曇り、24度、80%
ケニアから入って来た白いバラを買いました。ふっくらした白いバラです。香りは,そこはかとなく漂っています。この白いバラをじっと見ていると,若い女の子というより,たおやかな女性を思います。 凛とした感じではありません。水切りをして水を吸い上げ始めると,ゆるゆると咲き始めました。このバラが人間だとしたら,きっと私とは,全く対極にある人のように思います。
ケニアの水と土、ケニアの太陽で育ったバラです。 まだ,行ったことのないその国を,思い浮かべます。最近,香港にケニヤからは野菜も果物も入って来ています。
次の週は,マーレーシアから送られて来た白いカーネーションを買いました。小さな花が,枝一杯に付いているカーネーションです。 堅い莟はなかなか開きませんでしたが,一斉に咲きそろうと,大振りなカーネーションよりお花畑のようで,部屋が明るくなりました。カーネーションは傷み始めると,枝の節が折れてコックリとお辞儀をしたようになります。その姿は哀れを誘います。
次の週は,ベトナムからやって来たキクを買いました。トラックから下ろされた箱には,漢字が書かれていたので、てっきり中國の昆明から来たものと思っていると,下の方に越南と書かれています。ベトナムでは,漢字表記の看板もみられました。北に行けば,中國と隣接しています。このキクは小さな洋キクです。 いつものように大束を求めますから、たった12本のキクが壷と花瓶とに入りました。そのうえ、払った脇枝にも花が付いています。ラフィアでギュッと縛って,硝子の花瓶に行けました。
花の中で一番多い色は白だそうです。以前、花の色、遺伝子組み換えに因る新色の作り方などの記事を読みました。その時,白にも色素があることを知りました。それまで,白い花は色素がないから白だとばっかり思っていたのです。花だって,ちゃんと化学的根拠を持って生まれてくるのです。
同じ白の花でも,花びらの感じで白の色が違ってみえます。色鮮やかな花も好きですが,一番贅沢な花は、白い花かも知れません。