確かに、名回答だと思いました!
日本国憲法
第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
○2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
*******毎日新聞*******************************
http://mainichi.jp/articles/20160718/ddm/013/070/037000c
人生相談
次男の交際相手に納得できない=回答者・高橋源一郎
毎日新聞2016年7月18日 東京朝刊
紙面掲載記事
相談事:
29歳次男の交際相手に夫婦で納得できず悩んでいます。相手は27歳で遠距離交際が3、4年続き、そのうち熱が冷めると思っていたら「結婚を認めて」とあいさつに来ました。相手の服装や第一印象が悪く、将来子どもに宿題を教えられるのかも疑問です。子に忠告するのは親の役目だと思っています。私たちが認めれば誰も苦しまないのですが、どうしても彼女との結婚は許せません。(55歳・女性)
回答:
正直に申し上げて、なにが問題なのか、わたしにはわかりませんでした。
憲法24条には「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し」と書いてあります。ご次男とその女性が結婚したいと思っていらっしゃるなら、それを止める権利は誰にもない、ということです。こうした婚姻の条件は大日本帝国憲法にはありませんでした。当時は、家長の意向を拒否することは難しかったのですね。
ご次男の結婚を「認められない」? 「許せない」? その「上から目線」のことばづかいが、そもそもわたしにはまったく理解不能です。あなた方は、ご次男を自分の所有物だと思っているのですか? ご次男は、独立した人格をもった大人なので、そもそも、あなた方に「認めてください」という必要もないのです。なのに、子としての礼を尽くして、わざわざ、そうおっしゃった。立派な方だ。それにいちゃもんをつけるなんて、非礼なのは、あなたたちの方でしょう。百歩譲って、その女性が、どうしても気に食わないということは事実だとしましょう。
その場合、親というものは、「この女性の良さが、わたしにはどうしてもわからない。けれども、息子が好きになったぐらいだから、わたしにはわからない良さがあるのだろう。なんとか頑張って理解してみよう」と思うものじゃないでしょうか。
人生のめでたい門出にあたって、理不尽なケチをつけられているご次男たちが気の毒です。(作家)
日本国憲法
第二十四条 婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。
○2 配偶者の選択、財産権、相続、住居の選定、離婚並びに婚姻及び家族に関するその他の事項に関しては、法律は、個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して、制定されなければならない。
*******毎日新聞*******************************
http://mainichi.jp/articles/20160718/ddm/013/070/037000c
人生相談
次男の交際相手に納得できない=回答者・高橋源一郎
毎日新聞2016年7月18日 東京朝刊
紙面掲載記事
相談事:
29歳次男の交際相手に夫婦で納得できず悩んでいます。相手は27歳で遠距離交際が3、4年続き、そのうち熱が冷めると思っていたら「結婚を認めて」とあいさつに来ました。相手の服装や第一印象が悪く、将来子どもに宿題を教えられるのかも疑問です。子に忠告するのは親の役目だと思っています。私たちが認めれば誰も苦しまないのですが、どうしても彼女との結婚は許せません。(55歳・女性)
回答:
正直に申し上げて、なにが問題なのか、わたしにはわかりませんでした。
憲法24条には「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立し」と書いてあります。ご次男とその女性が結婚したいと思っていらっしゃるなら、それを止める権利は誰にもない、ということです。こうした婚姻の条件は大日本帝国憲法にはありませんでした。当時は、家長の意向を拒否することは難しかったのですね。
ご次男の結婚を「認められない」? 「許せない」? その「上から目線」のことばづかいが、そもそもわたしにはまったく理解不能です。あなた方は、ご次男を自分の所有物だと思っているのですか? ご次男は、独立した人格をもった大人なので、そもそも、あなた方に「認めてください」という必要もないのです。なのに、子としての礼を尽くして、わざわざ、そうおっしゃった。立派な方だ。それにいちゃもんをつけるなんて、非礼なのは、あなたたちの方でしょう。百歩譲って、その女性が、どうしても気に食わないということは事実だとしましょう。
その場合、親というものは、「この女性の良さが、わたしにはどうしてもわからない。けれども、息子が好きになったぐらいだから、わたしにはわからない良さがあるのだろう。なんとか頑張って理解してみよう」と思うものじゃないでしょうか。
人生のめでたい門出にあたって、理不尽なケチをつけられているご次男たちが気の毒です。(作家)