本書は、「いきのこれ! 社畜ちゃん」の後輩ちゃんとバイトちゃんのオタ活動に焦点をあてたスピンオフ作品である。
描かれているのは、後輩ちゃんのタイトル副題の通り、後輩ちゃんのオタ活動。実は、後輩ちゃんは、同人活動をしており、ヒヨリミの名前で活動してる兼業作家なのである。職場には同人活動を内緒にしていたが、結局バレている。でも仲間にはなかなか好評なようで、結果OKというところか。
そして、もうひとつは、バイトちゃんの友達づくり。バイト代の5万円くらいを全部ソシャゲのガチャにつぎ込んでいるという重度のガチャ廃人である。その割にはほとんど爆死らしい。そんな彼女が友達になりたいと思ったのが、同じクラスのトモカちゃん。彼女もバイトちゃんと同じ立ち位置で、ツイッターの人。
なんと彼女は、ヒヨリミ(後輩ちゃん)の大ファンで、同期ちゃんの妹。ヒヨリミがバイトちゃんが働いている会社の社員であると聞いて、PCに関する知識がまったくないのに、その会社のバイト面接を受けるという豪の者。
面白いのは、バイトちゃんとトモカちゃんが、「ガチャ運」を上げるための活動。「なんだよガチャ運って?」と思わないでもないが、やることは神頼み、良いことをして運を上げるそしてイメージトレーニングらしい。次は、これらを全部やったとき、バイトちゃんがトモカちゃんに言った言葉だ。
「私には見えるよ 私たちの身体から溢れるガチャオーラが・・・」
(2巻p81)
結果は二人とも爆死だったのはご愛敬(笑)
この他、同期ちゃんが実はロボットオタクだと判明し、もう全編笑いの連続。このスピンオフ、2巻で終わりだということだが、もっとやってみよかったと思う。
☆☆☆☆☆
※初出は、「風竜胆の書評」です。