「科学的に存在しうるクリーチャー娘の観察日誌」(KAKERU:秋田書店)といえば、異世界に転移した、大学の同級生で、中学時代からの親友同士の栗結大輔と織津江大志の二人の活躍を描いたものだが、この作品は織津江大志にスポットを当てた公式スピンオフ作品である。
この世界には、チートも魔法もない。魔物はいるが、不思議な力は使わない。どれも一応、科学的?な理由がついている。そして人間に似た色々な種類の亜人たちがいる。そう、この世界では通常の人間以外の人類がいるのだ。それはアラクネだったり、ゴブリンだったり、オークだったり。この世界の文化は、地球で言えば中世レベル。
さて、なぜか異世界に転移した織津江だが、ブサ面、社会不適合でおまけにDT。しかし実は、織津江流古武術の達人。彼は持ち前の古武術の腕と現代人の知識を駆使した異世界でのサバイバル生活が始まる。
織津江が最初に会った亜人は、なんとハルピュイア4人娘。手は翼になっており、脚は鳥のようだが、どの娘も可愛いのだ。でも織津江に言わせれば「害鳥系ヒロイン」らしい。害鳥系というのは、食料は食い荒らすわ、そこら中うんこで汚染するわ、せっかく織津江がサバイバルのためにつくったものは壊すわ。怒り狂う織津江だが、彼女たちがよってくるとつい許してしまう。さすがDT。
本書には、どこかの無人島に流れ着いたと気に役立ちそうな知識がたくさんある。もっとも異世界でサバイバル生活をすることはまずないだろうが。これであなたもサバイバルの達人に(笑)
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