けさくしゃ 価格:¥ 1,575(税込) 発売日:2012-11-22 |
柳亭種彦という戯作者の若い頃を、想像を交えて描いた物語です。
種彦は、二百俵取りのトノサマなので、食うに困ることはないが、気力も出世の望みもないという人。
趣味事の同好者の集まりである連で一回顔を合わせただけの山青堂に、戯作を書いて欲しいと頼まれ、語ったのが運のツキ。
やがて、とんでもない事件に巻き込まれてしまいます。
初めのうちは、細々としたトラブルを戯作を考えるように推理していっただけなのに。
畠中さんは、戯作者の業というものを描きたかったのでしょうか?
私は読むばかりの者ですが、戯作者の業を持つ種彦への温かな共感のまなざしを感じました。