主人公は、エルグランダークはエルグランダーク公爵家の長男。実は転生者で、前世の記憶持ち。
前世は、昼は外回り中心のアラサー営業サラリーマンだったが、大のゲーム好き。なにしろ、定時に帰れて、土日はしっかり休めるけど薄給のホワイト企業に就職した理由が、ゲームをプレイする時間を確保するためなのだ。そして、夜は、再生数そこそこの、ゲーム実況系You Tuberに早変わり。
その趣味が高じて、連日の徹夜とエナジードリンクがぶ飲みで体に無理が来たようだ。仮眠しようとして目をつむったところで前世の記憶は終わっている。多分この時にお亡くなりになり、異世界に転生したのだろう。
さて、カインが3歳のときに妹が生まれる。そのとき、この世界が前世で死ぬ間際まで配信に向けて編集していた「アンリミテッド魔法学園~愛に限界はありません!~」(ド魔学)の世界であることに気が付く。いわゆる乙女ゲームの世界である。そして妹のディアーナはゲームでは悪役令嬢。
ところがカインは、妹の愛らしさにメロメロ。もう溺愛と言っていいほど。しかし、ゲームの世界では悪役令嬢には、バッドエンドしか待ち構えていない。カインは、妹がバッドエンドを迎えるルートをつぶしていく。
もはやオリジナルのゲームシナリオは見る影もないが、それでも、カインはディアーナを破滅から守ろうとする。とにかくカインの、シスコンぶりがなんとも面白いのだ。果たしてカインは妹を悪役令嬢ではない優しい女の子に育てられるのか。
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