場所は、流れ星が教えてくれる。
そう聞かされて訪れたのは「星空博物館」だった。
青い猫を案内人に、物語が収蔵された四つの展示室を巡ります。
第一展示室は、星に因む物語。
第二展示室は、物語たちが欲する迷路を。
第三展示室は、大きな歪みを孕んだ悪夢を。
第四展示室は、思い出、つまり物語の中の物語を楽しむことができます。
第一展示室では、星に因むわりになかなか怖い物語が多く、「呑舟の魚」が特に不気味でした。
第二展示室では、「タクと過ごした半年間」が一番好きです。子どもの正直な残酷さを表す物語ですね。
第三展示室では「子供たちは夏の中」がお気に入りです。ずいぶん前に行方不明になった息子を捜しに、両親が夏の森へ足を踏み入れます。
第四展示室は、実は私の一番大好きな展示室でして、どれをとっても甲乙つけ難い面白さなのですが、今の気分は「お土産」をおすすめしたいところです。
何だか最近、再び短編やショートショートに目が向けられているように思えるのは気のせいでしょうか?
できれば、草上仁さんの作品も、本になって欲しいものです。
星空博物館 謎と驚きに満ちた33の物語 (PHP文芸文庫) 価格:¥ 720(税込) 発売日:2014-03-10 |