こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

『デートクレンジング』柚木麻子

2018-09-26 20:12:52 | 読書感想
家電メーカーの社員食堂の厨房で、栄養士として働いていた佐知子が結婚したのは5年前。
そこの社員で3歳年上の和田だった。
結婚後は、和田はそのままサラリーマンで、佐知子は義母の営む喫茶ミツで働き、少し心配事はあるものの、ほとんど穏やかに生活している。

そんな佐知子の友人・実花は、女性アイドルグループ「デートクレンジング」のマネージャーとしてバリバリ働き、メンバーばかりかファンにまで「マネミカ」として慕われていた。
しかし最近の実花は必死の様子で婚活に取り組み、ちっとも幸せそうじゃないのだ。

結婚して、子どもを産まないと、社会の一員として認められないのだろうか?

「デートクレンジング」の持ち歌「デートをぶっつぶせ」の詞がいいですね。
本人が心からしたいデートならともかく、他人の顔色をうかがって、自分のやりたい事よりデートを優先するのは、確かにおかしいです。
デートの呪いとは、よく言ったものだと思います。
ただ本作でも、それを発信した側の実花でさえ、その呪いに取り込まれてしまいましたし、私自身も30代の頃、似たような想いを抱いた事がありました。

もしかして、男女を問わず似たような状況に陥っている方がいらしたら、ぜひ、お読みください。
何かのヒントがあるかもしれません。
コメント
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