こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

旧宮殿にて

2005-11-19 00:00:00 | 未分類
三雲岳斗さん『旧宮殿にて』を読み終えました。

一番のお気に入りは「愛だけが思いださせる」です。
リュート奏者の彼女が大好きです。そこまで面倒をみてあげる懐の深いところがいいですね。

話としては「忘れられた右腕」でしょうか?でも、チェチリアが気づいた時には、
私も種明かしは解りましたけどねぇ。多分、たいていの人が気づくと思います。

「二つの鍵」は、犯人が哀れにも感じました。殺すまでのことではなかったのでしょうが、
同じ立場に立ってみると、つらいですよね。

「窓のない塔から見る景色」は、意に染まぬ結婚をさせるため、娘を塔の閉じ込めていたのだが、
彼女が失踪してしまった、という話です。
トリックが明かされてみると、何だぁ(^^;)と思うのですが、面白かったです。

「ウェヌスの憂鬱」は、チェチリアは最後に悲しんでいたけれども、ああいう愚かな策略をしてしまった者にも、
非があったと思います。あの時代、直接、はっきりと断ることはできなかったのでしょうか?

今回は短編集になるのでしょうが、とても面白かったので、続きを書いていただきたいです。
長編でもかまいません。

コメント
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