「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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H28.12月福祉保健委員会質疑 医療的ケア児者全数調査、医ケア児の教育、子ども発達支援センター整備など

2017-02-13 03:00:41 | 各論:障害児保育、医...
 中央区議会 福祉保健委員会の昨年12月の議論の一部抜粋。

*****中央区議会HPより*******
http://www.kugikai.city.chuo.lg.jp/kaigiroku.cgi/h28/hukushi20161212.html

○小坂委員
 小児科医としては、そういうところまで含めて予防接種をしているわけなので、予防接種を入れていただくのはありがたいことではありますけれども、どうしても間接的に区が把握するという形になってしまう部分がありますので、本当に100%全部区が把握しているものなのか、間接的に予防接種も入った数字なのかが不安なところがありますので、このあたりをもう一度、予防接種を含めていないかどうかだけ、今度教えていただければと思います。

 では、次に進めていきたいと思います。

 (中央区行政評価書)12ページと13ページで地域生活支援サービスの充実ということが載っております。

 そこで、今後の方針として、障害者の地域における自立と社会生活の充実を図るため、第5期中央区障害福祉計画の策定資料となる障害者(児)の生活実態や意識・意向等について、調査を実施すると書かれているところであります。これに関しては、自立支援協議会でいろいろな調査をしていくということは、この前行われた第3回自立支援協議会でも述べられているので、理解するところではあるんですけれども、いろいろと障害者(児)の生活実態や意識・意向等について把握する機会はあったと思います。その一つが医療的ケア児の全数把握の調査をされたということで、8月か9月あたりになされたと。これらのことも貴重なデータでありますので、これに関しても利用して計画をつくっていくという考えであるのかどうか、念のためにお伺いさせていただければと思います。自立支援協議会では、医療的ケア者(児)の全数把握に関しては何も述べられていなかったので、念のために確認させていただきます。

○遠藤障害者福祉課長
 調査についてでございます。
 今御案内の調査につきましては、第5期中央区障害福祉計画の改定に当たって、その前年の調査として行った、中央区障害者(児)の実態調査というものでございます。こちらにつきましては、今、集計作業に入っているところでございますが、自立支援協議会のほうでも御紹介をさせていただいているところでございます。
 また、医療的ケア児というお話がございました。
 全数ということでございますが、これはあくまでも私どもの把握している範囲の、医療的ケア児だけではなくて65歳以下の方でございます。こうした方たちにつきまして調査を行ったものでございます。実際に、この中でも貴重な御意見等をいただいてございますので、当然、計画を考える中では、こうしたデータあるいは御意見についても反映をさせていきたいと考えているものでございます。

○小坂委員
 今言っていただきました医療的ケア者(児)がどのような要望を持たれているかということを我々も把握したいと考えているところであって、9月のこの委員会においても、その報告、集計がいつになるかということを質問させていただいて、今、集計中ですという御答弁をいただいておりました。今回、もうそろそろ出していただけるのかなと思って待っているところだったんですが、今回出ていないので、これに関しては、2月の委員会では出していただけるんでしょうか。

○黒川福祉保健部長
 これは数だけの問題ではなくて、職員がみずから赴きまして、ヒアリング調査をした結果をどういうふうにまとめようかというところで、多岐にわたる御要望とか実態の御説明等をいただいているところでございますので、それだけまとめるには時間がかかるということでございます。また、2月の委員会への報告というところにつきましては、その進捗を見ながら、また改めて判断をさせていただきたいというふうに思っております

 以上でございます。

○小坂委員
 医療的ケア児のことに関しましては、解決できる部分は即解決していくというふうなことであったわけなんですけれども、では、そのアンケートをとって、解決できたことはあるのかどうか。また、具体的に、これは難しいけれども、何とかしなければならないとか、ある程度区は把握していると思うんですけれども、そのあたりの内容を教えていただければと思います。

○遠藤障害者福祉課長
 今回、医療的ケアの必要な方に対するアンケートにつきましては、本区の障害者福祉課のケースワーカーが実際にお伺いする、あるいはこちらに来ていただくという中で、顔の見える中での面談によって行ったものでございます。そうしたことからいいますと、その中でいろいろと質問いただいたこと、例えば障害者に関する福祉サービスについて、わからないことのお問い合わせについては、その場でお答えをしております。また、サービス等、どんなことがあるのかということもわからなかったという方がいらっしゃいまして、そうした方につきましても、今使えるサービスの御案内をしているところでございます。
 そうした中で、実際にこの調査につきまして、解決できるものについては、ヒアリングの中で行っているものでございます。また、難しいところにつきましては、日中の活動の場所であるとか、あるいはショートステイであるとか、実際に施設が必要となるようなものにつきましては、なかなか対応が難しい面もございます。特に、介護の体制というのが、民間も含めて、今はまだ整っていない中で、対応できる事業者も少ないという状況がございます。こうしたものをどういうふうに解決していくのかというところにつきましては、23区の課長会の中でもさまざま議論もしてございまして、都に要望できるところはしながら、また連携できるところはしながら、解決を図っていきたいと考えているものでございます。
 以上です。

○小坂委員
 医療的ケア児の、例えば日中の居場所という話が出てきましたけれども、そこで言うのであれば、義務教育の小・中学生であれば、特別支援学校に通うという話にもなってきます。そうなった場合に、その子たちが特別支援学校に通うというところで、医療的ケアが必要だから、親が学校について行くようなことを言われているのでしょうか。それとも、特別支援学校だから、親はついて行かずとも大丈夫なのか、それともバスに乗る場合においては、バスは看護師もいないから、自分自身で学校まで連れて行けば通ってきてもいいよとかいうような、そのあたりの要望なり意見なりは出ているのか。小・中学校に通うというところの問題が多々あるというのも、最近、メディアでも出てきているし、第四回定例会でも他の議員がそのあたりも触れながらの一般質問をされていた部分もあって、このあたりは急いで解決していかなければならないがために、早目にこのような場でもお伺いしているところであります。

○遠藤障害者福祉課長
 特別支援学校につきましては、今、バスで送り迎えを行っていると聞いてございます。しかしながら、医療的ケアの必要な方につきましては、今、委員のほうからも御指摘があったとおり、保護者の方が一緒に来てくださいという形になってございます。バスに乗れる方は、そうした形で通っているものと考えております。

○小坂委員
 特別支援学校に着いた後は、親はもういなくていいのかどうか、中央区の医療的ケアが必要な子供たちは、親も一緒に授業を受けて待機しているのかどうか、そのあたりの状況の把握はどうですか。

○遠藤障害者福祉課長
 大変申しわけないんですが、今、授業中、どのような形で親御さんがそこにかかわっているかというところは、把握をしていないところでございます。

○小坂委員
 医療的ケア児には小・中学生もおられるわけであって、全数把握で把握した方々は、少なくともきちんと学校で義務教育を受けられておりましたか。

○遠藤障害者福祉課長
 今、こちらの対象者となっている方、実際には7歳以上の方は11歳までいらっしゃいまして、こちらにつきましては、学校に通われているということで認識してございます。

○小坂委員
 学校に通えて義務教育を受けられているという部分は理解することができました。ただ、親が一緒について行かなければならないとか、そのあたりもありますので、そのあたりはまた教えていただければと思います。義務教育の場で親も一緒にというのは、親のほうも縛られてしまって大変だと思われます。今、話題になっているところでは、特別支援学校に医療的ケア児が通う場合は親もついて行かなければならないというのが東京の現状であって、大阪のほうは違うかもしれないですけれども、東京ではそのような現状というのを勉強会等で知ったもので、このように質問させていただきました。このあたりは、また分析を深めていければと思うところであります。

 同ページの次の話題に入りますけれども、子ども発達支援センターが整備されていくと書かれているところであり、平成29年に工事を行って、平成30年度にでき上がっていくというふうになっているところであります。
 これに関しまして、どのような形ででき上がるかという図面は、ある程度でき上がっているのかどうか。
 2つ目として、これは前の委員会でも質問したんですけれども、福祉型子ども発達支援センターなのか、医療型子ども発達支援センターなのか、そのあたりはどのようなすみ分けになっているのか。
 また、子ども発達支援センターの一つの重要な問題として、以前、他の委員も御質問している点ですけれども、発達の問題の初回面接に大分時間がかかるということがあったわけですが、現況においては、子供の発達が不安なんですけれどもという初回面接までの時間はどれぐらいの時間がかかっているのか。発達に不安のある親御さんの初回面接は、現状ですぐにできているのかどうか、そのあたりをまず教えていただければと思います。
○北澤福祉センター所長
 子ども発達支援センターについてでございます。
 今現在、開所工事に向けまして、図面等の作成をしているところでございます。基本設計があらあらでき上がりまして、おおむね図面等の計画はもう既にできている状況でございます。
 福祉型か医療型かというところでございますが、現時点では、どのような形にするかというのは、まだ検討している最中でございますので、決定ではございませんが、今のところ、福祉型の子ども発達支援センターを整備していく予定でございます。

 また、今現在の初回面接までの時間でございますけれども、時期によって混みぐあいとかにも差がありまして、今回、こちらの充実というところに、臨床心理士等の増員等により、相談支援体制を強化したというふうに書いてありますが、こちらを行う前までは二、三カ月待ちというような状況だったんですけれども、今は一、二カ月待ちというような状況で、早い場合は1カ月もたたない段階で日程を組むことができるような状況でございます。
 以上でございます。

○小坂委員
 子ども発達支援センターができると、さらに待ち時間がなくなるというふうに大変期待しておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 図面に関して、もし可能であれば、我々委員会としても興味のあるところですので、基本設計あたりの図面は委員のほうに出していただけるよう、資料請求したいと考えるところであります。
 さらに進めていきますけれども、行政評価に書かれている育ちのサポートカルテです。これに関して、さらに掘り下げてお伺いさせていただきます。
 これに関して、今、テストランの最中だということですが、何人ぐらいの方にテストランをされているのか。
 そして、テストランされているのだから、カルテの案というのはできていると思いますけれども、カルテの案というのは、子ども発達支援のあり方検討の報告書に書かれている案のカルテを使っているのか、さらにバージョンアップしたものを使っているのかどうか、教えていただければと思います。
 そのカルテの性格ですけれども、カルテというのは親御さんも一緒に共有するカルテにするのか、専門家だけの間で情報共有するカルテにするのか、そのあたりのカルテの性格、また、そのカルテは保育所や学校、かかりつけの医療機関、それらの連携しなければならない方々とも共有するようなカルテをお考えなのかどうか。今、テストラン中ですので、そのあたりのカルテに関連した内容を教えていただければと思います。

○北澤福祉センター所長
 現在、テストランを開始したところでございますけれども、今年度のテストランに関しましては、福祉センターに通っている就学前のお子さんで希望する方を募りまして、18名の方が御希望するということで手を挙げてくださいましたので、その方たちを対象に実施しております。幼稚園や保育園に通っている方、また福祉センターだけに通っている方等、さまざまでございます。

 そして、カルテの書式ですけれども、平成27年度の子ども発達支援のあり方検討部会報告書の中にサポートカルテの書式が載せてありますが、そちらを28年度の部会のほうでさらに詳細に検討を進めまして、幾つか修正をし、訂正したものができましたので、そちらを使ってテストランを行っております。
 次に、親御さんも共有するかというところですけれども、基本的に、こちらのサポートカルテというのは全ての情報を親御さんと共有するものでございまして、まず申請をいただいた段階で、フェイスシートということで、お子さんの成育歴ですとか、かかりつけの病院ですとか、それまでの養育歴ですとか、全て親御さんのほうから聞き取りをしまして、こちらでフェイスシートを作成します。その後、保育園や幼稚園等で、それぞれ支援をしている情報、内容について記入していただき、記入した段階で保護者の方に見ていただいて、了承していただき、同意の署名をしていただきます。その署名したものを福祉センターのほうで集めて、サポートカルテとして集積していくというものでございます。基本的に、福祉センターのほうで全ての情報を一元化して集めますけれども、それを共有する際には、今の段階の想定ですけれども、保護者の方に開示請求をしていただいて、保護者の方がコピーをそれぞれの通っているところに持っていくというような形を想定しております。こちらのやり方につきましては、平成28年度、29年度のテストランを経まして、平成30年度の本格実施に向けて細かいところを検証しながら、30年度には実施要領ですとか、マニュアル等を整備した上で本格実施というふうにしていく予定です。ですので、それまでの間は、いろいろ必要に応じて修正を重ねていくということでございます。
 以上でございます。

○渡部(博)委員長
 資料については、相談をさせていただいて、進捗状況もいろいろありますし、まだ確定していない部分もあるわけですので、確実に出せるという状況でないとだめだと思いますので、その辺は調整させていただきます。

○小坂委員
 カルテの詳細を説明いただき、ありがとうございます。
 このカルテは、今後の方向性のところでも書かれておりますけれども、子ども発達支援センターの整備に向け、中央区育ちのサポートシステムを構築していくために育ちのサポートカルテ等具体的な方策について小中学校、幼稚園と連携した検討・協議を実施するということで、そのように進んでいるところでありますけれども、例えば就学相談とかにおいて、このカルテは非常に重要になってくると思われます。就学相談において、この子は特別支援学校なのか、特別支援学級なのか、普通級なのか、このあたりの判定にも非常に役に立つと思われます。就学相談はピンポイントで、どうしてもその子の能力、伸び幅とかが見られないので、このあたりも使用するような考えであるのかどうか、念のために確認させてください。

○北澤福祉センター所長
 今現在の就学相談では、就学相談を受けたお子さんに対して、通っているところにそれぞれ依頼があって、そのお子さんに対しての情報を福祉センターや保育園、幼稚園のほうで個別に資料を作成して提出するというような形をとっております。ただし、今回、育ちのサポートカルテができましたら、育ちのサポートカルテをつくっているお子さんに関しましては、その資料を改めてつくるということは省略して、保護者の方に育ちのサポートカルテを持っていっていただければいいというような形にできるように、今、教育委員会と調整を進めているところでございます。
 以上でございます。

○小坂委員
 就学相談で判断が非常に難しいところでも、それらを利用できるということで、大変安心したところであります。
 もう一つ、新生児訪問との絡みで、新生児訪問とサポートカルテの連携というのはうまくいっているのかどうか。新生児訪問においても、そのようなカルテのようなものをつくっているわけですけれども、それも参考にして育ちのサポートカルテをつくるのかというあたりの連携の状況に関して教えていただければと思います。

○北澤福祉センター所長
 子どもの発達支援のあり方検討部会の中には、保健所・保健センターからも代表の方に出ていただいております。新生児訪問の時点で既に障害ということが明らかになる方は少ないとは思いますけれども、育ちのサポートカルテを申請した時点で、フェイスシートをつくる際には母子手帳等を持ってきていただいて、保健所や保健センターでどのようなかかわりをしてきたかというところもフェイスシートに記載されるようになってございます。必要に応じて、当然、保健所や保健センターのほうに直接情報提供を求めるということもしていく予定でございます。
 以上でございます。

○小坂委員
 ここに関しましても、新生児のところからということで、医療的ケア児がNICUを出てきて、新生児訪問で把握するのか、育ちのサポートカルテにいきなりいくのかというところがあります。そのあたりはきっと連携が必要なところもあろうかと思いますので、連携していただければと思うところであります。
終わります。

以上

**********上記議論で、医ケア児者全数調査について、9月委員会の議論が出てきたため該当箇所のみ抜粋*****
○小坂委員

2点目は、医療的ケアの必要な子供たちに全員アンケートを実施するというようなことで話が進められていたところであり、この7月、8月あたりでそれが実施されたかと思っております。そのアンケートは何人ぐらいに実施して、どのような課題が見えてきたのかというところを教えていただければと思います。


○黒川福祉保健部長

 また、医療的ケアが必要なお子さんに対する実態調査ということで、これは、この夏前から、まだ現在も続いているような状況でございまして、実際に保護者の方等々に対しまして聞き取り調査等を行っているところでございます。さまざまなお声が寄せられていることであろうというふうに推測をしているところでございますけれども、調査結果につきましては、まだ調査中というところですので、まとめる段階には至っておりません。


○小坂委員
 
 医療的ケア児のところに関しては非常に難しい分野でありますので、一人一人細かく聞き取り調査をなされているということですので、その報告をお待ちして、当委員会でも御報告いただければと思っているところです。まとめをお待ちしております。
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