3月5日 続き
今回のダナンのホテル、片道送迎が付いていたのでチェックアウトをしたら車が来てくれる。
最上階の一番いい部屋でも1泊1万円せずにこのサービス、Cozy Danangはいいホテルだった。
10分ほどでやって来たのはダナン駅。
入ったすぐ目の前に改札があって、チケットを見せるとその先の広い待合室に入れるが時間になるまでホームには出られない。
お菓子などが並ぶ売店はあるが、チケット売り場が見当たらないのは別の入り口があったのだろうか。今回もマレー半島を縦断した時に使った12Goで予約をしたのでプリントアウトを見せるだけだで済んだが。
列車の到着が近づくとホームへのドアが開けられ、半数は欧米人とおぼしき乗客はぞろぞろとホームへ。
列車は一つ先の線路に停まったが、みんな手前の線路を越えて乗り込む。プラットフォームがないので大きな荷物を持って高い車両に乗り込むのは大変。
今回予約をしたのはベッド4つの1等寝台。フエまでは2時間半だがこの方がゆったり座れるだろうと選んだところ、案の定ほかに同室者は来なくて二人でのびのび。
1等の中でもVIP車両というViolette Trainにしたが、部屋は特に豪華ということもなく、ただスナックと水、お手拭きが配られた。運賃は3000円。
改札を通ると後は席番号の確認もなく、列車は定刻の13:50に出発。
線路は海岸線沿いに走るので
廊下側の窓からはずっと海が見え、小さな漁村や真っ白な浜も見えてきれい。
ダナンを出発して30分ほどで景色がいいと評判のハイヴァン峠にさしかかる。
急斜面に作られた線路を蛇行しながら行くので時速は20キロちょっと。
しかしおかげで景色をゆっくり楽しめる。
途中、ところどころにこんなポイントがあって駅員がいるが、他には何もない所、ずいぶん寂しいだろう。
ダナンからフエまではノンストップの車内で、2回ほど車内販売が回って来た。
お兄さんが売っていたのはとうもろこし。もう一人はなんだったか、見そびれた。
やがて列車は海岸を離れて大きな湖の西側を通り
そこを過ぎるとまわりには田んぼになって、時速も70キロ以上に上がって来た。
フエ駅到着は10分遅れの16:20。
同じ寝台車に乗っていた人たちもずいぶんここで降りてしまった。
小さなフエ駅前に出て、宿まではGrabを呼ぼうとするが待ってもなかなか車がマッチングしない。
するとスマホ画面をのぞき込んだタクシーの運転手がその値段で行くと言うので信用して乗り込む。結果、結構わかりにくい所にある宿にすんなり到着して、言い値通りの支払いで済んだので助かった。
フエでの宿は Ancient Hue Garden Houses。
静かな住宅地の中にある門を入るとプールがあって、その向こうの大きな建物がフロントやレストランのある棟。
こちらで冷たいお茶をいただきながらチェックインして
案内されたのはプールの脇にあるこの家。真ん中の扉から入るとラウンジがあって、その両側に一つづつ客室がある。
入って左手にはバスルームがあって、冷蔵庫の上にはお茶道具と漆塗の器。
中には伝統菓子が入っていて思わず歓声。
その向こうがベッドルームになっていて窓や天井、梁の細工も素敵。
こちらの宿には本館の他にこんな客室が5棟あって、いずれもグエン朝時代の王族や宮廷人の屋敷だったものを移築したとのこと。この部屋に泊まりたくてフエではここを選んだ。
こちらはそもそもはフエ宮廷料理の店としてガイドブックにも載っている所なので、今夜の夕食はもちろんここのレストランへ。
本館2階のレストランも雰囲気たっぷり。
宮廷料理はコースもあるが、友人が不調なのでアラカルトから選択。
はじめに「イチジクのサラダ」とあるのを選んでみると豚肉と海老にハーブが少し入ったものが出て来て、およそ予想していたサラダではなく、イチジクはどこ?
よくよく探すと豚の脂身かと思った白い破片が野菜らしいと判明。
後で検索してみると右側の写真の果物をゆでて食べるベトナム中部ならではの料理とのこと。ちなみにこのイチジクはこの後に行った所で偶然見つけた。
料理はかなり甘い味付けだけれど、添えられたカリカリのおせんべいに乗せて食べるとおいしかった。
2品目はサバの包み焼。
添えられたニンジンの金魚が見事な出来。ただしサバの方は上に乗った春雨炒めが塩辛くていまいち。
不調の友人が大事を取って選んだベジタリアン・ヌードルもコクがなくておいしくない。
ここは料理ではなく雰囲気を味わう所だったか。
とぼやきつつ、フエの夜は更けた。
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