これはなかなか面白い。一言で言えばifの世界。パラレルワールドものとでも言おうか。この出版事情が厳しい中、文庫で10巻まで出ているのだから、その人気の高さがうかがえるというものだ。
主人公は黒坂真琴という高校生。修学旅行で京都に来たが、なぜかタイムスリップしてしまう。別にトラックに轢かれたわけではない(笑)そして行先が本能寺。ちょうど織田信長が明智光秀に襲われているところだ。なぜか剣術と陰陽術を修行していた黒坂は、明智光秀を倒してしまう。結果本能寺で織田信長が生き残り、明智光秀はこの世から退場という歴史になってしまった。
そして、黒坂は織田信長の客分となり信長の姪の浅井3姉妹とも知り合う。もちろん現代知識を駆使して、信長を助けるというのは、タイムスリップものにある通りだ。
ちょとネット連載の方を覗いてみたのだが、黒坂はなんと浅井三姉妹の長女である茶々(淀君と言った方が通りがいいかも)を正室として娶り(次女、3女は側室)、城主にまでなっている。そして信長はなんと征夷大将軍になり安土幕府を開く。どうも狭い日本だけでは飽き足らず、海外にまで進出するようだ。そして森力丸(有名な森蘭丸の弟)だけでなく前田慶次や真田幸村、柳生宗矩などを家臣にするのだ。
さて黒坂はどこまで成り上がるのか。ハチャメチャながらなんとも痛快で面白い。
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