道の駅「さるふつ公園」でホタテ釣りのイベントがある、と聞いてレンタカーで行ってみました。
会場へ着くとすぐに素性がばれて、「よく来てくれました」と歓待を受けすぐにホタテ釣りをやらせてもらいました。
料金は400円で3分間釣れるというシステム。(ホタテなんてどうやって釣るのかな)と思ったら、バランスを取った逆T型の針金を、口が開いたホタテにうまく差し込んで刺激することでホタテの口が閉まれば釣れるという仕組み。なるほど、こうやって釣るんですな!
考え方は分かったものの、いざやってみると針がくるくる回ってしまってうまく口に入れられないもの。おまけにせっかくうまく入ったと思ったのに、貝の反応が鈍くて口を閉じてくれないうちに取れちゃったりで、結局は一枚も釣れず。
ちょっとがっかりしていると、「はい、釣れなくても三枚は差し上げますからね」ということで、三枚の新鮮なホタテをいただきました。
「これどうします?持って帰ります?」見ると炭火が起こして在って、私の前に釣ったお客さんが美味しそうに焼いてもらっています。
「いいえ、ここで焼いて食べさせてください」「いいですよ」
焼いてくれる汁の色が薄いので「この汁はなんですか?」と訊くと「麺つゆです。濃いと煮詰まっちゃうので薄くして使っています」とのこと。なるほどねえ。
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現場には猿払村の観光協会や役場の関係者、それに山森副議長までが出張っていて、いろいろな方と名刺交換ができました。
「小松さん、それにしても今日は運が良かったです。実は昨日まで時化でホタテが獲れなかったんです。今日もダメだったら延期だね、と話していたんですが、今日は何とか取れました。朝獲りの新鮮なホタテなんですが、水温がちょっと低いのでホタテ釣りでは反応が鈍かったみたいですね」
それでも中学生くらいの男の子がみるみるうちに三枚釣り上げて、全部で六枚をゲットしたりしていたので、やっぱり腕はあるのでしょう。
朝獲り五年モノのホタテ三枚を焼いてもらいましたが、卵やヒモなど普段はちょっと苦手かな、という部位もクセがなくて美味しくいただけました。やっぱり新鮮なんですね。
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地元の方にホタテの売り先を聞いてみると、「大体中国や香港に送ります」とのこと。
「ホタテを干して珍味として食べるのは日本人くらいなもので、中国人は戻して中華食材で使います。だから五年物って大きくて見栄えもするし味もいいんです」
「ははあ、すると何年も育てたらどんどん大きくなるんですか」
「確かにそうなんです。以前十一年モノという大きなホタテを食べたことがありますが、大振りで固くて刺身以外ならともかく、年数を掛けた値がないと思いますね(笑)だから五年モノくらいがちょうど良いんです」
「十一年モノ!食べてみたいようなそうでないような…(笑)」
一時は取り尽くして浜からの収穫が何もなくなった時期もあったとのことで、村の予算のかなりを投入して浜の再興を計ったのだそう。
ホタテの猿払、猿払のホタテ。地元ブランドの名産品があるということは強みですね。 しかし釣りは好きですが、ホタテ釣りをやるとは思いませんでした(笑)