文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

奴隷エルフ解放戦争 姫騎士と呪いの首輪

2019-08-12 09:06:24 | 書評:小説(SF/ファンタジー)
奴隷エルフ解放戦争 姫騎士と呪いの首輪 (美少女文庫)
内田 弘樹、(イラスト)ななお
フランス書院

 主要な登場人物は、エルフの姫騎士・アイシャと帝国の将軍・マルクス。ただし二人とも「元」がつき、現在は剣闘奴隷。アイシャは帝国に侵略され、マルクスは皇帝の不興を買ったためだ。しかし二人は反乱を企てる。武器は、アイシャの力とマルクスの知略と。


 アイシャは強大な力を持つのだが、皇帝によりそれを「呪いの輪装」という6つの魔道具により封じられている。首にひとつ、手にひとつ、太腿にひとつ、足首にひとつ、両耳にひとつづつ。一見アクセサリーにしか見えないが、アイシャ本来の力を取り戻すには、それを全部外すしかない。そして、その解呪条件は、いかにも美少女文庫らしく、その条件にあったHをすること。

 この皇帝というのがとんだエロおやじで、自分からエロエロを求めないと、「呪いの輪装」をしたままだんだん強いやつと闘わせるというのだ。要するに死にたくなければ、自分からエロエロなおねだりしろと言うわけである。

 なにしろアイシャはこれまでに、そんな経験がなかったのだが、マルクスと魔道具を外すためにいろいろ試して、あんなことやこんなことや、次第に二人は、いちゃいちゃラブラブ。「昨日の敵は今日の友」、いや「友」を通り過ぎて、いちゃいちゃラブラブ。おまけにマルクスの元部下までエルフさんとカップルになりいちゃいちゃ。魔道具を全部外すことが、反乱が成功するための大きな条件なのだが、とにかくいちゃいちゃラブラブ。

 もちろんアイシャは、エルフなので超絶美少女と言う設定だ。おまけに若干ツンデレかも。エルフ萌え、美少女萌えの人にはいいと思う。

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

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秋吉地区 納涼ふるさと夏祭り

2019-08-10 18:04:28 | 旅行:山口県



 母が亡くなり初盆のために故郷に帰っているが、今日は「秋吉地区 納涼ふるさと夏祭り」があった。会場の様子はこんな感じ。もしかすると知り合いが来ているかもと思い、覗いてみたのだが、知らない人ばかりだった。まだ開始時間5分前だったのではっきりしたことは言えないが、年々人が減っているような気も・・。
 結局焼きそばを食べて、近くのホームセンターで買い物をして家に帰った。

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浜村渚の計算ノート 9さつめ 恋人たちの必勝法

2019-08-10 09:12:23 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
浜村渚の計算ノート 9さつめ 恋人たちの必勝法 (講談社文庫)
青柳 碧人
講談社

 数学を始めとする理系教育が迫害される社会。数学テロ組織「黒い三角定規」と戦う警視庁「黒い三角定規・特別対策本部」所属の刑事たっちと、千葉の中学生で、天才数学少女浜村渚の物語。今回も短編集で収められているのは以下の4編。 

〇1を並べよ、並べよ1を
 現状に不満をもつ民衆をあおって暴動を起こそうとする黒い三角定規のジェネラル・レピュニっト。民衆をあやつる25マスの数表のからくりとは。出てくる数学はレピュニット数。レピュニット数とは「1」を並べた数だ。

〇私と彼氏の不等式
 眼科医で都議の平畑武彦が毒入りのマシュマロで殺された。殺人事件現場に残るのは、jn>mjという不等式。

 ところで、この平畑氏、目の悪い中学生の好きな科目は数学だということで、数学の好きな子ほど目が悪くなる傾向があると主張していたらしい。でも一応数学をテーマにした小説なら、それは相関関係であった因果関係じゃないとツッコメよと思ってしまう。

〇新宿恐竜大戦争
 恐竜(ロボット)大決戦。出てくる数学は順列、組み合わせ。

〇恋人たちの赤と黒
 ルーレットで出てくる数字により人質が強酸の水槽に落とされる。出てくる数学は確率。犯人を捕まえる代わりに、せっかく捕まえていた黒い三角定規の幹部キューティ・オイラーを逃がしてしまった。
 
 ここまでこのシリーズを読んでくると、紹介される数学がかなり偏っているのを感じる。どうも数学基礎論や数論のいかにも数学好きな人が興味を持ちそうなことに重点が置かれているのである。私も理系(電気工学)で学んだが、実はこのような方面にはあまり興味が持てない。解析学などもっと実用的な分野ならともかく。

 また「正しい理科知識普及委員会(自称)」からも一つ指摘したい。この本にも「高圧電流」なる表現があった。(p196)。こういった表現を目にすると作者は本当に理系の学問に詳しいのだろうかと疑って、読み進める気が失せてしまう。

 まあ、私の考えでは、数学は理系というより、すべての学問の基礎となるもので、理系と呼ばれる分野では高度なものを使うことが多いということで、本来は理系に区分されるものではないと思うのだが。ただ、理系方面に数学の得意な人が多いことは事実だ。

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

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シリーズ<本と日本史> 2 遣唐使と外交神話 『吉備大臣入唐絵巻』を読む

2019-08-08 10:15:25 | 書評:学術・教養(人文・社会他)
シリーズ 2 遣唐使と外交神話 『吉備大臣入唐絵巻』を読む (集英社新書)
小峯 和明
集英社

 遣唐使は、定説によれば実際に派遣されたのは15回だそうである(ただし計画としては18次に上るようだ)。その中で2回も遣唐使として使わされた人物がいる。それが本書で描かれる吉備大臣こと吉備真備だ。ただし、タイトルにある『吉備大臣入唐絵巻』には、実在の人物としてではなく、伝説としての吉備真備が描かれている。

 伝説の吉備真備は遣唐使として中国に渡るが、中国側から様々な難題を突き付けられる。しかし鬼となった阿倍仲麻呂の助けで見事それらを解いて日本に帰る。『吉備大臣入唐絵巻』は、その物語を絵巻にしたものだ。

 実在の吉備真備はその名の通り、備中国下道郡に生まれた。今の倉敷市真備町である。なお、かって真備町は単独町政を敷いていたが、平成の大合併により倉敷市に合併された。陰陽道と言えば、安倍晴明が有名だが、実はその祖は吉備真備だという伝説がある。

 今のように船の技術が発達していない時代だ。遣唐使として「唐」に渡るというのは、今でいえば宇宙に行くようなものだろう。「唐」は異世界だったのだ。運が良ければ日本に帰ることができたが、往復の途上で遭難し、文字通り海の藻屑となった者、何らかの事情で帰朝できなかった者も多かった。唐の役人として重用されたり、唐人の女性と結婚し、子供を設けた者もいたのである。

 ラノベには、「異世界もの」というジャンルがある。主人公が「異世界」で無双するというものだ。もしかするとそのルーツはこの『吉備大臣入唐絵巻』なのかもしれない。

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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我が家のリリアナさんと冬休み!

2019-08-06 19:45:03 | 書評:小説(その他)
我が家のリリアナさんと冬休み! (美少女文庫)
山口陽、(原作、イラスト)葵渚
フランス書院

 タイトルから分かるように、本書は、「我が家のリリアナさんと夏休み!」の続編。冬休みは夏休みより短いとはいえ、色々なイベントが目白押し。クリスマスに、初詣で、そして姫はじめ(んっ!?)。リリアナさんは日本の風習を楽しもうと、達也君と羽根つきなど。

 この作品では、リリアナさんの姉への手紙がいくつか掲載されている。「もし近くまで来ることがあれば、是非寄ってくださいね。」(p213)と書かれているから、おそらく彼女の姉は、日本に住んでいるのだろう。

 そして、義兄の存在。この義兄が姉の連れ合いかどうかははっきりしないが、リリアナさんに露出の多いわんこのコスプレ衣装を送ってきたりしている。リリアナさんもその衣装がお気に入りのようで、その衣装を着て達也君と色々と楽しんでいる。(グッ ジョブ!)

 あいかわらず、達也君とリリアナさんはラブラブ、いちゃいちゃ。何しろ2人は若い。達也君の若き血潮は一点に集まり、もうそんな場面ばかり。おまけにリリアナさんは達也君へのご奉仕大好き。褐色超絶美女にご奉仕される達也君に、「リア充爆発しろ」の合唱がどこからか(笑)

☆☆☆☆

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

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放送大学のゼミ出席

2019-08-04 19:49:23 | 放送大学関係
新しい幸福論 (岩波新書)
橘木 俊詔
岩波書店

 今日は放送大学広島学習センターに新垣ゼミ出席のために出かけてきた。ゼミの内容は、「新しい幸福論」を読んで意見を交換するというもの。ゼミは午後からなのでついでに午前中行われた公開特別講座を受講。内容は、「不完全競争市場モデル 独占モデル」。次のゼミの予定は9月。

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億を稼ぐ勉強法

2019-08-04 15:37:01 | 書評:ビジネス
億を稼ぐ勉強法
小林 正弥
クロスメディア・パブリッシング(インプレス)

 本書は、時給900円でラーメン屋の皿洗いをしていた著者が、1億円プレーヤーになる方法を説いたものだ。

 1億円プレーヤーになるための学習キーワードは次の6つだという。
①カスタマーサービス
②反転学習モデル
③成功ノート
④ひとりPDCA会議
⑤メンターによるフィードバック
⑥学びと成長のコミュニティ

 書かれていることは具体的とは書かれているが、それほど具体的とは思われないのだが、少しコメントをしてみよう。

 まず1億円プレーヤーになろうと思ったら、サラリーマンではまず無理で、自分で起業しないといけないだろう。もちろんそこにはリスクもある。しかしその反面、稼げば稼ぐほど収入が増えるというメリットもあるのだ。だからしっかりリスクとメリットを考えたうえで起業するかどうかを自分で判断しないといけないのだ。これが大前提となる。

 反転学習モデルというのは、学校の授業と自宅の宿題を逆転させるというもの。要するに予習をしっかりやって、分からないところを実際の授業で解決しようというものだ。授業で与えられる内容だけでなく、自分で調べたことは血肉となり、本当に役立つだろう。

 PDCAというのは目標を管理するうえで重要な概念だ。ビジネスマンなら大抵は聞いたような覚えがあるだろう。Plan Do Check Actionn のことで、これを回していくのは目標を達成する手段として重要なのである。PDS(Plan Do See)ということもある。ひとりPDCA会議というのは、自分のビジネスを振り返ってこれをやっていこうとするものだ。

 学びと成長のコミュニティは、同じような問題意識を持っている人と一緒の方が成長できるというのは間違いないだろう。興味の方向やレベルが違い過ぎると議論一つできないだろう。

 ただ「スピリチュアルマスター」(p105)のような言葉はあまり使わない方がいいと思う。私など「スピリチュアル」という言葉が出るととたんに胡散臭いと思ってしまうのだ。そういった人も多いのではないだろうか。

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

 

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我が家のリリアナさんと夏休み!

2019-08-02 09:15:48 | 書評:小説(その他)
我が家のリリアナさんと夏休み! (美少女文庫)
山口陽、(原作、イラスト)葵渚
フランス書院

 本書は、一口で言えば官能小説、つまりはエロ小説だ。だからストーリーはどうでもいいのか、いろいろ予備知識がないとこれまでのいきさつが分からない。

 まず、このリリアナさんというのは結構聞いたことがあるので、たぶんネットで調べれば分かるだろうと思ったが、これが大間違い。結局よく分からなかった。いったいこのリリアナさんって何者? 褐色肌でものすごくスタイルのいい美人。耳を見るとダークエルフということでもないらしい。なにより魔法が使えない?

 限られた情報から推理したことを述べてみると、元々はイラストを描いている葵渚さんのコミックスのノベライズ化されたもの? 世の中には褐色美少女萌えというジャンルがあるらしいこと。

 また内容から、どうもリリアナさんには姉がいるということ、二人の出会いは、路頭に迷っていたリリアナさんを主人公の達也君が助けたことのようだ。

 内容は、リリアナさんと達也君(高校生くらいか?)がひたすらいちゃいちゃするというもの。何しろ二人はラブラブなのだ。おまけに達也君は若い。若き血潮が一点に集まりやすいうえに時期は夏休み。二人はいっしょに暮らしているんだから、いきおいそうゆうことになってしまう。そんな場面のオンパレードだ。

 でも作品として楽しみたいのなら、このようなシチュエーションになったいきさつを簡単に纏めて最初にでも書いて欲しかった。

※初出は、「風竜胆の書評」です。

 

 

 

 

 

 

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