今後、注視していくべき記事、テーマ。
防衛省の組織変更。
「文官統制」などと聞きなれない用語が出されておりますが、煙にまかれないように、私達国民はフォローしていく必要があります。
「文民統制」と「文官統制」の違いについて、美根慶樹氏(平和外交研究所)が、本質的な違いはないと以下に述べています。
軍部の暴走を防ぐために、シビリアンコントロール(civilian control)は、基本中の基本の概念です。
同氏も、また、多くの新聞社が警鐘をならしておりますが、シビリアンコントロールを緩めては決してなりません。
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http://news.mynavi.jp/news/2015/02/26/078/
〇「文民統制」と「文官統制」の違い
日本では新憲法にこのルールが盛り込まれました。日本国憲法第66条2項の「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」という規定です。また、前述した防衛省設置法の内局規定です。
日本におけるシビリアンコントロールは「文民統制」と呼ばれています。「文民」は、新憲法制定の際、日本には「civilian」に該当する言葉がなかったので、新たに使われた訳語です。
しかし、軍を統制する主体は、総理大臣や国務大臣、また内局の背広組と、すべて公務員であり、いずれも民間人ではありません。そのため、「文民」より「文官」のほうが用語として適切であるとして、「文官統制」という言葉が使われるようになりました。そして、日本では「文民統制(政府による統制)」と「文官統制(背広組らが政府を支える統制)」を区別する傾向もありますが、それは本質的な区別ではありません。趣旨はどちらも「軍人でない公務員による統制」と解すべきであり、英語ではシビリアンコントロール(civilian control)しか使いません。
〇シビリアンコントロールはどうなる?
また、防衛省の内局についても現在の防衛省設置法の規定が最適か、検討の余地はあります。しかし、一部に報道されているような「作戦のことが分からない文官に防衛大臣を補佐させるのは問題だ」というのは狭量な考えであるのみならず、本来のシビリアンコントロールに背馳(はいち)している恐れがあります。旧憲法下で、満州から華北地方へ侵攻した例など、作戦上の理由から戦闘範囲が拡大したことは何回もありました。
今後、自衛隊の海外における活動が拡大する可能性が大きくなっています。そのようなことも視野に入れて、内局の在り方を含め防衛省設置法の改正を検討していくのは理由のあることでしょうが、この重要なシビリアンコントロールを弱体化させず、より強固にしていくことが肝要です。
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防衛省の組織変更。
「文官統制」などと聞きなれない用語が出されておりますが、煙にまかれないように、私達国民はフォローしていく必要があります。
「文民統制」と「文官統制」の違いについて、美根慶樹氏(平和外交研究所)が、本質的な違いはないと以下に述べています。
軍部の暴走を防ぐために、シビリアンコントロール(civilian control)は、基本中の基本の概念です。
同氏も、また、多くの新聞社が警鐘をならしておりますが、シビリアンコントロールを緩めては決してなりません。
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http://news.mynavi.jp/news/2015/02/26/078/
〇「文民統制」と「文官統制」の違い
日本では新憲法にこのルールが盛り込まれました。日本国憲法第66条2項の「内閣総理大臣その他の国務大臣は、文民でなければならない」という規定です。また、前述した防衛省設置法の内局規定です。
日本におけるシビリアンコントロールは「文民統制」と呼ばれています。「文民」は、新憲法制定の際、日本には「civilian」に該当する言葉がなかったので、新たに使われた訳語です。
しかし、軍を統制する主体は、総理大臣や国務大臣、また内局の背広組と、すべて公務員であり、いずれも民間人ではありません。そのため、「文民」より「文官」のほうが用語として適切であるとして、「文官統制」という言葉が使われるようになりました。そして、日本では「文民統制(政府による統制)」と「文官統制(背広組らが政府を支える統制)」を区別する傾向もありますが、それは本質的な区別ではありません。趣旨はどちらも「軍人でない公務員による統制」と解すべきであり、英語ではシビリアンコントロール(civilian control)しか使いません。
〇シビリアンコントロールはどうなる?
また、防衛省の内局についても現在の防衛省設置法の規定が最適か、検討の余地はあります。しかし、一部に報道されているような「作戦のことが分からない文官に防衛大臣を補佐させるのは問題だ」というのは狭量な考えであるのみならず、本来のシビリアンコントロールに背馳(はいち)している恐れがあります。旧憲法下で、満州から華北地方へ侵攻した例など、作戦上の理由から戦闘範囲が拡大したことは何回もありました。
今後、自衛隊の海外における活動が拡大する可能性が大きくなっています。そのようなことも視野に入れて、内局の在り方を含め防衛省設置法の改正を検討していくのは理由のあることでしょうが、この重要なシビリアンコントロールを弱体化させず、より強固にしていくことが肝要です。
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