晴れ、26度、56%
おきりこみ、上州からのお土産です。どんなものか解らない私に、甲府のほうとうのようなものですと教えてくださいました。すいとんのような物です、とおっしゃいます。そういえば、すいとんを随分食べていません。小麦を練った物を、お味噌汁にポチャポチャ落として作るすいとん、温かなお汁とすいとんでお腹が一杯になりました。
さて、どうやって作る物かと裏を読めば、中に入れる具からスープまで全部セットになったおきりこみです。私がするのは、ひもかわより太い麺をスープに入れて、10分ほど火の番をするだけです。 具が付いてますと書いてあっても、普通はスズメの涙ばかりの具なのに、このおきりこみ、お野菜がたっぷり入っています。人参、ごぼう、大根、あげ、鶏肉、椎茸、種類も豊富です。10分も煮るので、主人も私もまだかまだかと、鍋をのぞきます。彩りに小ネギを一緒に煮ました。
麺を加えて煮込むうちに、スープにとろみが付き始めました。どろどろというのではありません、程よい感じです。待ちかねていましたから、早速いただきます。
写真の感じより、さっぱりとしたスープです。太い麺は煮て行くうちに、崩れてしまいましたが、ほうとうやすいとんと同じような物ですからね、と相変わらず大雑把な私です。普段はスープを最後まで飲まない主人もきれいに食べ上げました。お腹の底から満足、おごちそうさま。
これだけ、お取り寄せだ、通販だと、食べ物も地方色が無くなっている昨今ですが、まだまだ、知らない美味しいものがあちこちに潜んでいます。上州の寒い冬に、それぞれの家庭の味で作られるおきりこみだと思います。今頃の季節はきのこかな?とろみが付いたスープは芯から体を温めてくれるはずです。
上州といえば、私は「木枯らし紋次郎」を直ぐに思い浮かべてしまいます。不思議に食べ物は知らない土地を、ぐっと身近に連れて来てくれるようです。