こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

仁木悦子長篇アラカルト2雨の巻

2012-03-07 00:00:00 | 未分類
仁木悦子さん『仁木悦子長篇アラカルト2雨の巻』を読みました。

推理小説が好きという近所の四人の男女が集まって「モザイクの会」というのをつくっている。
これはという逸品に出会うと、互いに知らせあって感想を交換したり、
ミステリ関係の雑誌を見せ合ったりする。
月に二回、第二第四火曜日の夜を例会と決めており、場所は各自の家をもちまわりにしたり、
金のかからない適当なところを借りたりして集まる。

そんな例会の帰り、四人は殺人事件の第一発見者となってしまった。
犯人は逃亡したあとだったが、被害者の「ケージにやられた」という言葉だけは、聞き取ることができた。

警察にも通報したが、それとは別に調べ始めた彼らの元には、過去に遡った事件の情報までもが届く。
この事件に犯人とは?

狭い商店街で起きた事件とはいえ、こうまで人間関係が込み合うとは!
また、過去に遡った、こうまで大きな事件が発覚するとは思いませんでした。

長い分、この「陽の翳る街」が一番印象的でした。
でも、目の不自由な方が主人公の「明るい闇」戦争の陰がある「山のふところに」
娘が拾った落し物のせいで犯罪に巻き込まれた勇敢な主婦の物語「偽りの石」も面白かったです。

コメント
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