文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

こんどはゆうちょ銀行を騙った詐欺メールが来た

2015-05-16 10:42:36 | オピニオン
 時折、金融機関やゲーム会社を騙った詐欺メールが届くが、こんどはゆうちょ銀行を騙った物が来た。内容は、他の金融機関を騙ったものとほぼ同じで、記入機関名を変えただけのお粗末なものだ。こんなものに引っ掛る人は少ないだろうが、間違っても、メール中のリンク先を開かないよう十分に注意してほしい。しかし、いい加減にうんざりする。

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書評:少女たちの羅針盤

2015-05-14 16:02:14 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
少女たちの羅針盤 (光文社文庫)
クリエーター情報なし
光文社


 ミステリー界の大御所である島田荘司さんは、広島県福山市の出身だ。その福山市が主催している文学賞が、「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」で、島田さんが最終選考を行っている。ここで第1回優秀作に選ばれたのが、この「少女たちの羅針盤」(水生大海:光文社文庫)だ。

 タイトルの「羅針盤」というのは、楠田留美、北畠梨里子、来栖かなめ、江嶋瀾という4人の少女が結成した、伝説の女子高生演劇集団のこと。演劇部の体質や顧問教師のやり方に嫌気がさした楠田留美という少女が、自分達の思うように活動できる場として、他のメンバーたちと共に立ち上げたものだ。しかし、4年前にメンバーの一人が悲劇的な死を遂げたことにより、その活動を終えていた。

 物語は、舞利亜という売れない女優が、短編映画「edge」の撮影のために、ロケ地であるうらぶれた洋館を訪れたところから始まる。監督の芽吹によれば、彼女は羅針盤のメンバーだったらしい。どういう手違いか、彼女の許には、映画の最終台本が届いていなかった。彼女の持っていた台本は、スタッフや他の出演者が持っている台本とは内容がまったく異なるものだったのだ。先の展開が分からない方が、フレッシュに驚いたり、怯えたりできるだろうという監督の考えから、少しづつ渡されることになった本来の台本。ところが、その内容は、彼女が、羅針盤のメンバーを殺したことを告発するかのようなものだった。

 この作品は、4年前と現在と二つの時間軸でストーリーが交互に描かれながら進んでいく。いったい、4年前、彼女たちに、何があったのか。舞利亜が、次第に追い詰められていく様子に並行して、かって起こった悲劇が明らかになっていく。果たして、舞利亜とは何者のか。殺されたのは誰なのか。いったい何のために。読んでいて、作品の中にどんどん引き込まれていくかのような面白さだ。最後に明らかになるのは、意外な真相。そして驚きの結末を迎える。

 かって、4人の少女たちが、希望を込めて立ち上げた羅針盤。あのとき、彼女たちは、確かに輝いていた。1人は、欠けてしまったが、残った者たちは、しっかりと自分たちの道を歩んでいたのである。事件は、哀しいものだったが、少女たちの羅針盤は、しっかりと、彼女たちの進む方向を指し示してくれていたのだ。このタイトル、まさにこの作品にぴったりと言えるだろう。

☆☆☆☆☆

※本記事は、姉妹ブログと同時掲載です。

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書評:“ぐっすり”の練習ノート

2015-05-12 12:46:28 | 書評:その他
“ぐっすり”の練習ノート
クリエーター情報なし
実務教育出版


 私は、昔から眠りが浅く、朝は極端に弱い。だから、よくビジネス書などに、朝は5時起きで勉強だとか書いてあると、思わず「アホか!」と思ってしまう。うっかり早起きなどしたら、肝心の仕事の時間に寝てしまうではないか。だから、朝はぎりぎりまで寝ている。

 そもそも「ぐっすり眠れた」という感覚がどんなものかよく分からない。そのうえ、寝つきも良くない。昔は、1時間くらい、布団の中で寝付けないままごろごろしているのは日常茶飯事だった。年齢と共に、寝つきの方だけは良くなったが、それでも朝弱いのは相変わらずである。

 そんな私が、爽やかな目覚めを期待して、手に取った、「“ぐっすり”の練習ノート」(白濱龍太郎:実務教育出版)。著者の肩書は、睡眠専門医とのことだ。

 タイトルに「練習」とあるので、つい自律訓練法とか自己催眠といったものを思い浮かべてしまうが、内容は、睡眠のメカニズムや効用、よく眠るためのコツ、睡眠を妨げる病気の事といった内容で、あまり「練習」といったイメージはない。まあ、ぐっすりと眠るために必要な取り組みを続けていくことが、練習といえば練習なのだが。

 内容は、私がこれまで見聞きしたり、本で読んだりしてきたことも多く、それほど変わったことは見当たらなかった。これは、睡眠改善のための特効薬はないということで、地道にぐっすり眠る為の取り組みをしていかなければならないということだろう。そのための色々な取り組みが、1冊にまとまっているということには大きな価値があると思う。特に、この方面にそれほど知識がない人には、大きな助けになるに違いない。

 紹介されているもののなかで、すぐに大きな効果があるものとしてお勧めしたいのが、「昼間の仮眠」だ(p108)。これは私も実行していたが、昼食の後、自席で20分程度仮眠するのだ。確かに効果は大きい。年齢のせいもあるのか、最近ではこれをやらないと、午後からは頭痛がしてきたりで、活動に差しさわりが出るくらいだ。他の人は、そこまでではないにしても、仮眠をとることで、午後の仕事の効率は大きく変わってくるだろう。

 しかし、人間だから、どうしても眠れないこともある。そんなとき本書は、無理に眠ろうとせず「まあいいか」と開きなおるように言っている(p128)。確かに、無理に寝ようとしても寝つけるわけがない。それに、人間の体とは良くできているもので、本当に眠りが必要な時は、眠らなくては済まないようにできているのだ。時折テレビで、不眠を訴える人の寝室にビデオカメラを置いて、様子を撮影しているものを見かける。本人は寝ていないといっているが、ビデオに写っているのは、しっかりと寝ている様子。けっこうこんなことも多いのではないかと思う。

 さすがに医者の書く本だと思ったのは、生活を変えても、睡眠が改善されない場合は、睡眠外来で適切な睡眠薬を処方してもらえと書いてあるところだ(p118)。市販の睡眠改善薬は、他の目的で使用されている薬の、眠くなるという副作用を利用しているもので、睡眠の質を改善する効果はないらしい。眠れないのは何か病気が原因かもしれないので、こうしたこともしっかり頭に入れておく必要があるだろう。

 気になったのは、「朝型勤務(仕事の時間帯を繰り上げる)」を勧めているところだ(P24)。これには、「ブルータスお前もか!」と少しがっかりした。多くの「いけいけどんどん型」のビジネス書にも、同じような記載が見られるのだが、今時労務管理をきちんとしている会社なら、労基法上の管理職にならない限りは、勝手に仕事の時間帯を繰り上げることなどできない(この場合も、早く仕事を始めたからといって早く帰れる訳ではない)。もっとも、勤務時間帯のなかで、なるべく早い事件に重要な仕事を済ませてしまえという趣旨なら賛成ではあるが。

 ところで、タイトルに「ノート」とあるのは、起床時と就寝時に、睡眠に関する事項を実際に記録するようになっているためである。QCサークル活動をやった人ならご存知だと思うが、なにかを改善したい場合には、まずは現状を正しくとらえて分析することが大切だ。データを取って、どこを改善すれば良いかを掴むこと、それが改善のための第一歩なのである。ただ、このノート部分、見開きにした各右ページに配置されているのだが、別に左ページの本文と直接の関係があるわけではないので、巻末にでも纏めた方が使いやすいと思う。

 何はともあれ、本書は睡眠に関する多くのことを知ることができる。本書にも「開きなおり」が勧められていたように、あまり深刻になると、かえって逆効果になる恐れもあるだろう。気楽に、できるところから改善していけば良いと思う。

☆☆☆☆

※本記事は、姉妹ブログと同時掲載です。

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書評:だから、読み手に伝わらない!

2015-05-10 11:13:27 | 書評:ビジネス
だから、読み手に伝わらない! (もう失敗しない文章コミュニケーションの技術)
クリエーター情報なし
実務教育出版


 本書は、主としてメールでのコミュニケーション法について述べたものだ。関連して、最後の章では、SNSの文章にも触れている。

 最近は、どこの会社でも、業務連絡をメールで行うことが多くなった。直接話すのは面倒くさいが、メールなら気が楽ということで、隣の席の人ともメールで会話しているという笑い話を良く聞く。(いや既に笑い話とは言えないレベルか。)しかし、そのメール、ちゃんと相手にこちらの意図が伝わっているのだろうか。

 「丸い卵も切りようで四角」という諺がある。同じことを伝えようとしても、伝え方で相手の受け取り方がまるで変わってくるのだ。当たり前のことなのだが、実際にはあまり理解されていないのではないかと思うことも多い。

 昔は、部下が何か文章を書いてくると、上司がこれでもかというくらい修正したものだ。今は、それをやると、「細かいことにうるさい」と嫌われるし、上司自身も、そんな訓練を受けていないということもあって、腰が引けているのではないか。だから、部下は、いつまでたってもきちんとした文章が書けないままだ。そんな彼らが、上司という立場になった時に、部下の文章指導ができるわけがない。まさに負のスパイラルである。また、現実問題として、上司が部下の出すメールのひとつひとつをチェックするなんて、不可能に近い。だからこそ、自助努力が必要であり、本書のようなものが求められているのだ。

 本書は、多くの例文を使って、メールを出す際に、どのように文章を書けばいたら良いかを分かりやすく解説している。使い方としては、NG文として例示されているものを、まずは自分でどう直したら良いか考えたうえで、掲載されているOK文と比べてみることを勧めたい。なぜそうしたほうがよいのかを考え、理解するということを地道に繰り返してこそ、本当の力になるからだ。これを続けていれぱ、あなたの文章は、知らないうちに驚くほど改善されていることと思う。

 しかし、心に留めて置かなければいかないことがある。文章の書き方には絶対のものはないし、TPOに応じてというところもあるということだ。例えば、本書には、「同じ言葉を無駄に繰り返さない」(p46)と「指示代名詞が指す言葉がわかるように」(p52)という項目がある。前者は、同じ言葉が出てきた場合には、要不要を判断して、なるべく削るというもので、後者は、指示代名詞は意味があいまいになるので、なるべく具体的な言葉で書こうというものだ。だが、指示代名詞を使わなければ、同じ言葉を繰り返すことになってしまう。これは、どちらかが間違っているということではない。要は、バランスの問題なのだ。そういったバランス感覚は、多くの文章を読んで、書いてみないと身に付かないものである。

 我が国の芸事では、よく「守破離」という言葉が使われる。まずは、基本を守って、しっかり身につけたうえで、そこから脱却し、最後に自分自身の型を身につけるということだ。しかし、世の中には、基本を無視して、最初から「オレ流」でやる「破破離」や「破破破」が溢れているように思える。ぜひ、本書を参考にしながら、メール文章の「守破離」に努めて欲しいものだ。

☆☆☆☆

※本記事は姉妹ブログと同時掲載です。

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大分市高崎山自然動物園のシャーロット命名騒動に思う

2015-05-08 18:13:39 | オピニオン
 大分市の高崎山自然動物園で、生まれた子猿に、公募で最多だったシャーロットと名付けたところ、英国王室に失礼だと、抗議が殺到したそうだ。かなりの騒ぎになっていたが、結局は、この名前に収まっという。まったく当然の話だろう。

 この騒動に限らず、何かあると、すぐ自分の独善的な正義感を振りかざす人間は驚くほど多い。そもそも、失礼かどうかを決めるのは、英王室だ。苦情を言ってきた者たちは、自分が英王室を代表していると思っているのだろうか。あきれたことだ。その方がよほど、失礼に当たると思うのだが。それに対する英王室の対応はさすがだ。非公式ながらも、王室広報担当者は、「名前の付け方は所有者の自由だ」と述べたという。これこそ、大人の対応。成熟した社会の当たり前の反応だろう。

 私は、日本が基本的に欧米より劣っているとは思わないが、こういった騒動を見聞きすると、やはり日本の社会はまだまだ子供社会だと思ってしまう。自分の考えが絶対正しく、それに外れれば、眼の色を変えて抗議するという偏狭さ、幼稚さは、社会を窮屈にし、いわれのない偏見や差別にも繋がりかねない。もっとひとりひとりが柔軟な思考力を持ちたいものである。


H27.5.9追記
 そもそも、シャーロットという名前自体が、特別なものではない。例えば有名なブロンテ3姉妹の長姉で「ジェーン・エア」の作者の名前もシャーロットだ。このような一般的な名前が王女に付いたからと言って、特別視するのがそもそもおかしなことだ。紫は皇帝の色だから庶民は使ってはいけないとか、これは大名家だけに許されているものだからというのと同じ感覚なのであろうか。今時、こんなことで騒ぐのを世界の人が不思議に思うのも無理はないだろう。
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一汁五穀(イットゴコク)の豚の生姜焼き定食(広島市を歩く148)

2015-05-07 20:15:03 | 旅行:広島県


 上の写真は、御幸橋にある、ゆめタウン広島店内の「一汁五穀(イットゴコク)」というお店。用事があって、近くに行ったので、食事をここで摂ることにした。




 注文したのが、「豚の生姜焼き定食」。税抜きで1.030円。いつも食べているものよりは高いが、たまにはいいかと奮発。釜めしのようだが、このメニューの場合は、お釜の中に、白いご飯が入っている。これがなかなか美味い。生姜焼きの方も、ふっくら柔らかという感じで、いくらでも食べられそうだ。


○関連過去記事
インド料理のアナンドローク(広島市を歩く147)
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書評:死を歌う孤島

2015-05-06 22:00:00 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
死を歌う孤島 (創元推理文庫)
クリエーター情報なし
東京創元社


 女性警官マリア・ヴェーンが活躍するスウェーデンミステリー「死を歌う孤島」(アンナ・ヤンソン/久山葉子訳:東京創元社)。本国では、既に15作まで刊行されているというシリーズ小説だが、翻訳の方は、これが第2作目となる。

 舞台は、スウェーデン最大の島ゴットランド等。訪れたことはないのだが、風光明美な地のようである。マリアは、この島の犯罪捜査官だ。そして、もうひとつの舞台は、この島の沖合に浮かぶ無人島、ゴットスカ・サンド島である。

 事件は、エリック・ハンソンという男が、車のなかで、自殺しているのが発見されたことから始まる。雪に覆われた道路脇に、誰も気がつかずに、4日間も放置されていたのだ。しかし、まさかこの出来事があのような恐ろしい事件に繋がるとは思わなかった。

 マリアは、アダム・コサックという犯罪組織の幹部の裁判で、何かを証言することになっていたようだ。(このあたりの事情は、本書では少しわかりにくい。前の巻からの続きなのだろうか。)ところが、アダムの仲間から、起訴をとり下げるように脅迫される。娘に何かあっても知らないぞというわけだ。スウェーデンのギャングは、警察にも平気で脅しをかけるのだろうか。終わりの方では、アダムの仲間が、彼を取り戻そうと、警官と銃撃戦を繰り広げる場面もあったので、かなり凶悪なことが伺える。さすがに、日本では、こんなことはないだろう(と思う)。

 さて、マリアだが、アダム一味から身を隠すために、親友のカーリンについて、ゴットスカ・サンド島で開催されるセラピーキャンプにいっしょに参加することになる。この島は、9月から5月までは完全な無人島となり、次の舟が来るのは1週間後。集まった7人の女たちは、いずれもかなりの訳ありだった。

 この作品を一言で語れば、いわゆる「絶海の孤島」ものだ。島に閉じ込められた女たちが、一人また一人と、何者かに殺害されていく。いったい誰がなんのために。かって、ゴットスカ・サンド島を根城にしていたという、難破船荒らしのゴットベリの亡霊の仕業か。アダムの仲間がどこかに潜んでいるのか。それとも女たちの誰かがやったのか。次に狙われるのは誰か。恐怖が島を支配し、女たちが、互いに疑心暗鬼に陥る様子は、まさに、手に汗握るサスペンスだ。

 やがて、エリックの事件と、島での殺人事件がひとつに纏まってくる。女たちは、皆、エリックと何らかの関わりがあったのだ。それにしても、いったい誰がなぜ、このような恐ろしいことを行っているのか。この作品は、全般的に、サイコホラーのような味付けになっているが、マリアの、同僚のペールに対する愛や、彼女の子供たちへの思いといったものも絡められて、多層的でなかなか面白い物語に仕上がっている。

(余談)
1.マリア、警官なのに、悪人には脅迫されて、携帯は取り上げられるし、ゴットスカ・サンド島でも、犯人に痛い目にあわされてばかりで、少し弱すぎるのではないか。スウェーデンの女性捜査官って、そんなにやわなのか。警官なのだから、格闘技の訓練も受けていると思うのだが。

2.「小屋の周りを一周してみると、変電器があった」(p201)という表現があったが、「変電器」ってなんだ?電気工学では、そんな言葉は使わない。変圧器か変電所というのなら分かるが。

3、キャンプの参加者の一人、イルマが、「昇進したらランチにも誘ってもらえなくなった」と言っているが、やはり、スウェーデンでも、女子は集団で飯を食う風習があるのか?飯をいっしょに食う相手がいないと、疎外感を感じるのだろうか?

☆☆☆☆

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大学の同窓会費支払い

2015-05-05 19:54:12 | その他
 郵便受けに、最初に卒業した大学から、同窓会のH27年度の同窓会費支払いの案内が入っていた。大体はこの時期に催促があり、きちんと払っているのだが、以前、昨年度分を払っていなかったことが、同窓会企画の企業見学の際に判明した。

 その後すぐに、支払ったのだが、例年、催促が来ればすぐに支払っているのに、昨年度に限って、なぜ払い漏れがあったのかはよく分からない。そもそも、請求自体があったのかも覚えていないし。システムを変更したようなので、もしかすると、何かの手違いで、請求自体が来ていなかったのかもしれない。

 ところで、冒頭に、「最初に卒業した大学」と書いたのは、社会人になってからも、放送大学を3回卒業しているため、現在では、2つの大学を合計4回卒業していることになるからである。こちらもそろそろ4回目の卒業が見えてきているので、3つ目の大学も考えておこうか。

 
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電気主任技術者1、2種の試験日程

2015-05-04 21:57:13 | 資格試験一般
OHM (オーム) 2015年 05月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
オーム社


 今日アマゾンから届いた、OMM 2015年5月号に、電気主任技術者1、2種の受験スケジュールが掲載されていた。1次試験が、9月5日(土)で、2次試験が11月22日(日)だそうである。私が電験1種に合格したのは、確か40歳くらいだったろうか。1発合格だったが、その後活用する機会がほとんどなかったのが残念だ。

 ちなみに、1種はすべての事業用電気工作物の保安の監督が、2種は170kV未満の事業用電気設備の保安の監督ができる。

 電気関係の仕事をしている技術者のみなさん。ぜひ、一念発起して、この資格にチャレンジしてください。

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書評:夢を売る男

2015-05-04 21:06:43 | 書評:小説(その他)
夢を売る男 (幻冬舎文庫)
クリエーター情報なし
幻冬舎


 百田尚樹の「夢を売る男」(幻冬舎)。自費出版ビジネスの裏側を描いた作品である。

 主人公の牛河原勘治は、元一流出版社の編集長で、今は丸栄社の編集部長。彼の仕事は、新人賞という餌でつったカモに、言葉巧みに誘いかけ、相場よりかなり高い費用で、自費出版をさせるというもの。タイトルは、「夢を売る男」だが、その実態は、「夢を食い物にする男」である。

 この作品から読みとれるのは、次の3つのことだ。まずは、出版に関係する人間に対する厳しい批判。

「小説を書く奴なんて、たいてい頭がおかしいんだ」(p35)

「丸栄社に原稿を送ってくる奴の半数近くが、心に闇を抱えている」(p129)

「一部の人気作家を除いて、大半の作家がほとんど読まれもしない小説をせっせと書いている」(p37)

「売れない作家にちゃんとした大人なんてまずいない。たいていが大人になりきれなかったガキみたいな連中だ」(p179)

「呆れるのは、純文学家の編集者の中にも、自分は文化的な価値ある仕事をしていると勘違いしている馬鹿が少なくないことだ」(p186)

「しかしそれ(注:創造と評論は別次元のものということ)が分かっていない書評家が多い。好き嫌いの感想で留めておけばいいものを、小説の技術論にまで口を出す。自分は何もかもすべてわかっているみたいな態度で、上から目線で作家の作品を評価する」(p229)


牛河原クン、まさに言いたい放題だが、この歯に衣着せない物言いの中には、作者の今の出版界に対する危機意識と苛立ちが透けて見えるような気がする。しかし、ここまで言っても大丈夫なのだろうか。

 次に読みとれるのは、自費出版ビジネスの悪どさだ。冒頭でも少し触れたが、丸栄社では、新人賞に応募してきたものの虚栄心をくすぐり、実際には屑のような作品を、ジョイントプレスという名目で、自費出版させる。ジョイントプレスという言葉からは、著者と出版社が費用を折半して本を出すというような響きがあるが、実際には、本来より高い費用を払って自費出版しているに過ぎない。牛河原が、口八丁で、巧みに作家志望者から金をむしり取る手口は、物凄いリアリティがある。あとがきによれば、この作品に登場する丸栄社には、モデルがあるということだから、それも当然なのかもしれない。

 そして、もうひとつ読みとれるのは、この作品には、ビジネス小説として側面もあるということ。丸栄社のビジネスモデルは、とても知財で保護できるようなものではないので、儲かると見れば、当然追従者が出てくる。この小説に登場するのは、狼煙舎という出版社だ。丸栄社より、割安に出版を請け負うが、作りはおそまつ、印刷する部数もごまかし、書店への配本もほとんどしていない。丸栄社の商法も詐欺まがいだが、こちらは完全な詐欺だ。牛河原が狼煙舎のビジネスをつぶすためにとった方法がまたすごい。

 牛河原がすごいのは、詐欺まがいの商法とは言え、主観の問題意外のところでは嘘を言わない。だから、詐欺で立件するのは困難だろう。年金暮らしの老人に対しては、自費出版を持ちかけないといったような矜持もある。この矜持が、作品を、ちょっといい話で終わらせているのだが、いくら最後にいい話を持ってきても、この商売はやはり褒められたものではない。

 最近書店に行って思うのは、昔に比べてクズ本が多くなったということ。専門的な本は、どんどん店頭から消えていく。しかし、クソみたいな本でも、何かの拍子に売れることがある。つまらないケータイ小説や血液型の本などがベストセラーになったりするのだ。

 その一方で、専門的な本が、なぜか売れるという現象が起こることもある。例えばトマ・ピケティの「21世紀の資本」。日本語版は十数万部出ているようだが、700ページ以上もあるこの本を、読みとおした人が、果たしてどれくらいいるのだろうか。それでも、この現象が、知が重視されなくなったと囁かれる時代に、知に関するあこがれが残っていることの証だとしたら、まだ出版文化に希望は持てる。何が売れるか分からないこの時代、出版社は大変だろうが、ぜひ良い本を出すように努力を続けて欲しいものだ。

 ところで、知り合いが、この丸栄社のモデルとなった出版社と思われるところで、少し前に小説を出した。アマゾンなどでも売っていて、書店でも見かけたという情報もあるのだが、果たして、どのくらい費用を負担したのか、この小説を読んで少し気になった。

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