの東側歩道に集中しており、西側歩道はほとんど活用されていないのが実情です。この状況は、西側歩道からでは、トリトンスクエアに行くルートが遠回りになることが要因です。晴海通りのトリトンスクエア前に横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置することにより、東側歩道と西側歩道の通勤者が均等化され、混雑緩和の解消に結びつき、将来の通行者の予測からも十分な効果があると検討会でも明らかになりました。
また、建設事業費も、横断歩道の設置は極僅な予算であり、エスカレーター付歩道橋でも約3億円となり、橋梁建設の半分以下となっています。さらに、通勤時混雑している勝どき駅においても、新たに西側に勝どきビュータワーが建設され、地下鉄出入口が設けられるなど、乗降客が溢れる東側の出口を回避し、西側へ通勤者を誘導する施策が進められています。このように勝どき駅の通勤者の誘導策を効果あるものにするためにも、西側歩道の有効活用、すなわち横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置が必要不可欠です。
検討会でも、この様な意見が多く、中央区も横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置を検討すると合意いたしました。しかし、今回の橋梁建設の詳細設計の実施は、検討会で確認されたことをないがしろにし、強行に橋梁建設を進めることに他ありません。
今年度中の橋梁建設の詳細設計を見送り、横断歩道やエスカレーター付歩道橋の設置の検討結果を交えて、総合的に判断することを強く要望いたします。
また、現在、中央区が建設を計画している4方向に出入口のある形状の橋(以下、X橋)は、幅がわずか3mの細長い複雑な形状であり、プライバシーへの配慮から屋根を設置する必要があります。しかし、その形状は、多くの死亡者が発生した明石の歩道橋と非常に類似しています。
万一、大規模地震などが発生した場合、多くの住民がこの橋に殺到する可能性が高く。4方向から多くの避難する住民が橋の中心で圧死するなど非常に危険な形状の橋です。これは、まさに防災時の避難路確保というより、住民の安全性を無視した橋であると言えます。
なお、中央区は、区内の行き止まり道路の解消の一つと説明していますが、晴海・勝どき・豊海・月島の多くの他の行き止まり道路において、橋を建設する計画が無いのが現状です。
さらに、検討会の中で中央区からは、今後、水辺の景観や形状などの問題については、別途検討会の立ち上げや何らかの方策の検討が必要であるとの回答がなされています。しかし、現状は、橋梁建設の詳細設計を強行し、地域住民との話し合いを進める姿勢が全く無いのが現状です。この中央区の対応は、検討会で自らの回答したことを守らず、住民の行政に対する不信感をさらに高める結果であり、このまま放置することは自治体の基本スタンスとして決してあってはならないことです。
今年度の橋梁建設の詳細設計を見送り、速やかに地域住民との協議の場を設置することを、強く要望いたします。
以上のように、本橋梁建設の詳細設計実施について今年度中の実施を見送るとともに、早急に地域住民と協議を行うことを求めて請願いたします。

平成二十二年十二月一日
***************

****中央区各会計予算説明書、中央区各会計歳入歳出決算書より****

第6款 土木建築費
5目橋梁新設改良費

平成20年度予算(平成20年3月審議)
1橋梁の新設(予備設計委託) 1千870万円

平成20年度決算(平成21年10月審議)
1橋梁の新設(予備設計委託)
朝潮運河歩行者専用橋 予備設計委託 1千90万8450円

平成21年度予算(平成21年3月審議)
1橋梁の新設(詳細設計委託) 5千万円

⇒平成21年10月28日「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた 検討会」
第一回開催
架橋ありきの議論をしない」ことを座長明言。

⇒平成21年11月環境建設委員会「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた 検討会」の第一回開催において座長が「架橋ありきの議論をしない」ことを明言したことの確認のための私の質疑で、土木部も同様に理解していた。
http://www.city.chuo.lg.jp/kugikai/kaigiroku/kankyou20091112.html



⇒平成21年12月 詳細設計委託契約締結???

平成21年度決算(平成22年10月審議)
1橋梁の新設
朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討調査委託 2千42万円

*翌年度繰越額
5橋梁新設改良費(5目全体の額) 4千769万8千円

平成22年度予算(平成22年3月審議)
1橋梁の新設(事務費) 5万円

⇒平成22年6月8日「朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた 検討会」
最終報告書を区長に提出
http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/kentiku/kentoukai/doro_20100608/files/houkokusyo.pdf


⇒平成22年11月環境建設委員会で「詳細設計をすすめる」ことの行政からの報告

⇒本来であれば、この時点で、「詳細設計の委託契約」を結ぶべきではなかったか?または、来年度平成23年度予算で再度、「詳細設計委託の予算」を計上すべきでは?

平成22年12月1日 周辺住民 詳細設計を見送る請願提出

⇒平成22年12月請願付託の環境建設委員会で請願主旨説明とはじめての議論


平成23年度予算(平成23年3月審議予定)

以上、

*****朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討について(報告)*****
http://www.city.chuo.lg.jp/kurasi/kentiku/kentoukai/doro_2010052802/files/7-shiryou1.pdf

中央区長
矢 田 美 英 様

朝潮運河周辺における良好な
歩行環境の実現に向けた検討会

座長 山 田 正


朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現に向けた検討について(報告)

平成21 年10 月、「朝潮運河周辺地域における良好な歩行環境の実現に向けた検討会」
を設置し、これまでに6回の会議と1回の現地見学会を開催し、地域防災の意義や晴海
通りの歩行者の混雑緩和に関する方策や課題などを中心に様々な検討(別紙1に列挙)
を行い、検討会各構成員との意見交換や議論を行ってきました。第2回検討会では、大
江戸線勝どき駅や晴海通り等の朝の通勤時間帯における混雑状況を実際に見学し、各構
成員とその現状などについて確認しました。また、自身、検討会における議論や検討状
況などを踏まえ、開発動向、混雑状況、歩行ルートについて改めて現地の状況を確認し
ておきたいと考え、3月9日に現地視察を行ったところ、16 名の構成員の自主的参加を
得ました。
こうした経緯を踏まえ、本検討会としての方向性を取りまとめたので下記に示し、こ
こに報告します。


1 歩行者専用橋の必要性について
今後の月島地域(月島、勝どき、豊海、晴海各地区)の開発計画などを考えた場合、
大江戸線勝どき駅を中心とした歩行環境を改善していくことは、この地域全体にとって
喫緊の課題である。本検討会において、構成員の発案をもとに歩行者の混雑緩和対策の
比較検討を行った結果、交通工学上の視点から考えた場合、歩行者を分散させるための
新たな歩行者専用橋を整備することが、晴海通りの歩行者の混雑緩和対策として有
効であると思われる。しかし一方で、晴海通りの両側歩道の平準化を図るために黎明橋
交差点への横断歩道、あるいはエスカレーターを配備した歩道橋を設置することが、早
期に、そして少ない公共投資で問題を解決することができるとの意見も複数寄せられて
いることから、今後、横断歩道・歩道橋の設置可能性について、道路管理者である東京
都と具体的な協議を行うこと。

また、朝潮運河周辺には、運河に突き当たる行き止まり道路が数箇所存在しているが、
こうした行き止まり道路を解消し、災害時の避難路を確保することが月島地域全体の防
災性向上につながるものと考える。大規模災害がいつどのような状況において発生する
かわからない中では、災害活動要員の移動、緊急時の医療物資等の運搬を多様な方向に
可能とする動線を確保することが、地域全体の防災性をより高めるものと考える。この
ことについても、前述の混雑緩和対策と併せて比較検討を行った結果、新たな歩行者専
用橋を整備することが最も有効な対策であると思われる。一方、月島地域8箇所の行き
止まり道路の解消を踏まえた地域全体の防災性を高める検討や、防災面を配慮した橋の
構造(密閉性・幅員等)の検討が必要であるとの意見も寄せられていることから、今後、
地区全体の防災性の向上を含め、災害を想定した歩行者専用橋の機能、構造、役割など
についても検討していくことが必要である。

2 今後の課題について
(1)都市景観等への配慮
歩行者専用橋の架橋が計画されている位置は、朝潮運河に月島川が接続する特徴を
持つことから、河川、運河双方それぞれを視座においた景観と調和する橋梁デザインを
検討するとともに、橋上からの景観(ビュー)や周辺の街並みと橋との調和についても
配慮すること。また、架橋位置周辺の建物に対するプライバシーや周辺地域の住環境へ
の配慮についても併せて検討すること。

(2)ユニバーサルデザインへの配慮
� 歩行者専用橋および橋と勝どき駅との間の区道の整備については、橋に至るまでの
歩行環境(歩道幅や勾配、連続性、歩道の材質)、沿道建物へのスムースな人の出
入り、高齢者や車椅子利用者等への配慮などユニバーサルデザインにより設計する
こと。
� 駅を利用する歩行者が安全かつスムースに通行できるような、勝どき駅の出入り口
整備について東京都交通局と協議すること。
� �の整備に当たっては電線類の地中化を行うことにより、既存の道路を有効に活用
するとともに、震災時における動線の確保や都市景観の向上を図ること。

(3)他の施設配備への配慮
歩行者専用橋の整備にあたっては、東京都が進めている耐震護岸整備や中央区が計画
しているトリトン前の船着場、さらには、東京電力の占用橋とは競合あるいは近接施工
が想定されることから、それらの施設との協議調整を図ること。
また、計画地は朝潮運河と月島川の交差部にあたることから、橋の設計等にあたって
は、船舶の航行路(幅員、桁下高等)や船舶からの見通しの確保など、航行船舶の安全
性について十分に検討配慮し、関係機関等との協議調整を図ること。

(4)良好な歩行環境実現への取り組み
歩道の混雑や行き止まり道路など歩行環境に関する問題については、単なる一地区の
問題としてではなく、地域全体の課題として考えていかなければならない。
朝潮運河周辺における良好な歩行環境の実現のため、本検討会で検討してきた当該地
区を皮切りに、月島地域全体として、歩行環境改善に向けた検討を順次行なっていくこ
と。

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