文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

四角数の証明

2016-02-01 13:05:50 | その他数理的考察
 これも「浜村渚の計算ノート 4さつめ 方程式は歌声に乗って 」(青柳碧人:講談社文庫)に出てきた問題だ。

 奇数を1から順番にある数まで足していくと、必ず何かの数の2乗となっているというもの。

 これを数学的帰納法により証明してみよう。

 まずn番目の奇数をan=2n-1とおく。ただしnは自然数とする。

 n=1のとき、an=2×1-1=1=1^2

 n=kのときΣan=k^2が成り立つとすると、

 n=k+1のときΣa(n+1)=k^2+2(k+1)-1=k^2+2k+1=(k+1)^2 となる。(証明終)

 このように、小説などを読んでいる場合になにか考えるネタが出てくれば、それに頭を悩ますことはよい頭の体操になると思う。


浜村渚の計算ノート 4さつめ 方程式は歌声に乗って (講談社文庫)
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講談社
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竹原9:正連寺(見学会バス旅行11)

2016-02-01 12:00:00 | 旅行:広島県

正連寺





 胡堂からほど近い坂の上に正連寺がある。ここはもともとは曹洞宗だったが荒廃してしまい、1603年(慶長8)に浄喜が浄土真宗に改宗して復興したという。代々の竹原小早川家の学問所となっていた寺だ。今回観ることはできなかったが、「小祇園」という立派な庭があるようだ。また、寺宝の「高麗鐘(こまのかね)」は、国の重要文化財とのことである。


○関連過去記事
竹原8:胡堂(見学会バス旅行10)
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書評:紳士の言い逃れ

2016-02-01 07:58:28 | 書評:その他
紳士の言い逃れ (文春文庫)
クリエーター情報なし
文藝春秋

・紳士の言い逃れ
・土屋賢二
・文春文庫

 またしても買ってしまったツチヤ本。もちろん内容はいつものツチヤ節。タイトルを見ただけで(いや見なくとも)、書いてあることは大体想像がつくのだが、既にツチヤ中毒という不治の病に侵されている身としてはつい手にとってしまう。

 おそらく「愚にもつかないことを、よくあれだけ書けるものだ」というのが、ツチヤ師に対する世間一般の評価ではないかと思う。しかし最近、私の中では少し評価が変わってきている。いや本代を無駄だと思わないように無理に思い込んでいる。あの一見愚にもつかないような話、あれこそが師独特のアフォリズムではないだろうかと。ちなみにアフォリズムをネットで調べてみると、「原則や一般に受け入れられた真理を端的な言葉で表したもの」(ブリタニカ国際百科事典小項目辞典)と書かれている。

 決して端的でも分かりやすくもない(むしろくどい)のだが、師のエッセイはまさに自爆覚悟で、日常の出来事に潜む男の悲哀を見事に描き出している。これこそがこの世の真理。特に妻に関する部分は、共感のあまり泣き叫ぶ者たちが続出するのではないかと思うくらいだ。この自己犠牲の精神こそ師の真骨頂。師の語ることは、決してアホリズムでもバカリズムでもないということは、いくら強調してもしたりない。

 ただ惜しむらくは、あまりに師の自己犠牲の精神が強すぎて、単に妻に虐げられている男が愚痴を言っているようにしか見えないのである。しかし逆境の中からこそ、真理というものは浮かび上がってくるのだ。これからも、妻に虐げられた生活から生まれるツチヤ節を、どんどん世に放って欲しいものである(笑)。

☆☆☆☆

※本記事は、書評専門の拙ブログ「風竜胆の書評」に掲載したものです。



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