札幌日帰りの用事は職場内研修での講師でした。
私の依頼された講義テーマは「地方自治体から見た北海道開発局」というもので、新しく管理職等になった人たちに、わが組織が外から、特に地方自治体からどう見えているか、ということをお話しするもの。
地方自治体に二度勤務している私からの経験が中心ですが、普段あまり地方自治体との付き合いのない職員にはこの機会に地方自治体への理解を深めてほしいという狙いがあります。
また同時に、今後地方自治体とお付き合いをしていく上での心構えや地域での信頼を得るための工夫や知恵などについても話をしてきました。
ところで、一言で「地域の信頼を得なさい」と言われも、これは相手のある話なので簡単ではありません。
コミュニケーション能力の問題もあります。
伝えたいことをちゃんと伝えられる能力はトレーニングで養われるべきです。しかしただ能弁であるだけではいけません。
その人が地域のことを本当に思い関心と心を寄せてくれている人かどうかを地域の人は鋭敏に見抜きます。
人に好かれようと思ったらまずはこちらが相手に関心を寄せて好きになることです。そしてそれは地域に溶け込もうとしたり理解しようとする態度や姿勢で表されます。
地域の歴史を学んだり、観光地や景勝の地を訪ねたり、イベントに積極的に参加したりして地元の友人知人を増やしてゆくといったことは、好きな土地ならばきっとすることでしょう。
それに好きな土地には良い友達がいるものです。地域に心を通い合わせることのできる友達を増やしましょう。
もちろんごく自然にそういう振る舞いができている人たちもいるはずですが、敢えて研修という形であるべき姿について語らせてもらいました。
問題はここから先です。「なるほど」と思って行動に移せる人と、分かったけれど行動に移せない人、そして研修が終わった時にすべてを忘れてしまう人。
人は何を思うかではなくて、行動によって表現されるのです。
「いいな」と思ったことを行動に移せる自分でありたいものです。